レンタカーでいざ音楽を聴こうとしたとき、自分の希望する音楽メディアに対応していないカーナビで愕然とした経験はありませんか?
かつてはどのレンタカーもCDプレイヤー完備だったのでCD持参が万能だったのですが、最近では色々な再生方式に分散してしまって一本化がされていないのが現状。
そして最近ではレンタカーやカーシェア利用者も増えてきて、再生環境に困る人も増えているのではと思います。
ということで、今回は様々なカーナビ(カーオーディオ)で用いられている各種再生方式を解説していきます。
目次
はじめに
カーナビでの最適な再生方法と併せて考えるといいのが、
・普段の音楽ファイルの保存管理方法
・普段どんなシーンで音楽を聴くか
の2点です。
例えば筆者は「Windowsパソコン」と「Androidスマホ」を持っています。そのため「パソコンでMicroSDへ全音楽を保存してAndroidスマホに挿す」保存管理方法を取り、旅行先やカフェといったシーンで音楽を聴いています。
この「普段の環境」を崩さずに、延長線上として「カーナビでも」音楽を再生できる方法を考えていくといいでしょう。
全10個の再生方法の特徴を紹介
さて、ここからは筆者が思いつく10の再生方法をひとつずつ解説していきます。
1.CD、CD-R
かつては王道としてレンタカーでも確実に対応機器が搭載されていたCDですが、最近はCD非対応が本当に多くなってきました。(MDやカセットテープはほぼ絶滅)
それに加えて、スマホ主流の時代にCDというメディアは「持ち運び」「再生環境」「管理保存環境」という点で不便。最近ではCDラジカセやCDドライブ付きパソコンを持っていない人も増えてきているので、確実に衰退していくメディアです。
さっさとCDに見切りを付けて他の手段に移行したほうがいいと思います。
2.SDカード
パソコンで標準的な外部媒体のひとつ。パソコンで管理している曲を簡単に素早くSDカードに記録でき、最近は64GBなど容量も多くなって「1枚で全曲持ち運べる」のが魅力。
SDカードスロットのあるカーナビで利用できます。接続コード不要、電池関連考慮不要、エンジンオンオフと完全連動、カーナビで曲操作可能など、利便性の面で抜群に良い方法。
まだまだ未対応なカーナビ機器も多いのがネックですが、対応していれば他の手段より圧倒的に便利です。
3.MicroSDカード
SDカードよりもプラスアルファで便利なのが、さらに小型なMicroSDカード。
MicroSDカードを購入すると大抵は「SD変換カード」が付属されていて、SDカードとほぼ同等に利用できます。それに加えて、最近ではMicroSDカード対応のスマホも増えてきているので、普段はスマホに挿して音楽を聴くこともできます。
SDと同様に未対応なカーナビ機器ではNGですが、MicroSDで音楽を一元管理してパソコンでもスマホでもカーナビでも再生できるのが魅力です。
4.USBメモリ
まだまだ少ないですが、USBスロットが用意されている場合もあります。グローブボックス内に用意されていることも。
mp3を保存したUSBメモリを挿せば音楽を聴けます。また、iPodやiPhoneユーザーであれば、Lightningケーブルを用いることで音楽再生できて、カーナビで曲操作できます。
これも未対応なカーナビ機器が多いものの、対応していれば便利です。
5.イヤホンプラグでAUX接続
イヤホンやLINE端子接続として一般的に普及している3.5mmミニジャックを利用する方法。
カーナビやカーステレオにAUX接続ジャックがあれば利用できます。写真左のような3.5mmミニジャックケーブル(IN、OUTともにオス)を購入し、再生機器(スマホやiPodなど)とつなげればOKです。
これもまた未対応なカーナビ機器が多くてコード接続や再生機器での曲操作が必要ですが、あらゆる再生機器に対応できる点が魅力です。
6.イヤホンプラグ×シガー式FMトランスミッター
再生音楽をFM電波に変換するFMトランスミッター。トランスミッター側のFM周波数とカーナビ側ラジオのFM周波数を同じ数字に設定し、ラジオを受信する形で音楽を聴きます。
販売製品の大半はシガーライター利用ゆえに他の機器の充電ができなくなり、FMなので雑音が少し入る上に周囲の車の状況によって妨害や混信が発生することも。
