本日の焼酎レポートは、大分県の中でも盆地という立地の安心院町にある大分銘醸という酒蔵の麦焼酎「安心院蔵」です。高精白を売りにした「雑味なく旨味だけ」という麦焼酎を紹介していきます。
1.銘柄の情報
まず、安心院の読み方は「あじむ」です。大分で定番の難読地名ではあるのですが、麦焼酎のいいちこで有名な三和酒類が手掛けるワイナリーが安心院にあるので知っている人もいるかもしれません。
当銘柄のラベルにも記載されているとおり、この酒造は創業正徳2年(1712年)という長い歴史を持っています。「清冽な水と選び抜かれた大麦」を原料として、日々精魂込めた丁寧な焼酎造りを心がけている酒造だそうです。
酒造の公式サイトには各商品の解説が無いのですが、酒造自体の解説において「高精白」をひとつの売りとしている記載があります。
高精白というのは原料を削る割合が高いというもので、原料の内側の旨みのある部分を使用してお酒を造るものです。精白度50%まで磨き上げて麦の中心の部分を存分に使用するそうで、「雑味が無く旨味だけ」と記載している酒屋さんのサイトもあります。日本酒で言うところの大吟醸と同じ考え方で、少し贅沢なお酒と言えるかもしれません。
2.気になる味は
香りだけで「減圧蒸留だな」と感じるアルコールの鋭い香りですが、実はこれが落とし穴。なんと「常圧蒸留」だそうで、これが高精白によるマジックなのかもしれません。
軽く舌先でとろみを感じつつも鋭いアルコールの味わい。舌から口の上部、そして鼻へと広がるアルコールの刺激を若干強めに感じます。
個人的なオススメは水割り。1対1で割ると甘さがほのかに出て、まろやかで優しい味わいになります。例えが難しいですが、ラムネ菓子のような淡白ながらフルーティな味といったところでしょうか。いわゆる日本酒で言う吟醸香とフルーティさを麦で達成したもの、ということなのだと思います。
高精白だと値段も高いかと思っていたのですが、意外にも他の焼酎と大差ない値段。なかなかいい銘柄だと思います。
商品名称 | 高精白 安心院蔵 | 原材料名 | 大麦、大麦麹 |
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商品分類 | 本格焼酎 麦焼酎 | 蒸留方式 | 常圧蒸留 |
酒造名称 | 大分銘醸株式会社 | 度数 | 25% |
酒造所在 | 大分県宇佐市 | 容量 | 900ml |