
新型コロナウイルス対策として、全国で緊急事態宣言による自粛(自宅で過ごす)ムードが続いています。
しかし、ゴールデンウィークを過ぎても緊急事態宣言が続くことが想定されており、自宅で過ごし続けることが精神的に困難になる方もいると考えられます。
今回は、どうしても旅行するという方のために「リスク回避策を取った上で旅行する」方法を徹底解説していきます。
セシモ コイ
はじめに
正直なところ、現在の状況での旅行は倫理的に良くないだけでなく色々と危険な面があります。
ただ、自宅にいることで家族との不仲、DV、気分の抑圧、昼夜逆転など生活に支障が出るレベルであれば、一時的にでも外出することで精神的に健康を維持することも大事です。
その際は自身が感染しないだけでなく他人に感染させないことも意識して、必ず「リスク回避した上で」出かけることが大事です。
A.旅行準備の注意点

01.旅行プランを作成しておく
旅行計画書(しおり)を作成して行き先を明確にしておくことが大事です。
ひとつは、各種施設を探して不要に歩き回ることを防止するため。GoogleMapでの散策ルートを自宅であらかじめ調べておき、旅行先においてスマホで呼び出せるようにしておくとスムースに旅行できます。
また、万が一感染してしまった場合でも、濃厚接触者の特定用として旅行計画書があったほうが説明も楽になります。
02.体力をつけておく
旅行前に運動をしておき、万が一の感染時の重症化回避を意識しておくと良いです。
自宅にずっといて体を動かしていない状態で、さらに旅行中も車移動だと座っている時間が多くなります。自宅でストレッチだけでもしておくと良いでしょう。
03.周囲には墓参りに行くと言っておく
みんなが自粛している中で旅行に行くというのは言いにくいものなので、黙っておくのが良いですしSNSへの旅行出来事の投稿なども避けておくのが無難です。
それでも知人などに気付かれそうであれば「墓参り」と言っておくのが良いです。冠婚葬祭系は相手に文句を言わせない有効な手段で、かといって後から言い訳に苦労しないベストな理由が「墓参り」です。
旅行先で偉人の墓にでも立ち寄っておけば、こじつけになりますが嘘にはならず罪悪感も薄れるでしょう。(ちなみに筆者の場合はブログ用の撮影という名目で納得してもらっています)
B.旅行先選びの注意点

04.三密となる場所を避ける
すでにご存じの方も多いとおり、感染しやすい条件は三密「密集、密閉、密接」です。
屋内の箱もの(美術館、博物館、資料館、など)は避けたほうがいいですし、そもそも臨時閉館しているところが多いので無駄足になることも考慮して行かないのが無難です。
ちなみに三密よりも集近閉(しゅうきんぺい)のほうが覚えやすいという声も。「密集、近接、密閉」で集近閉。
05.混雑しない屋外へ行く
例えば「花の名所」「鉄道撮影地」「絶景スポット」「海岸」「一般道のドライブルート」などがオススメ。
その中でも有名ではないマイナーなところへ行くのがいいです。日光東照宮や江の島など有名なところは混雑して閉鎖したという経緯もありますので、おおよそメジャーな観光地として挙げられない場所を探すキッカケにもなります。
花の名所も「人が来ないよう花を刈り取る」対策を取る有名スポットも少しありますが、筆者が調べるかぎり多くの場所では「花まつりは中止だが自由観覧可」としているところが多いです。
06.海外、限界集落、離島には行かない
三密を回避できる屋外の混雑しない場所といっても、行ってはいけない場所があります。
まずは海外。当然ですが、海外で感染して帰国した事例がいくつもあります。特に、東京でも世田谷区に感染者が多いのは「海外旅行好きな住人が多いため」だという分析もされていますので、海外には絶対に行かないことです。
次に、限界集落や離島にも行かないことです。病院が少なく医療施設としても弱いことから感染者を出すと医療崩壊を招きやすいことから、もし限界集落の観光スポットに来訪する際は人と接しないことを徹底することが大事です。
C.移動手段の注意点