ラジオ利用でほぼ確実に再生できる万能さが売りですが、再生環境が悪い上に使いにくいのでオススメできません。
7.Bluetooth無線×シガー式FMトランスミッター
イヤホンプラグ式よりもBluetooth対応の製品のほうが多い印象のFMトランスミッター。
Bluetooth対応の再生機器とFMトランスミッターを用いることで無線接続が可能。例えば後部座席の人がスマホで曲操作するなど便利な使い方もありますが、Bluetoothのオンオフ操作が必要な上に接続が切れてしまう動作不良もありがち。
Bluetoothは車の頻繁な乗り降りには不向きで操作が面倒。無線のメリットも甘受したい場合に利用しやすいです。
8.イヤホンプラグ×充電式FMトランスミッター
充電式、小型、イヤホンプラグのFMトランスミッターであれば便利かと思って購入したもの。実は量販店では売られていないようで、通販でカナダ製のものという不思議な製品。
接続プラグが不安定、充電がMAX4時間など実際に使ってみて不便だと感じる点が多数。ハードウェアのスイッチオンと再生機器の操作が必要で、かつ突然再生停止になることもあるのは製品品質の低さゆえでしょうか。
コンパクトさは魅力ですが、常用するには不便な点が多い印象です。
9.スピーカー持参
強硬手段のひとつ。最近では充電式のポータブルスピーカーを見かけるようになってきており、フル充電で10時間以上再生できるものも。
かさばるのが最大の欠点ですが、持参しておけば旅館など旅行先のあらゆるシーンにおいてそこそこの音質で音楽を楽しめるという利点があります。
10.スマホ、タブレット、PCなどを直接再生
最後の強硬手段。スマホなどで直接再生するという100%確実に可能だけど音質最悪というもの。
スマホだとエンジン音で遮られるレベルで音質も許容範囲に遠く及ばないので、最低でもタブレット端末かノートPCくらいのスピーカースペックは必要。
※イヤホンを耳に付けて聴くのは運転的に危険なので避けましょう。
各再生方法をメリデメ一覧表で振り返ると
以上の10種類の方法を、メリデメ一覧でまとめてみました。
・音質系:雑音や音量など問題なく再生できるか
・実現性:あらゆるカーナビに対応できるか
・操作性:車乗り降り時の起動や曲操作が簡単か
この表をもとに「確実に再生したいけれど、できれば音質が良いほうがいい」という発想で手段を考えてみると、
・音質を重視:○が付く1~5のうち最低1手段
・確実に再生:○が付く6~10のうち最低1手段
の2手段で構えておけば、どんなレンタカーでも対処できます。補足として、5~10は再生器(ウォークマン、iPod、スマホなど)の持参が必要となります。
以上の内容をもとにした最適な対応策
以上の特徴を踏まえて、個人的にベストと思われる最適解をまとめてみました。
まず、必要な持ち物については
・3.5mmミニジャック接続コード
・Androidスマホ(再生機器)
・SD変換アダプタ付きMicroSD
の3点。かさばらないことも重視しています。
そして、再生方法ですが、
①方法3「MicroSDカード」利用
ベストな方法がコレ。64GBくらいなら全曲持ち運べる大容量に加えて、接続コード不要、電池関連考慮不要、エンジンオンオフ完全連動、カーナビで曲操作可能、音質も良好など、利便性の面でダントツに良いもの。
②方法5「イヤホンプラグでAUX接続」利用
次点でこの方法も魅力。Androidスマホで音楽を再生します。スマホでの普段の操作のまま利用できて、音質も良好など、利便性はそこそこ。スマホで曲操作するのが運転手的には不便ではあります。
③方法10「直接再生」利用
100%確実な手段を予備で。Androidスマホでそのまま再生するので、音質が最悪で運転中に聞こえにくいです。
また、方法8「イヤホンプラグ×充電式FMトランスミッター」も軽量で併用できるので活用することもたまにあります。
まとめ
やはり、SDカード対応のカーナビが一番。どうも著作権問題や文字コード問題で「スロットに挿しても反応しない場合」もあるようなので、やはり予備の再生方法もあったほうがベター。
レンタカーのネット予約だとなかなか質問もしにくいですが、思い切ってレンタカー屋さんに問い合わせてみるのもひとつの手です。
しっかり準備して快適な音楽ドライブを楽しみたいですね。