甲信越地方の観光列車12種類!JRとローカルの豪華電車旅

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HIGH RAIL 1375

豊かな文化を持つ甲信越地方。星空、夜景、日本酒、食事など特徴ある列車が多く存在します。

世界最速の美術館と名高い現美新幹線を筆頭にオシャレな外観の列車もあり、富士急行など地方鉄道にも魅力的な観光列車があります。

今回は甲信越エリアの観光列車を紹介していきます。

セシモ コイ

各列車の運行情報を掲載しましたので、乗る方も撮影する方も下調べにぜひご活用ください!最新情報のある公式サイトリンクも付けました。

山梨県の観光列車

山梨県始発の観光列車を紹介していきます。

01.HIGH RAIL 1375(山梨県-長野県 JR小海線)

HIGH RAIL 1375写真 馬流駅付近の定番撮影スポットを走る青い観光列車

JR路線で標高最高地点の1,375mを通るJR小海線にて、夜空をイメージした「天空にいちばん近い列車」が2017年7月に登場。

天体観測系施設の多い沿線は緑豊かで、キャベツ畑や川など広大な景色が魅力的です。

車内はシングルシートやペアシートもあり、1号車に物販カウンターもあります。天文関連書籍の展示、星空映像が映るドーム型ギャラリーも。

昼間は1往復のみですが、夜は小諸行き片道で運行される「HIGHRAIL星空」にて野辺山での星空観賞を約1時間楽しめます。

運行情報(外部サイト)

JR東日本長野支社 HIGHRAIL1375
[区間] 小諸駅-小淵沢駅 片道78.9km
[時間] 片道 2時間1分~2時間32分(HIGHRAIL星空は3時間31分)
[料金] 大人 乗車券最大1,490円+指定席820円
[日付] 通年 主に金土日祝 1日1.5往復

02.トーマスランド(山梨県 富士急行)

トーマスランド写真 葭池温泉前駅付近の畑から夏の富士山をバックに撮影

機関車トーマスをモチーフにした観光列車で、乗車券のみで乗れる普通列車。

虹色にカラーリングされた外観にはトーマスと仲間達が描かれており、ヘッドマークの富士山も特徴的。

車内にはトーマスやパーシーの顔が付いた椅子やキッズ運転席など子どもが喜ぶ仕掛けが沢山あります。

運行情報(外部サイト)

富士急行 トーマスランド
[区間] 大月駅-河口湖駅 片道26.6km
[時間] 片道 57分~1時間7分
[料金] 大人 乗車券最大1,140円のみ
[日付] 通年 基本毎日 1日2往復

長野県の観光列車

長野県始発の観光列車を紹介していきます。

03.リゾートビューふるさと(長野県 JR篠ノ井線+JR大糸線)

リゾートビューふるさと写真 白馬エリアの信濃森上駅付近から八方山を背景に

2010年10月の信州デスティネーションキャンペーンで登場した、ハイブリッドタイプの列車。

雄大な山々、川、湖、里山が沿線に多く、日本のふるさとを思わせる景色を楽しめることから「ふるさと」と命名。

日本三大車窓のひとつ「姨捨駅の風景」を姨捨駅ホームや車窓から眺めることができ、北アルプスのふもとを走る大糸線沿線の美しい車窓も魅力。

土日祝日には車内イベントも行われます。

運行情報(外部サイト)

JR東日本 リゾートビューふるさと
[区間] 長野駅-南小谷駅 片道132.8km
[時間] 片道 3時間12分~3時間43分
[料金] 大人 乗車券最大2,270円+指定席520円
[日付] 通年 土日祝+α 1日1往復

04.ナイトビュー姨捨(長野県 JR篠ノ井線)

ナイトビュー姨捨写真 姨捨駅ホームで夜景を楽しめるリゾートふるさとの夜版

日本三大車窓のひとつと呼ばれる、スイッチバックが特徴の姨捨(おばすて)駅。

駅ホームからは善光寺平、千曲川、棚田が一望でき、夜は日本夜景遺産に認定された姨捨の夜景を眺めることができます。

車内ではリゾートアテンダントが観光放送や記念撮影のお手伝いをし、姨捨駅では夜景の案内、民話語り、楽器演奏、みそ汁等の振る舞いが行われます。

運行情報(外部サイト)

JR東日本長野支社 ナイトビュー姨捨
[区間] 長野駅-姨捨駅 片道21.8km
[時間] 片道 34分(姨捨の夜景観賞を含む往復で計2時間10分)
[料金] 大人 乗車券片道最大410円+指定席520円
[日付] 通年 土日祝の一部 1日1往復
【その他】 往復乗車券と指定席がセットになったナイトビュー姨捨往復きっぷ1,030円、他にもセットツアー商品あり

