最近、観光をしていて各地で色々なブランド名のお米が販売されているのを見かけるようになりました。しかも特定県内のみの独自品種も登場してきています。品種改良によって各地に登場した銘柄、特徴、そして美味しい食べ方など調べてみました。
1.ブランド米が各地で登場している理由
コシヒカリが最高品種でササニシキも一般家庭でよく食べられている、というのは過去の話。各地で新たなブランド米が次々と登場し、特にここ数年で勢力図がだいぶ変わってきているようです。
各県で品種改良を重ねて美味しいお米を作っているわけですが、各県によって気候が異なることを前提として品種改良をしていることが独自品種の増えている理由だそうです。
九州は「温暖な気候でよく育つ米」、東北は「冷害に強い米」など。冷害に弱いササニシキは今や「ひとめぼれ」に置き換わっていますし、コシヒカリも登場から50年ほど経ってきていて古いスペックとも言われています。
常に改良で味が良くなるお米の品種、これからもさらに美味しさの向上とバリエーションの増加傾向が見られそうです。
2.特A銘柄の分布図
実は全国のお米を日本穀物検定協会がランク付けしています。全国の産地品種を対象に「外観」「香り」「味」「粘り」「硬さ」などを総合評価し、特に良好なものを「特A」ランクと位置付けています。
写真は全農山形県本部から引用したもので、平成24年産の特A評価された各県の品種の一覧地図です。東北ではひとめぼれ、北陸ではコシヒカリ、西日本ではヒノヒカリが多く栽培されています。そして、県名の付いた県独自ブランドも高評価されてきています。
ただ、こういった評価は参考になりますが、単に「美味しい、美味しくない」の二極化ではありません。品種の特徴によって濃いめの食事向き、おにぎり向き、寿司向きなど適正の違いが出るそうです。自身の好みのお米を探してみるのも面白いかもしれません。
3.旅行先でお米を食べる!買う!
最近では旅行先のイベントで地元産のお米を振る舞う場面を見かけるようになりました。美味しいお米は具の無いおにぎりとして提供されても食べ飽きない魅力があります。
気に入ったときは購入してみるといいでしょう。とはいえ旅行先なので軽くてかさばらない、こぶし大で300g(2合)くらいの少量パッケージのものを選ぶと良いです。
4.美味しいお米の炊き方
せっかくの銘柄品種ですから、食べるときは美味しく食べたいもの。調べてみると「お米を研いだ後に水に漬けておいて馴染ませる」「炊くときの水はミネラルウォーターで冷えたものを使用」するといいのだそうです。
個人的には炊飯器よりも登山などで使うガスストーブ(ガスバーナー)で炊くのが好きです。米粒と米粒の間に適度な空気の隙間ができて、ほっこりとした味わいに仕上がります。
新潟の方に聞いたのですが、美味しいお米を新潟から他県の知り合いに持っていって炊いてもらっても美味しくないことがあるのだとか。使用する水が一因になるのでは、と。
旅行先で購入した食材、漬物などに合わせる地域独自のお米の旨さは格別です。いい品種といい炊き方で存分に楽しむ、日本人の主食はやっぱり美味しいお米に限ります。
他サイトの参考リンク
・米辞典 日本の米の種類 作付面積ランキングと各県別品種一覧
・お米とご飯の基礎知識 代表的なお米の品種の特徴が記載されています。
・N○K解説委員会くらし解説 平成24年の特A品種選定の詳細解説で、背景など勉強になります。
・全農山形県本部 特A銘柄 前述の特A品種地図の解説です。