岡山の平成レンタカーで新型コペンとホンダS660を乗り比べ!

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スポーツカーのレンタカー記事を幾つか書いてきた筆者ですが、なんと、あの話題のホンダS660に乗ることができました。

ホンダの入社4年目の社員が社内コンテストで提案し、採用されて開発責任者を任されたというニュースも記憶に新しい軽自動車のオープンカーです。

この2015年4月に発売されたばかりの車種を早速レンタカーとして提供しているのが、岡山県、香川県、愛媛県に店舗を持つ平成レンタカーさん。

今回はS660に加えて新型コペンもレンタルしてみてメチャクチャ楽しかったので、実際の乗り心地やレンタカー屋さんの雰囲気などをレポートしてみます。

軽自動車とはいえ、スポーツカーとしての走りはコンパクトカーよりも断然上。そして最新の話題性もあって観光地でも通りすがりの人に注目される人気者の車種。「カートっぽい」とも称される沢山の付加価値を持ったスペシャリティなレンタカーの魅力をお伝えしていきます。

1.お店の公式Webサイトと店舗情報

S660のレンタカーで検索していて見つかったのが、今回のレンタカー屋さん「平成レンタカー」。(写真は岡山空港店)

サイトでも色々な車種、キャンペーン情報があり、ブログでは観光地情報を交えたレンタカーの活用プランが掲載されています。

岡山県5店舗、香川県4店舗、愛媛県1店舗の計10店舗。各県に空港店があるため電車でも飛行機でも来訪しやすいのが嬉しいところ。

乗り捨て可能なのもメリット。借受と返却が同一県であれば乗り捨て無料、他県間でも比較的安く乗り捨て可能。そう、瀬戸大橋を片道で渡る旅程も組めるんです。

2.手続き簡単!事前予約の流れ

予約と手続きは
①店舗Webサイトの予約フォームで必要情報を入力して送信
②メール返信で予約可否が来る
 (予約可であれば事前準備は完了、不可なら再度①へ)
③当日にお店(もしくは送迎待ち合わせ場所)へ来訪
④規約類とレンタル内容を確認してお金を払って乗る

という流れで、一般のレンタカー屋さんと同じなのでかなり楽です。

ただ、ホンダS660の場合だと担当者いわく「直近1ヶ月レベルで平日も休日も予約が埋まっている」という人気ぶり。利用したいのであれば、あらかじめ利用希望日を決めておいて事前に電話で空き状況を聞いてから、即日①の予約フォームを送信するといいでしょう。

3.車好き必見!車種ラインナップ

ラインナップと料金は平成レンタカー料金表に記載されているとおり。肝心のスポーツカーの目玉は、2014~2015年に続々登場したオープンカーたちで

・ホンダS660(MT車1台、AT車1台)
・マツダロードスターND型(MT車1台)
・ダイハツ新型コペン(MT車2台、AT車3台)

の3車種。注意点として唯一残念なのがミッション(MT/AT)の指定予約ができない点で、MT車希望の場合でも当日借りるときにAT車になる可能性があるという運頼みになります。

【料金例】 ホンダ S660 6時間8,640円、24時間12,247円(ネット予約料金)
【車種】 ダイハツ新型コペン、ホンダS660、マツダロードスターND、スズキ ハスラー、日産エクストレイル、軽キャンピングカーINDY727、他車種多数あり(※2015年7月現在)

4.今回借りた車種

今回、筆者は岡山空港店を利用して「ダイハツ新型コペンを1日」「ホンダS660を2日」借りてみました。いわゆる乗り比べですね。

ネットでの前評判や知人のアドバイスではS660推しで「コペンは単なる軽自動車をオープンカーにしたようなもの」「S660は本格的なスポーツカー仕様、足回りも良くてカートに似たフィーリング」という評価。

なので、非力な車種から順に借りるというストレスレスな王道パターンにしてみました。

まぁどちらの車種も軽自動車の規格ギリギリで作っている車種。カタログ値的にはどちらも660ccで64馬力なのですが、コペンはノンターボでS660はターボ車という大きな違いがあります。

5.まずは新型コペンの乗り味

初代コペンの丸目ライトのデザインとは大きく異なる、最近流行りの攻撃的な釣り目ライトがメチャ格好いい2代目コペン。

スポーツカーの定番となる赤色は落ち着きのあるトーンに仕上がっていて、晴れの日でも雨の日でもいい色合い。

ハードトップの幌は電動オープンで、後部トランクに収納されます。留め具の手動操作は必要なものの車内からすべて操作可能で、幌開閉はボタンワンタッチ。

オープンにするとトランクの半分以上が犠牲になるんですが、旅行カバン2個くらいなら入るので2人乗車の旅行もできて実用的です。

車内は居住空間としてはそこまで窮屈さを感じないもの。

軽なのにフットブレーキではなくサイドブレーキが余裕をもって配置されていて、飲み物や窓開閉ボタンが中央にあってドアポケットもあり。

5ナンバーあたりと比較しても遜色ないですね、コレ。

ただ、実際に運転すると膝のポジション的な狭さを実感。さらに左足の置場スペースが狭くてペダル裏につま先が少し当たるので、クラッチペダル操作時に違和感あり。

まぁ、慣れれば意識しなくて済むようになります。

今回は2グレードのうちベーシックなモデル「ローブ」で、嬉しい5速MT。馬力は64ps/6400rpm、トルクは92Nm/3200rpmと軽自動車規格としては目一杯。