07.公共交通機関を極力使用しない
旅行で公共交通機関(新幹線、特急、夜行バス、フェリー)を使用するのは極力避けたほうがいいです。特に通勤者とぶつかる時間帯に乗るのは危険で、早朝の始発でも通勤者がいる路線もそれなりにあります。
緊急事態宣言が出てもなお出掛ける人というのは「モラルが低くてマスクもせずペチャクシャ喋って咳をする」ような人種が多いです。乗客数が極端に減っていても、阿呆の乗客数は減っていないというのが筆者の実感です。
公共交通機関に乗るということは、感染者の中に身を置くという危険行為だと考えたほうがいいです。
08.列車内では一番安全な席を確保する
旅程上の都合で公共交通機関に乗らざるを得ない場合もあると思いますが、その際は安全な席を選んで座ることが大事です。
ロングシート8席の端を選ぶ人が多いですが、ここに座ると真向いに人が座る確率が高いです。真向いに座る人がマスクをしていない、というケースを嫌というほど筆者は体験しています。
一番安全な席は「優先席の端」。優先席は座るのに抵抗のある人が多く、今のご時世だと席をゆずるほどの混雑にはなりにくいもの。最悪の場合は連結部に逃げることも可能です。
優先席の隅っこで、ぐったりしながら座っておくのがベストです。
09.自宅からの出発を車にする
旅行先での移動だけでなく、自宅から旅行先エリアまでの長距離移動も車を使用したほうがいいです。
自家用車で出発するのが無難。車を持っていないのであれば、多少手間であっても最寄りのレンタカー屋さんで借りて出発したほうがいいです。
レンタカーも最寄りの場所で借りたほうがいいです。筆者も早朝に首都圏を抜けて現地で借りる方法をとりましたが、それでも新宿乗り換え時には相当気を使いました。とにかく「周りの歩行者や乗客はマスク無しであなたに平気で近づいてくる」のです。
レンタカーは高い!と思う人は、価格比較サイトをオススメします。
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10.旅行先でも車で移動を完結させる
旅行先での観光地めぐりでも、すべて車で移動するのがベターです。
いわゆる「主要都市の中心地にある有料パーキングに駐車して市街地を歩く」ような旅行は、今の時期はやめておいたほうがいいです。やむをえない場合でも、ソーシャルディスタンス(他人との距離を約2メートルとる)を守ることです。
自然豊かな場所で無料の駐車スペースに車をとめて散策するのが良いです。ただ、最近は駐車スペースを利用禁止にする観光スポットも増えてきていますので、メジャーな観光地は避けておくのが良いです。
D.旅行散策中の注意点

11.マスクは必ずする
旅行先では面倒でもマスクを常に装着しておくことが大事です。食事や就寝時以外は外さないで、マスクを手で触ることも極力避けて過ごすことです。
マスクの効果については諸説ありますが、筆者が調べた結論としては「マスクは他者に感染させない効果だけでなく感染リスクを軽減する効果がある」というのが結論です。
ちなみに、眼鏡(めがね)を着ける人は曇り止めとティッシュを挟む工夫をしておくと良く、鼻付近を折り曲げて隙間を作らないことが大事です。
12.他人との物理的距離をおく
前述のとおり、常に三密を避けながら行動することが大事です。
ささいな場面であっても、常に他人とは2メートルほどの距離をあけること。面倒だと感じず、むしろ「人を避けるゲーム」と考えて楽しむくらいの感覚がベスト。敵から病気をうつされないよう、距離を置きながら戦場を歩くような気持ちで過ごすと良いです。
E.食事の注意点

