全47都道府県に展開するスターバックスコーヒーですが、神戸の三ノ宮に「2階建て洋館のスタバ」があるのをご存知でしょうか?
全国に約14店舗あるスタバのコンセプトストアの中でも、洗練さと落ち着きを兼ね備えた「神戸北野異人館店」は突出してオシャレ。
筆者も利用してみてメチャクチャ良かったので、現地レポートも交えてスタバ北野異人館店の魅力を紹介していきます。
外観~北野異人館エリアにたたずむ洋館
JRや阪神電車などが集う神戸「三ノ宮駅」から、北野エリアへの登り坂を歩いて約10分。
オシャレなカフェやレストランが並ぶ坂道の途中にある、ひときりシャレた洋館の外観が目を引くスターバックスの神戸北野異人館店。
景観に配慮してかメニュー立て看板は路上に出ておらず、樹木の緑でおおわれた雰囲気は北野エリアの上品さに似つかわしいものです。
手前の小さい棟は電話ボックスでしょうか。その奥には赤ポストが置かれたテラス席があります。
テラス席には3卓ほどのテーブルが置かれており、1~2名くらいで談笑するのが楽しそうな空間です。筆者が来訪したときも、女性2人が楽しそうにおしゃべりしていました。
石造りの階段にウッドデッキ調でテラス席らしさを演出し、パラソルで日焼けよけもバッチリ。路上とは緑や石垣で仕切られているため、通行人の目もあまり気になりません。
円形のスターバックスロゴは黒いタイプ。この店舗のために特注で製作された、木製のロゴ看板だそうです。
歴史~100年以上前の物語性のある建築物
この洋館は、1907年(明治40年)に米国人所有の住宅として建築されたもの。
朝の連続テレビ小説「風見鶏」の主人公のモデルとなった人物の息子が所有していた時期もあり、北野の中で物語性のある建物とも言われています。
もともとは現地より300メートルほど北東に建てられており、平成7年の阪神淡路大震災により大きく損壊。取り壊すことになり、神戸市が寄贈を受けて解体して部材を保管。
その後、部材を譲り受けた民間事業者により平成13年に現在地で再建されました。
坂道ゆえの土地形状に合わせて向きを変えつつも、当時の造りを忠実に再現。もちろん、最新の耐震基準に適合させるための新材補強も行われています。
1階~広いホール客室と小さめレジカウンター
テラス席を右手にエントランスをくぐると、2階への階段が出迎える素敵な内装。階段手前の左手にはスタッフルームがあります。
まずは右手の奥へと進みレジカウンターで商品を購入します。木材フローリングの通路を歩くだけで、胸が高鳴るくらいに高揚します。本当にいい雰囲気。
レジカウンターは少人数の応対に向いた規模ですが、フード系ショーケースが脇に置かれたレジでメニューブックを見ながら注文と会計できて機能面の不足はありません。
写真手前の位置にある受け渡しカウンターで商品を受け取ります。
もちろん店員さんの接客レベルは高く、ブランドに裏打ちされた意識を持ったスタバ店員の中でも「このお店で働ける嬉しさ」を持っているのだろうと感じさせる応対です。
リザーブバー化はされていないので、メニューは全国で統一された一般的な内容。つまり、300円前後のコーヒーでこの空間を利用できるコスパ最強の店舗なのです。
1階には広い部屋がひとつあり、角テーブルの席と丸テーブルの席が用意されています。
現在は使用されていない暖炉のそばにある席のクッションが良くて、そこそこ高い天井のホールなのでゆったりした空間を楽しむことができます。
2階~バリエーション豊かな5つの部屋が特徴的
階段をあがって2階。ここもまた洋館ならではの美しさをしっかり持っています。
2階には大小様々な5部屋があり、部屋のドアはすべて開放。通路と部屋の間だけでなく、部屋間にもドアがあるなど洋館独特の造りが印象的です。
ちなみに、木造2階建てで登録有形文化財に指定されています。
階段からもっとも近い部屋が一番広くて、赤い背シート張りのロングシートでカフェらしさを演出。1階と異なり、窓枠にカーテンが掛かっています。
筆者は3連休最終日の夕方に来訪したのですが、この部屋は空席が多いです。コンセプトストアなのに、ゆったり静かに過ごせる点もオススメの理由のひとつです。
中央の部屋が最高に洋館らしさが出ていて、洋館ならではの筒形八角形のサンルームに沿ってクッション付きシートがあります。
この座席こそ北野異人館店を特徴づける風景。2人席のように見えますが、窓側を囲むように女子グループが座って談笑することが多いスペースになっています。
ちなみに、筆者がクッションを綺麗に整列させて写真を撮影したのですが、この後に店員さんがまったく異なるクッション配列に直していました。並べ方が決まっているんですね。
このサンルーム付きの部屋には大きな1枚板のテーブルも用意されており、鏡付きの暖炉や洋書などが飾られている調度品の風格がよく出ている部屋です。
こうして色々な部屋があると、どこに座ればいいのか迷ってしまうのも一興。
筆者はこの大テーブルで、2018秋限定のクリスピースイートポテトフラペチーノを堪能。スマホとワイヤレスキーボードで執筆作業をして、最高の気分で過ごせました。
2階の路上寄りの小さな一室は2席のみで、ここも意外と人気の席。
全体的に客層がとても良い点もまた、この店舗の魅力。女性がとりわけ多く来訪しており、英国系の外国人も見かけます。
自然体の身だしなみの好印象な女性がこの雰囲気を楽しんでいて、洋館の空気に溶け込んでいるのが画になります。
外から見える2階の席がココ。クッションの座り心地優先ならこの席がオススメで、ゆったりコーヒー片手に談笑している方を見かけます。
赤いカーテンに洋風の照明器具で、いい居心地です。
最後の1室は個室感のある空間で、赤色のソファで肘を付いてコーヒーを楽しむことができる1~2名用の席が2つあります。
部屋の真ん中に棚の仕切りがあるため、人の目をあまり気にせずに過ごすのにピッタリ。
まとめ
明治期の洋館を移築再建した、スタバの神戸北野異人館店。2階建てで色々なタイプの席があり、テラス席も有する洋館の素敵な空間を持つコンセプトストア。
夜は22時まで営業しており、人通りが少なくなる夕方以降はゆったりと席を利用できます。一般的なメニューで利用できるのも魅力のひとつです。
神戸三ノ宮に来訪するときは、洋館でスタバのコーヒーを楽しむ優雅な過ごし方をオススメします。
[店名] スターバックス・コーヒー 神戸北野異人館店 食べログ
[住所] 兵庫県神戸市中央区北野町3-1-31 地図
[最寄駅] 三宮駅(神戸市営)から684m
[営業日時] 8:00~22:00 不定休
以上、神戸三ノ宮にあるスターバックスコーヒー神戸北野異人館店の紹介でした。