【田舎暮らし】地方移住の成功者に共通する10の特徴

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地方移住の成功者の特徴

ここ最近は定期的に「地方移住」という言葉が登場し、直近では感染症による密集回避のため地方移住が良いなどという話題も出ています。

しかし、安易に地方移住をして失敗している移住者の実例は結構多いもの。そして、地方移住には成功しやすい人と失敗しやすい人があります。

今回は、地方移住で成功する人の特徴(補足として失敗する人の特徴)を解説していきます。

セシモ コイ

筆者が地方移住の検討とお試し移住などを経験した中で、成功者に共通する特徴と失敗者に共通する特徴がいくつか見受けられたので記事にしてみました。

はじめに

都会、地方、田舎とひとくちに言っても色々とあるため、ここではざっくりと以下の基準としてみます。

  • 都会 … 東京都(23区と多摩地区)や大阪府などの大都市圏
  • 地方 … 大都市圏を除く各県の都市(駅前にビジホあり)
  • 田舎 … 各県の小さな町村(限界集落含む)

この前提の上で「田舎に移住する」ことを主軸として「地方に移住する」にも当てはまる内容で解説していきます。

成功者が持つ10の条件

01.元々の環境で成功している

移住前の仕事や生活である程度成功している人は、移住先でも成功しやすいです。

現状である程度満足している上で「その地位を捨ててでも新たな取り組みとして地方や田舎で暮らしたい」という人は、自身に能力があり移住を逃げ道にしていないため移住先でも活躍しやすいです。

加えて言うと「親元へのUターン」や「遠距離の恋人との結婚」など、他者要因で移住する人も成功しやすいです。

なお、元々の環境で失敗していて移住を検討する人は「環境が悪い」のか「本人が悪い」のか切り分ける必要があります。そのため「失敗の原因が自身に無く環境面に問題があったと第三者から客観的に言ってもらえる」ことを基準にすると良いです。

反対に失敗する人は?

元々の仕事や生活で失敗している人は「本人が悪い」ケースが多く、自身に非がある場合は移住先でも同じ理由で失敗する可能性がきわめて高いです。
特に「都会が悪い」「会社が悪い」と言って地方や田舎に移住して、再び失敗してはじめて「原因は環境ではなく自身の無能さだった」と受け止める人を多く見かけます。

02.都会の良いところを語れる

都会について良いイメージを持って語れる人は、地方でも田舎でも成功しやすいです。

例えば東京都を「遅くまで仕事して満員電車で会社と自宅の往復だけで街には人だらけで肩がぶつかる」とネガティブにとらえている人は、副都心の意味もわからず都市計画を知らない方です。

東京都でも満員電車と無縁な暮らしはでき(筆者もそうです)、地方だからといって通勤通学時間帯に満員電車が発生する路線などザラにあります(富山駅など)。東京23区でも余裕のある生活スタイルを取ることは可能で、東京の市部ならなおさらです。

都市で「良いところは徹底して享受し、悪いところは徹底して回避する」ことができる人は、どこへ行っても良い暮らしを楽しめます。

反対に失敗する人は?

東京都や都市に対してネガティブにとらえて偏見で見る人のほとんどは、都市計画や文化を知らなさすぎな上に学ぶ意識すら持ち合わせていません。
そのネガティブさや偏見を移住後にも移住先の土地や人へ向けることになり、物事の問題を土地のせいにする習慣が抜けなくなります。

03.都会でも自然を楽しんでいる

地方や田舎への移住に向いている人は、都市に住んでいても自然の楽しみ方をよく知っています。例えば、

  • 穴場のキャンプ場を知っている
  • 四季折々の花の名所や公園を知っている
  • 狭い庭やベランダでも家庭菜園をしている
  • 高尾山よりも奥のルートに行ったことがある
  • 等々力渓谷や二子玉川の河川敷を知っている

こういう楽しみ方をした上で「もっと自然が豊かなところに住みたい」「もっと大きな規模で農業をしたい」という「物足りなさの規模感を認識できる」人は、適切な移住先を選定しやすいのです。

反対に失敗する人は?