13.食事は購入やテイクアウトを活用する
旅行先での食事は「食事処やレストランを使うのが普通」という考え方を捨てるのもひとつの手です。
最近ではテイクアウトへと舵を切る飲食店も増えてきており、食べログでテイクアウト対応店を探すこともできます。食べログアプリでGPSオンの状態で「現在地 テイクアウト」で検索すると、近くのテイクアウト店が見つかります。
例えば、地元のパン屋さんで朝食を購入して車の中で食べれば、比較的安全な上に地元にお金が落ちるわけです。駅弁を買ってみるなど、色々と手段はあります。
14.居酒屋は避ける
テイクアウトが難しく飲食店に入る場合であっても、居酒屋は避けたほうがいいです。いわゆるお酒無しの食事処は「喋らずに利用する人が多い」ですが、居酒屋は「喋りながらお酒を飲む人が多い」のですからリスクが高いです。
店主がマスクをしていないというケースも想像より多いと感じます。特に個人飲食店はピンキリで「これじゃ潰れる」と言いながら、なんら感染症対策をしていない店というのも実際あることは念頭に入れておいたほうがいいです。
お酒の無い食事処やラーメン屋さんでサッと食事を済ます、というのが無難です。
15.宿泊地での食事を避けて素泊まりにする
宿泊場所では夕食、朝食のプランを避けて素泊まり(食事なしプラン)にしておくほうが無難です。
夕食会場は密を避ける対策を取ってもらえそうですが、ビジネスホテルの朝食バイキングはどうにも密を避けにくい環境です。
16.食事時間帯をずらす
食事処に立ち寄る時間帯をずらすのも手です。
昼は12時台を中心とした11:30~13:30、夜は19時台を中心とした18:00~21:00などを避けるのがベター。朝、昼、夜の三食という常識を変えることも感染予防の手段になるのです。
F.宿泊の注意点

17.ホテルのエレベーターはのぼりだけ利用する
ホテルのエレベーターは人が乗り降りしやすく、エレベーター内で他人と一緒になる密閉空間も怖いものです。かといって階段を利用するのも疲れるもの。
対策としては「のぼりはエレベーター、くだりは階段」がオススメです。
のぼりは基本的にみんな1階(フロント階)から目的階(各自の宿泊部屋の階)へと行くため、1階で自身だけが乗れば目的階まで直行できやすいです。
くだりは各客が目的階から1階へ向かうため、乗るときに自身だけだとしても途中の階で客が乗ってくる確率が高いので階段を利用するほうがいいです。
もしエレベーターで他人が乗ってきてしまった場合は、その場で即降りるのが一番の対策です。
18.大浴場は避ける
熊本県で大浴場での感染例があります。いわゆる「水やお湯を経由しての感染はしない」というのが通説のようですが、体に触れやすい状態で脱衣場などの設備を利用するのは感染リスクが高いと考えたほうがいいです。
旅行先ではお風呂に入らないことも視野に入れて、部屋のユニットバスを使うなども考慮に入れておくといいです。
19.体調が悪いなら中止して引き返す
旅行中に体調が悪くなった場合は「宿でじっとしている」か「宿泊せず車で引き返す」のが良いです。
宿では体温が37.5度以上だと宿泊拒否となるところもあるため、熱がある場合は宿泊できなくなることも想定に入れておいたほうがいいです。それくらい、今の時期に旅行するというのはリスクが高いのです。
レンタカーは返却予定日時より早く返すぶんには追加料金が無いため、前倒しで返却して自宅に戻るのが良いです。もちろん、体調が悪いときの運転は望ましくないため、追加料金で他の店舗に乗り捨てるという手段も考慮に入れることになります。
G.旅行終了後の注意点

20.旅行後2週間は人と極力会わない
厚生労働省によると「感染してから7日後くらいに発症する」とのこと。個人差もあると思いますが、おおむね2週間くらい様子を見るのがひとつの基準です。
特に、自身の大切な家族とは会わない期間として旅行後2週間は置いておくといいでしょう。
21.濃厚接触者を挙げられるようにしておく
旅行前に旅行計画書を作成した場合、旅行後に「実際に立ち寄った場所」をもとに手直ししておくと良いです。旅行の思い出にもなりますし、万が一感染してしまった場合でも立ち寄った場所を追従できるようになります。
なお、旅行後に会社で勤務して感染した場合、感染ルートの特定ができないと労災がおりないと言われています。
テレワーク(自宅からインターネット経由で会社の仕事をする)を採用していない会社への通勤が多い人は、旅行すること自体が労災認定時のリスクになる点は意識しておいたほうがいいです。
まとめ
以上のとおり、旅行する場合は様々なリスク回避法があります。
繰り返しになりますが、緊急事態宣言中の自粛期間であり「旅行しなくて済むのであれば旅行しないでおくべき」です。それでも旅行するのであれば、過剰なくらい気を付けておいて欲しいと願っています。
以上、新型コロナ自粛期間でも国内旅行する際の注意点と対処法の紹介でした。