夏の風光明媚な景色を楽しむトロッコ、そして白銀の世界が広がる冬の蒸気機関車。
赤字で観光列車が少ない北海道ですが、少数精鋭で絶景の中を走る素晴らしい列車が揃うエリアです。
今回は北海道エリアの観光列車を紹介していきます。
セシモ コイ
目次
道北の観光列車
まずは富良野などを走る列車を紹介します。
01.富良野・美瑛ノロッコ号(JR富良野線)
6~9月に富良野、美瑛エリアを運行するトロッコ列車。
くしろ湿原と同じディーゼル車の牽引ですが、緑のボディにラベンダーを模したライン色が付いています。
富良野のラベンダー畑で有名なファーム富田から徒歩7分ほどの臨時駅「ラベンダー畑駅」にも停車する、ラベンダー観光を目的のひとつとした列車です。
ファーム富田 ノロッコ号案内
[区間] 富良野駅-旭川駅 片道54.8km
[時間] 片道 約1時間34分~1時間40分
[料金] 大人 全区間で1,070円
[日付] 6~9月の土日(ラベンダー開花時期は毎日)1日3往復
道東の観光列車
釧路、根室などを走る列車を紹介します。
02.くしろ湿原ノロッコ号(JR釧網線)
5〜10月に釧路湿原エリアを運行するトロッコ列車。のろい(遅い)トロッコの意味で「ノロッコ号」と呼ばれています。
ディーゼルで牽引される客車は、普通車と展望車に分かれています。特に、展望車は高い床と大きな窓で景色がよく見える構造なのが嬉しいところ。
緑色の外観も魅力的な列車。2015年10月に登場した観光列車です。
道東インフォメーション ノロッコ号案内
[区間] 釧路駅-塘路駅 片道27.2km
[時間] 片道約42分~48分
[料金] 大人 乗車券最大540円+指定席520円
[日付] 4月下旬〜10月上旬 1日1~2往復
03.SL冬の湿原号(JR釧網線)
丹頂の生息する冬の釧路湿原エリアを走る、蒸気機関車C11。先頭に取り付けられたスカートで除雪しながら進むのが特徴です。
カフェ車両、弁当販売、地元ガイド説明、だるまストーブで炙るスルメなど、温かく過ごすことができます。
JR北海道 列車ガイド
[区間] 釧路駅-標茶駅 片道48.1km
[時間] 片道 約1時間30分
[料金] 大人 乗車1,070円+指定席820円
[日付] 2月頃に延べ20日程 1日1往復
04.流氷物語号(JR釧網線)
厳冬期にオホーツク海に沿って走る観光列車で、運が良ければ流氷が覆う海を見ることができます。
かつて人気を博していた「流氷ノロッコ号」は老朽化で2016年に引退し、現在は普通列車を改良した流氷物語号として2017年から運行しています。
車内ガイド、グッズ販売、そして駅舎展望台のある北浜駅や浜小清水駅で10分前後の停車時間があり、簡単な散策を楽しめます。
JR北海道 列車ガイド
[区間] 網走駅-知床斜里駅 片道37.3km
[時間] 片道 約50分~60分
[料金] 大人 乗車840円
[日付] 2月上旬~3月上旬の毎日 1日2往復
05.花咲線ラッピングトレイン(JR花咲線)
根室本線の中でも釧路~根室の区間は「花咲線」と呼ばれており、この区間を中心としてラッピング列車が走っています。(2018年3月末で終了)
以前はルパン三世のラッピングトレインが走っていましたが、2018年3月末で終了となった様子。2023年時点では地球探索鉄道ラッピングトレインが走っているとのこと。
JR北海道 花咲線ラッピングトレイン(リンクなし)
[区間] 釧路駅-根室駅 片道135.4km、他
[時間] 片道 約2時間10分~2時間34分
[料金] 大人 釧路-根室間で2,490円
[日付] 通年 1日約1~2往復
道南の観光列車
道南ではJRではなくローカル鉄道の観光列車が活躍しています。
06.ながまれ号(道南いさりび鉄道)
北海道新幹線開業に伴い、JRから経営分離して登場した道南いさりび鉄道。
その開業日に併せてデビューした観光列車が「ながまれ号」で、名前の由来は道南の方言で「ゆっくりして」「のんびりして」という意味です。
JR北海道から譲り受けたキハ40気動車2両を使用し、函館山の夜景を模した外観と道南杉を使用した内装を楽しめます。
定期運行では食事無しですが、団体専用として旅行会社経由で申し込める「ながまれ海峡号」では地元の食事が車内で提供されます。
道南いさりび鉄道 ながまれ号
[区間] 函館駅-木古内駅 片道41.2km、など
[時間] 片道 約1時間1分~1時間6分
[料金] 大人 乗車1,110円
[日付] 毎日 1日数往復
07.箱館ハイカラ號(函館市電)
夜の箱館ハイカラ號 pic.twitter.com/njLlEF9FVu
— どさんこ@北海道 (@dosankohokkaid) 2021年10月9日
函館の市街地を走る路面電車にて、1993年8月に登場した復元チンチン電車のハイカラ号。
レトロな制服を着た運転士と車掌が乗務し、発車時にチンチンと鐘が連打される懐かしさも特徴。明治時代の姿が再現されています。
函館市 箱館ハイカラ號
[区間] 湯の川駅-函館どつく前駅 片道9.3km、他
[時間] 片道 約39分~44分
[料金] 大人 乗車210~250円
[日付] 4~10月 火・水曜を除く毎日 1日4往復
広域の観光列車
最後に本州から北海道へと入る列車を紹介します。
00.トランスイート四季島(JR東日本)
東日本エリアを走る高級寝台列車。2018年は3泊4日コースとして道南エリア観光が組まれており、青函トンネルを経て函館から札幌までを走行しています。
JR東日本 四季島特設サイト
[区間] 上野-登別
[時間] 3泊4日コース
[料金] 不明
[日付] 2018年は春~秋の火・水曜に北海道を走行
まとめ
経営的に苦しいと言われて久しいJR北海道、そして青森県への路を絶たれて開業した道南いさりび鉄道。
それでも2018年には北海道を広く移動する新たな観光列車を模索して試行しているなど、これから期待できる話題もあるエリアです。
以上、北海道の観光列車特集でした。