ゼロ発進加速にて自然体で盛り上がってくる加速がなかなか良好で、1速でもたつく感じが無いのが嬉しい。

1速で5000回転で40km/h、2速で5000回転で60km/h、と加速していく乗り方が実に気持ちよく、街乗りで結構ハマる楽しさがあります。

一方で、コーナーにおけるハンドル、ブレーキ、足回りはイマイチな印象。

ブレーキは遊びの部分が多くて、きき具合も弱くて踏み加減の微調整もしにくいのがストレス。

ハンドルもセンターからの切りはじめに遊びの切りしろが多く、軽すぎてコーナーアングルの微調整がしにくいです。

ハンドルを切ってからのレスポンスも遅く、コーナーでアンダーステアが出やすい仕上がり。

とはいえ峠道やヘアピンで本格的にハンドルをグッと切るときはそこそこいい具合に曲がってくれますし、車のクセに段々と慣れてくると人馬一体のフィーリングを感じ取れて楽しめるようになってきます。

オープン時の風の巻き込みもあまり無い設計ができていますし、意外にスポーツカーとして楽しめるレベルに達しているように感じます。個人的にはかなり気に入りました。

6.次に、待望のホンダS660の乗り味

前述のコペンに対して、少しだけ原色感の出た赤色のボディが映えるS660。これまた鋭い釣り目のヘッドライトのフロントフェイスが格好いいですね。

幌は頭上だけをオープンにする「タルガトップ型」で、意外に頭上だけ開ける形でもオープンカーの雰囲気をしっかり感じ取れるものだったりします。

ただ、幌は完全に手で開閉する形。手でロックを外して幌を折りたたんでフロントに格納するという、手作業感が満載の設計。

路肩レベルのスペースが必要で開閉に1分程度かかる面倒さに加えて、雨が突如降ってきたときはクローズ作業中で車内がズブ濡れになります。(ちなみに、50km/hくらいで走行していると雨が入ってこないです。豆知識)

車高はおそらくコペンよりも低くて屋根の位置も低く、座席へ座る瞬間にグッと体が沈む感覚は本格的なスポーツカーならでは。運転時の目線も地面寄りの低めになります。

通りすがりの通行人に「ちょっと座らせてください」と言われて座ってもらったですが(実話です)、体格が大きいと運転席に座るのすら困難で「あぁこれは厳しいわ」と言われました。

ただ、乗ってしまえばコペンと同じく5ナンバークラスと同等とも言える居住空間。しかも膝や足元はコペンよりも余裕があってペダル操作はしやすいです。

馬力は64ps/6000rpm、トルクは104Nm/2600rpm。コペンより低回転でトルクを発揮するはずですが、1速で7000回転で40km/h、2速で7000回転で60km/hとゆるやかに加速していく感じはコペンより劣る印象。

そこそこ加速していても高回転でググッとくる感じが無いような。ガーガーとしたエンジン回転音が気分を高揚させてくれるものの、その音に比べて加速がイマイチ。

デジタルの速度メーターの表示がワンテンポ遅いのも体感的に良くない感じがします。

一方で、コーナー時の挙動や感覚はしっかりしていて、ハンドル、ブレーキ、足回りともに
しっかり作られている印象。ヘアピンでグッとハンドルを切ってもしっかり食いついてくれます。

晴れの日はコーナーの良さをあまり実感できませんが、雨の日のウェットな路面での安定感と安心感は抜群でキビキビと走ってくれます。

S660に乗ったならオススメしたいのが高速道路。一区間だけでもいいのでぜひ乗ってみて欲しいです。

コペンは80km/hあたりから頭打ち感が出てしまうのに対して、S660は高速道路でもしっかり加速
してくれます。

何と言っても、軽自動車で普通乗用車を煽って追い越すという優越感がたまらないです。

7.総括

コペンもS660も一長一短ですが「直線のコペン、コーナーのS660」というのが筆者の感想。

個人的にはコペンのほうが好きですが、今回の乗り比べ自体が楽しくてS660に乗れたのもいい思い出。

平成レンタカーでしか扱っていないと聞いていて、1ヶ月以上前から予約を取って岡山まで来訪した甲斐があったのですが、ちょうど利用する当日に「千葉県のおもしろレンタカーでも扱い始めた」というのを知った……orz

近場にあるのかよ!岡山までの飛行機往復25,000円くらいかかったぞ!

というオチでした。(千葉県だと数時間レンタルなので、じっくり乗りたいなら引き続き平成レンタカーをオススメします。結構良かったですよ)

記事を書いた人&運営者
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セシモ コイ(瀬下 恋衣)
趣味の国内旅行ライター

国内旅行が大好き。NIKON一眼レフで主に花や絶景を撮影し、写真を活かして当旅行サイトを運営。
旅行系Vチューバーとしても活動予定で、国内情報を解説するため勉強中。