東京都や都会は自然が少ないと偏見で思い込み、自然がある場所をロクに知らず調べようともしない人は失敗しやすいです。
現状で住んでいる土地の魅力を理解しようともせず「隣の芝生は青い」で移住しても、移住先でまた土地の魅力を理解せず失敗することになります。

04.SNSで人との交流がうまい

移住に向いている人は対人スキルが高く、特にSNSで「話が面白い」「色々な趣味や興味がある」「聞き上手」。仲間もしっかり作れているものです。

特徴のひとつは「自分の発信だけでなく仲間の発信にもしっかり興味を持ちアクションをする」ことができています。

都会、地方、田舎のいずれも当てはまりますが、年齢や趣味にかかわらず色々な人と会話を成り立たせることのできる人は異文化でも馴染みやすいです。

反対に失敗する人は?

失敗者によくありがちなのが、自分語りばかりで発信量が多い割に内容が薄く他者との交流の痕跡が無いというもの。
本職の収入で満足なら趣味の日記感覚でSNSを利用したほうがいいですが、仕事でSNSを利用するなら話は別です。仕事も満足に見つけておらず直近の生活でカツカツな田舎暮らしをしていながら、SNSで自分語りをしている移住失敗者は実に多いものです。

05.前職の顧客を維持して転職できる

移住の際は転職を伴うケースも多いと思いますが、転職のうまい人(特にフリーランス系)は「元いた会社の客を奪って直接契約にこぎつける」ことや「元いた会社の知人を人材として引き抜く」くらいのことをしています。

たとえ移住前と大きく異なる環境で人脈を活用しにくいとしても、せめて「移住後の取り組みを過去の仲間たちがSNSで応援して盛り上げてくれる」くらいのことはできるでしょう。

移住直後からすでに一定の副収入や仕事が入ってくる状態であれば、金銭、ノウハウ、人材の観点で大きな強みとなり移住も成功しやすいです。

反対に失敗する人は?

今までの不満ある生活をリセットするために移住をする人は、ゼロからスタートを切りがちなため失敗しやすいです。
移住後に物事をゼロから構築しようとする時点で、期間や労力などが大きく必要となり達成できず失敗するパターンが多いと感じます。移住直後から発揮できる材料を持っていないというのは、明らかにスキル不足です。

06.移住者の肩書きを早々に破棄できる

地方移住という言葉が流行りのように使われていますが、正直なところ「単なる転居」でしかありません。移住者という立場が武器になるのは、最初のうちだけです。

移住後2~3年も経てば、自分の自己紹介をする際に「移住者」以外の肩書きやスキルができてきます。例えば「海釣りのインストラクターとして活躍する釣りガール」「イベント出店で人気な担々麺屋の人」など。

趣味や職業として認知されれば、自己紹介の際に「移住者」であることは片隅で紹介する程度になります。そうなれば、その趣味や職業の肩書で引き続き長く生活していくことができるようになります。

移住前から職業としての肩書をしっかり確保できている(できる計画がある)人は移住で成功しやすいです。

反対に失敗する人は?

移住後3年経っても「移住者です」「田舎暮らしを満喫してます」という自己紹介やアピールが前面に出ている人は、往々にして何も成しえていない失敗者です。
単なる住所変更でしかない移住を過大に評価し、田舎暮らしを肩書にして生活の充実度をアピールするのは中身の無い人間だと解釈して良いでしょう。

07.コスト削減を主目的にしていない

地方や田舎へ移住する際に、生活費を下げることをあまり考えず趣味や実現したいことがあって移住する人は成功しやすいです。

田舎は物価、家賃、光熱費が安いなどと言われますが、東京23区と比べれば安いという程度であり東京の郊外よりも高くつくケースなど平気であります。田舎は生活費が安いという情報の中には嘘も多く、無知な人をだまして移住させようとするケースも見かけます。

移住した先でやりたいことがあれば、たとえ生活費(特に移住初期の費用)が多くかかったとしても「やりたいことの実現」のためなので後悔せず暮らしを楽しめるのです。

反対に失敗する人は?

