日本酒や梅酒だけでなく、バーなどで楽しめるカクテルにもご当地メニューがあるのをご存じでしょうか?
現地名産の果実を使用したもの、観光地の景観をイメージしたもの、土地の名前とピッタリのリキュールを使用したもの、など様々なカクテルが存在するのです。
今回は、市内の複数店が協力して提供する「複数店舗系」と、特定店舗が独自で提供する「単一店舗系」の2タイプに分けて、ご当地カクテルを紹介していきます。
この記事の目次
複数店舗系
まずは市町村内の色々な店舗が連携して開発した「町ぐるみの町おこし」となるカクテルを紹介。各店舗ごとに配合が多少異なるなど飲み比べも楽しいものです。
1.摩周ハイボール(北海道 弟子屈町)
北海道の観光名所「摩周湖」をイメージしたご当地カクテル。
摩周湖の澄んだ湖面を表現した青色は、BOLS BLUE(ボルスブルー)などのブルーキュラソーによるもの。
ウイスキー「ブラックニッカ」をウィルキンソン炭酸水で割り、ブルーキュラソーを静かに加えて出来上がり。
摩周湖のある弟子屈町街で飲むことができ、居酒屋だけでなく蕎麦屋や旅館でも提供してくれるお店があります。
【公式サイト】 なし
【取扱店舗数】 弟子屈町内に数店舗
2.マリモヒート(北海道 旧・阿寒町)
釧路市の観光名所「阿寒湖」周辺のご当地カクテル。
阿寒湖温泉街の食事処「味心」の店主が「阿寒湖らしい飲み物を作りたい」と考案し、2013年2月に弟子屈町のイベントでデビュー。
爽やかなミント&ライムのカクテル「モヒート」をベースに、青リンゴ味の炭酸クラッシュゼリー、阿寒湖名物マリモを模した緑の寒天、阿寒湖の水草をイメージしたミントの葉が添えられています。
1cm口径のストローでゼリーと寒天を吸い上げる、新感覚のモヒートカクテルです。
【公式サイト】 なし
【取扱店舗数】 阿寒湖周辺に数店舗(お食事処味心、ニュー阿寒ホテル、レストランフェリシェ、など)
3.茅ヶ崎サザン(神奈川県 茅ケ崎市)
2014年の夏。海開きの7月5日に登場した、茅ヶ崎市のご当地カクテル「茅ヶ崎サザン」。
茅ヶ崎がサザンオールスターズに馴染み深いことにちなみ、アメリカ南部ニューオリンズで誕生したリキュール SOUTHERN COMFORT(サザンカンフォート)を使用。
フルーツ、ハーブ、スパイスの香り豊かなサザンカンフォートをベースに、ジンジャーエールで割ったカクテル。
湘南の海を思わせる爽やかさが魅力で、配合はお店によって様々。他にも各店舗でオリジナルカクテルを開発してグランプリで競い合っています。
【公式サイト】 茅ヶ崎サザン・カクテル協議会
【取扱店舗数】 茅ヶ崎市内の約62店舗(公式サイト参照)
4.長良川カクテル Clear Stream(岐阜県)
岐阜市を中心とした12軒のバーが協力し、岐阜商工会議所が手掛けた岐阜ブランドのカクテル。
Clear Streamとは「清流」を意味し、日本三大清流のひとつ「長良川」をイメージして作られたものです。
2016年12月14日に通年販売のメニューとして開始。少し配合を変えた上流・中流・下流の3パターンが用意されており、心奪われるほどのブルーが特徴です。
【公式サイト】 岐阜商工会議所 新着情報
【取扱店舗数】 岐阜県12店舗(岐阜市8、大垣市3、土岐市1)
単一店舗系
次に特定のバーなどの店舗オーナーが開発したオリジナルカクテルとして、町の特産品やイメージを取り入れたご当地カクテルを紹介。
5.MIURA(神奈川県 三浦市)
三浦市の三崎港にある老舗のカラオケスナック「CABIN」で提供されている、2013年11月登場のご当地カクテル。
三浦名産の果物を用いた、スイカリキュールを使用したピンク色の「MIURA W」と、メロンリキュールを用いた緑色の「MIURA M」の2種類。ホワイトラムをベースにしたロングカクテルです。
果実味ある甘口タイプですが、ドライな辛口やノンアルコールでの提供も可能だそうです。
【公式サイト】 茶房スナックCABIN
【取扱店舗名】 三浦市「カラオケスナックCABIN」
6.サマーブリーズ(新潟県 柏崎市)
柏崎のご当地サイダー、鯨泉(げいせん)を使用したご当地カクテル。
柏崎駅近くにある Bar Aquavit によって開発、提供されており、今後は提供店を増やしたいとのこと。
夏の柏崎の海をイメージした「ココナッツと塩味のサイダー」を活かし、ホワイトラムとブルーキュラソーを使用した爽やかな味が特徴。
柏崎出身の音楽家カンケ氏のメジャー・デビュー曲が名前の由来です。
【公式サイト】 鯨泉 ご当地カクテル
【取扱店舗名】 柏崎市「Bar Aquavit」
7.Umany:ウメニー(福井県)
福井県の日本酒「若狭自慢」と希少価値の高い福井県の紅映梅(べにさしうめ)を合わせたカクテル。
東京都にある大妻女子大学の宮田ゼミにて「日本酒文化発信プロジェクト」推進の一環として、全国各地の特産品と日本酒を用いたカクテルを開発。
単発イベントとして作られた10種類ほどの試作カクテルの中から、福井市の観光物産館内のお店で実際にメニュー化されたのがこの「ウメニー」です。
先述の日本酒と梅に加えて、エコファームみかたの梅酒「若狭美水」と清涼飲料水「BENIサイダー」も使われています。
【公式サイト】 大妻女子大学 News2015
【取扱店舗名】 福井市「福福茶屋」
まとめ
ご当地の特産品を使ったオリジナリティ溢れるカクテルは、味だけでなく見た目の美しさも素敵なもの。
お昼や夕食にご当地グルメを楽しむのもいいですが、現地ならではのお酒を片手に過ごす夜のゆったりとした至福のひとときを楽しむのも乙なものです。
まだまだ全国的には扱っている観光地が少ないのが実情ですが、これからもっと増えていってほしいですね。