今日、ネットのニュースを何気なく見ていたところ、スキマスイッチが秋田県の料理店を批判していたというニュースがありました。
詳しく記事を読んでみると、過去に私が立ち寄ったことのあるお店でビックリ。実際のところスキマスイッチが批判しているような内容のお店ではなく、きりたんぽ鍋の魅力を堪能できるいいお店だったりします。
お店側を擁護する書き込みも多々ありつつ立ち寄ったことのない方が殆どという印象でしたので、このお店のことを少しでもリアルに伝えられればいいなと思い、今回の記事を書いてみました。
このお店は決して量が少ないわけではなく、むしろリーズナブルにお腹一杯食べられるお店だというのを筆者の経験としてレポートしていきます。そして、今回のようなことが発生してしまったのは音楽業界の衰退が一因となっている点も補足として記述します。
1.まず今回ニュースとなった内容とは
ネットニュースで大々的に取り上げられた今回の件。詳しくは痛ニューなどのまとめサイトを見るとわかりやすいですが、簡単にまとめると以下のとおり。
(某サイトから引用)男性2人組ユニット「スキマスイッチ」が秋田でのライブで地元の料亭を名指しで批判した事件。批判された料亭の関係者が「事実と異なる」としてTwitterで逆批判を展開しネットで騒ぎになっている。
で、店名調べてみたところ、秋田駅近くの繁華街にある「津ねや」。筆者も行ったことがあるお店でした。
ネット上だと殆ど指摘が無かったので記載しておきますが、このお店、まだ「まっぷる」や「るるぶ」が個人観光としての情報の拠り所だった00年代初頭から「きりたんぽの第一人者」として掲載されている超有名店です。
ライブだと、スキマ大橋「あのさあ、昨日行ったお店…つ、つ…」客「津ねやー!」というやりとりをしたそうですが(まとめサイトより)、頭文字「つ」を出した時点で店名をバラしていると言っていいくらい有名なお店です。
(画像は店舗の公式サイト。話題になった日は84343で日付越え。たった1日で普段の半年分のアクセス数ってすごい)
2.実際に来訪したお店ですが量、味ともに良好
秋田県で一番規模が大きく城下町として賑わう秋田駅。
駅から徒歩圏内にある川反(かわばた)という、飲食店が集う川沿い今回のお店があります。風俗系店舗のキャッチがうるさい、まさに繁華街と言えるエリアです。
入口こそ風流ですが、店内は和の雰囲気を持ちつつカウンター席とテーブル席がある昭和の居酒屋。ネット上だと料亭と書かれているので違和感があるくらいです。
(2006年のまっぷるから引用)創業40年の老舗郷土料理店。うるち米だけを使用して手焼きで仕上げたきりたんぽを、比内地鶏のトリガラで一昼夜かけてとった深い味わいのスープで煮込むきりたんぽ鍋が店の看板メニューだ。すき焼きや、うなぎ蒲焼きもおすすめの味。
秋田名物として前菜にピッタリの「じゅんさい」など、お酒とともにちょっとつまめる一品のあるお店。確か、きりたんぽ鍋は2名以上でないとオーダーできず、友人と訪れて食べました。
写真がきりたんぽ鍋の2人前。ネット記載のとおり店員さんが作ってくれて、私と友人の取り皿に盛ってくれた残りが写真の大鍋。確かに鍋だけであれば量はそれほど多くないですが、鍋として極端に少ないわけでもないです。
きりたんぽ鍋は、かなり美味しかった記憶があります。ダシの香りが豊かな鶏ガラスープで、舌にグッとくる旨みと体が温まる塩気が魅力。味付けのバランスも良くて、具材もそこそこフレッシュで秋田由来の甘めな味付けの印象。
忘れてはいけないのが、鍋にはご飯、卵を投入した締めの「おじや」があるということ。鶏ガラスープのおじやは劇的に旨いだけでなく、これでお腹一杯になります。
これまた店員さんがテーブルまで来て作ってくれて、白ネギ投入など味のバランスもしっかり整えてから茶碗に盛ってくれます。
スキマスイッチの2人は予約時刻どおりに入店できなかったそうで、この「おじや」を食べられなかったそうで。そりゃ量としても味としても満足できないでしょう。
3.ネットでも指摘のあった「イベンターがケチった」件
今回の件、スキマスイッチが直接お店に来訪してオーダーしたのではありません。イベンターの役割の方が好き嫌い、量、値段をもとに調整したもの。お店はその調整内容どおりに料理を提供しただけのことです。
初めて来訪した庶民の私が大してお金も払わずに満足したお店なのに、世間的にそこそこの知名度を誇るアーティストが来訪して満足できる量ではなかった……。つまり庶民にすら劣る程度のもてなししかできない水準でイベンターが調整したことになり、要はその程度のアーティストでしかなかったということです。
無名のアーティストと同レベルの扱いなのであれば、残念なものですね。
4.本来は第一線として活躍する世代の空洞化
個人的な話になりますが、スキマスイッチは好きなアーティストのひとつです。大橋さんと常田さんが勝負するDVD付録の入った夕風ブレンドのCDアルバムは今でも家にありますし、「全力少年」よりも前のシングル「ふれて未来を」で好きになりましたし。
で、本来は第一線として超有名になるはずだったこの世代のアーティスト、何が間違っていたのか今や影も形も見えないんですよね。当時の第一線といえば、大塚愛、アンダーグラフ、レミオロメン、中ノ森BAND、などなど。今でも実力派として活躍しているのは、いきものがかりとYUIくらいではないでしょうか。
時すでに家入レオやスキャンダルなど次の世代のほうが上を行っているような印象すら受けます。骨格を失っている音楽業界に未来があるのか、言わずとも知れた話。
音楽ではなくこんな話題でしか名前を聞かないアーティスト。邦楽が完全に落ち目になっていることを如実に感じる出来事な気がします。