生活費を下げることを主目的に移住すると、実際に想定よりも生活費が安くならず「何のために移住してこんな僻地にいるんだろう」というむなしさを実感することになります。

08.親があまり口を出してこない

これは理由説明が難しいのですが、筆者が見た実例として「自分の親がうるさくない」というのも成功者の理由のひとつになっているように感じます。

いわゆる、自由奔放な人は成功しやすいです。極端な言い方をすると「あの子は放っておいても雑草でもなんでも食べて生きていける」と第三者から言われるような人です。

大人になって社会人になり一人暮らしをしているなら、人生の大きな決め事であっても親からアドバイスされることはあれど過剰なまでに口出しされない環境であることは非常に大事です。

反対に失敗する人は?

例えば「社会人になっても実家暮らしで親が過保護」「結婚の際に親が大きく口出ししてくる」「田舎暮らしはダメだと親に言われて勘当レベルになる」ような人は失敗しやすいです。
極端な例のように思うかもしれませんが、すべて実例があります。婚約前提で相手の土地に移住した後に婚約破棄になったケースなど、実態を見ると悲惨なものです。

09.短期間の成功を性急に求めていない

長期的な努力ができて、多少の失敗があってもリカバリーや回避のできる人は成功しやすいです。

特にスモールステップを踏める人は強いです。1回の移住ですべてうまく成り立たそうとせず、経験を積み重ねた上で改善していくことで長期的に成功へとつなげる人は、多少の失敗もプラスの体験としてとらえることができます。

反対に失敗する人は?

いわゆる「楽して稼げる」的な情報商材に飛びつく人、移住を人生の一発逆転策だと過剰に期待する人は失敗します。
実際、その手のタイプの人間が田舎ぐらしを夢物語だと信じて移住する傾向が強いというのが、移住の現状です。

10.写真撮影が好きでこだわりがある

一眼レフを持って写真撮影を楽しんでいる人や、動画撮影でYouTubeに公開するタイプの人は成功しやすいです。

物事への品質の良し悪しを判断でき、センスがあり、季節感に目を向け、絶景や天体などに興味を持ち、それを積極的に公へと提示できる人は強いです。

一眼レフを持つとひとつの物事から色々な魅力を引き出すクセがつき、被写体を主体的に探すようになることから情報収集のアンテナが強くなります。地方でも田舎でもその土地の良さをしっかり感じ取り、引き出しやすくなります。

加えて、映像系やデザイン系は地方や田舎でも仕事のニーズがあり、活躍しやすい分野だとも言えます。

反対に失敗する人は?

都会で季節感もなく物事への興味も薄い人は、地方や田舎へ行っても物事への関心度合が低くて良さを甘受しにくいです。
田舎暮らしをしていてもSNSに写真をロクにあげず、内面的な話ばかりという根暗な移住者は意外と多いもので大抵は厳しい暮らしをしています。

まとめ

意外な項目もあったかもしれませんが、筆者の情報収集と移住者の実例を踏まえるとおおよそ以上で示した内容で成功と失敗が分かれていると感じます。

改めて項目を並べてみますので、チェックリストとしていくつ当てはまるか確認してみるといいでしょう。

  1. 元々の環境で成功している
  2. 都会の良いところを語れる
  3. 都会でも自然を楽しんでいる
  4. SNSで人との交流がうまい
  5. 前職の顧客を維持して転職できる
  6. 移住者の肩書きを早々に破棄できる
  7. コスト削減を主目的にしていない
  8. 親があまり口を出してこない
  9. 短期間の成功を性急に求めていない
  10. 写真撮影が好きでこだわりがある

どれくらい当てはまるかで、地方移住や田舎移住に向いているか判断材料になります。

もし当てはまらない項目が多い場合は「今の環境で自身の生活スタイル、スキル、考え方を改善できないか」「大げさに移住するのではなく近距離の引っ越しで解消できないか」を先に検討したほうが問題解決の早道になるだろうとオススメします。

移住を検討するのであれば事前にできる準備をしっかりした上で、失敗しにくい計画を描いておくとともに問題発生時に対処や回避のできるフットワークを持った状態で移住することが大事です。

以上、地方移住の成功者に共通する特徴の解説でした。

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セシモ コイ (瀬下 恋衣)
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