広島のもみじ饅頭に代表される山陽エリア、鳥取の白うさぎなどの山陰エリアと、それぞれに小豆を使用した餡の銘菓がある中国地方。
岡山のきびだんごや島根松江の若草など、求肥や餅タイプの銘菓もあります。
今回は、中国地方のお土産やお取り寄せにピッタリの銘菓を紹介します。
セシモ コイ
目次
A.岡山県の銘菓
01.大手まんぢゅう(伊部屋)
甘酒に小麦粉をあわせて発酵された生地を使用して、こしあんを薄く包んで蒸しあげた酒饅頭「大手まんぢゅう」。岡山県を代表する銘菓のひとつです。
古くから米処の備前(岡山)にて良質な備前米から糀(こうじ)を作り、もち米などを加えてじっくり熟成した甘酒を用いるこだわりの生地。これで甘酒の香りが立つ饅頭に。
こしあんは北海道産小豆を特製の白双糖で練り上げたもの。生地は極端に薄く包むため、中の餡がまだらに見えるのも特徴です。
1837年創業「伊部屋」の銘菓で、当時は岡山城大手門の近くに店を構えて岡山藩主の池田氏が代々愛好したという歴史ある銘菓です。
小豆を使用した最中や水ようかんなど和菓子を扱う老舗ですが、今も9割以上の売り上げが大手まんぢゅうと言われています。
B.広島県の銘菓
02.もみじ饅頭(やまだ屋、他)
広島県の代表銘菓「もみじ饅頭」は、広島県西部で世界遺産にも認定されている「厳島神社」のある離島「宮島」の名産品です。
卵や小麦などを原材料とするカステラ生地の中に餡が入った焼きまんじゅうの一種で、人形焼きのように型へ生地のタネを流し込んで餡を乗せて両面焼き上げます。
基本の商品はつぶあんやこしあんなどが入っていますが、抹茶、クリーム、チョコレートなど色々な味の商品が出ています。
老舗として「やまだ屋」「にしき堂」「藤い屋」が三大メーカーと言われ、他にも「紅葉堂」など色々な店が作っているため食べ比べも楽しいものです。
C.山口県の銘菓
03.月でひろった卵(果子乃季)
果子乃季の屋号で山口県内各地で和洋菓子の販売を行っている山口県柳井市に本社を置くあさひ製菓㈱が制定。日付は、1987(昭和62)年7月14日にその1号店がオープンし、メイン商品の月でひろった卵が販売されたことから。蒸しカステラの中からクリームがとろけるまろやかで優しい味わいの山口銘菓。 pic.twitter.com/w4dtJq1ZU5
— おしゃべりなシーズー🦀 (@SZoo2010) 2021年7月14日
角切りの栗甘露煮が入ったカスタードクリームを小麦粉と卵による生地で包んで、ふんわりと焼き上げた黄色い丸型の菓子「月でひろった卵」。
山口県柳井市で1917年に創業した「あさひ製菓」の銘菓。1986年に航空会社の機内食として採用されて、1987年にあさひ製菓が展開する菓子販売店「果子乃季」でも販売を開始。
クリームの改良も何度か行われ、2011年からは山口県産の牛乳を使用するように。ネット通販でも購入できます。
D.鳥取県の銘菓
04.因幡の白うさぎ(寿製菓)
これが因幡の白うさぎな🤟
めちゃくちゃ美味い。
食ってみな、飛ぶぞ。 pic.twitter.com/MnP8DOSNte— 猫兎 (@byoto_4) 2021年8月19日
白餡に砂糖や卵を使用して作り上げた上品な甘さの黄身餡を、地元大山のバターによる風味豊かな小麦粉生地で包んだ銘菓「因幡の白うさぎ」。
日本神話(古事記)に出てくるウサギ「因幡の白うさぎ」をモチーフにして、ウサギの赤い目と耳の盛り上がりを模して作られた見た目の菓子です。
大国主命と八上姫の縁を結ぶウサギの神話に加えて、のびやかに飛び跳ねるウサギは福を呼ぶ動物として親しまれてきたことから、縁起のいい贈り物の菓子としても重宝されます。
鳥取県西部に位置する米子市の製菓企業「寿製菓」の商品で、米子市にある菓子販売施設「お菓子の寿城」で有名です。
E.島根県の銘菓
05.若草(彩雲堂、一力堂、他)
#onej
私は、若草をよく買います💖
若草は松江かな? pic.twitter.com/3B47JGUryK— 気まま水星人 (@kmm_mercury) 2021年6月20日
島根県松江市の銘菓「若草」は、餅に砂糖を加えて練り上げた長方形の求肥に黄緑色の餅粉をまぶしたもの。茶道の文化が根付く松江を代表する茶菓子です。
茶人としても名高い松江藩の7代藩主「松平治郷」によって考案されたのが元と言われ、一時期は製法も不明だったものを明治期に老舗「彩雲堂」が再現する形で造ったものが今に至ります。
発祥の「彩雲堂」だけでなく「桂月堂」など松江市の老舗和菓子店の商品があります。
まとめ
岡山城と庭園のある岡山の大手まんぢゅう、松江城と茶道が根付く松江の若草など、文化とともに菓子が親しまれてきた歴史を感じさせる銘菓がたくさん。
以上、中国地方の銘菓の紹介でした。