05.ろくもん(長野県 しなの鉄道)

ろくもん写真 田中駅付近のカーブを颯爽と走る「ろくもん」

かつてJR信越本線だった第三セクター路線にて、列車デザイナーとして名高い水戸岡鋭治氏がデザインした観光列車が走っています。

上田市を代表する武将「真田幸村」の真田一族が持つ家紋の六文銭(ろくもんせん)が列車名となり、濃い赤色の外観は赤い甲冑をイメージ。

車内には長野県産の木材が多く使われており、特に信州の山の幸を楽しめる食堂車はゆったり過ごせる快適な空間となっています。

他の路線や観光地散策がセットになったクルーズトレインプランもあります。

運行情報(外部サイト)

しなの鉄道 ろくもん
[区間] 軽井沢駅-長野駅 片道74.4km(ろくもん3号は軽井沢駅-戸倉駅)
[時間] 片道 1時間57分~2時間25分
[料金] 大人 乗車券最大1,640円+指定席1,000円
[日付] 通年 主に日火水金土の週5日 1日1.5往復
【その他】 食事付きコース12,800~14,800円や観光付きコースもあり

新潟県の観光列車

新潟県始発の観光列車を紹介していきます。

06.おいこっと(新潟県-長野県 JR飯山線)

おいこっと写真 信濃平駅付近の直線を走るレトロな「おいこっと」

千曲川、信濃川に沿って里山が広がる、田園風景が魅力の飯山線。

東京とは正反対の田舎「ふるさと」をイメージし、TOKYOを反対にしたOYKOT(おいこっと)と命名されました。

車内も田舎の民家をモチーフにした明るい和の造りで、茅葺き屋根や障子を模した外観もレトロ感満載。

冬場は「冬のおいこっと」として、十日町駅発着ではなく戸狩野沢温泉駅発着となります。

運行情報(外部サイト)

JR東日本長野支社 おいこっと
[区間] 十日町駅-長野駅 片道86.1km
[時間] 片道 2時間33分~2時間37分
[料金] 大人 乗車券最大1,740円+指定席520円
[日付] 通年 土日祝 1日1往復(冬は2往復)

07.現美新幹線(新潟県 JR上越新幹線)

現美新幹線写真 魚野川橋梁付近の定番撮影スポットから見る現美新幹線

世界最速の芸術鑑賞と称される、現代美術の絵画などを車内で楽しみながら移動できる新幹線。

外観には長岡の花火をイメージしたデザインが施されており、車内にはアーティストの絵画が飾られています。

地元素材のスイーツ、燕三条で人気の「ツバメコーヒー」、そしてキッズルームもアートに触れられる内容。もちろん沿線の景色も楽しめます。

運行情報(外部サイト)

JR東日本 現美新幹線
[区間] 新潟駅-越後湯沢駅 片道134.7km
[時間] 片道 50分~54分
[料金] 大人 乗車券最大2,270円+新幹線自由席最大2,590円
[日付] 通年 土日祝 1日3往復

08.海里(山形県 JR白新線+JR羽越本線)

かつて走行していた「きらきらうえつ」の後継として、2019年10月に運行開始した観光列車「海里」。新造された4両編成のディーゼルハイブリッド車両で、夕陽をイメージしたオレンジ色。

日本海沿いを走る景色が魅力で、特に新潟県北部の名所となる「笹川流れ」の区間では減速して運転してくれるため海の景観をしっかり楽しめます。

4号車はびゅう旅行商品として販売されて、新潟や庄内地方のレストラン監修の食事が海里オリジナル食器で提供されます。1号車、2号車も事前予約で海里特製のお弁当購入が可能。

3号車は売店とイベントスペースがあり、新潟県と山形県ならではのドリンクやお菓子類の販売があります。

運行情報(外部サイト)

JR東日本 海里
[区間] 新潟駅-酒田駅 片道168.2km
[時間] 片道 2時間31分~3時間31分
[料金] 大人 乗車券最大3,080円+指定席840円
[日付] 3~9月 金土日祝 1日1往復

09.越乃Shu*Kura(新潟県 JR信越本線など)

越乃Shu*Kura写真 飯山線の魚野川橋梁を渡る越乃Shu*Kura

新潟が誇る日本酒をコンセプトとした、越乃Shu*Kura(こしのしゅくら)。

窓向きのペアシートも有する車内。2号車では立ち飲み用テーブル席があり、イベントスペースでジャズやクラシックの生演奏が行われます。

サービスカウンター「蔵守」では常時5種類の地酒が用意されており、地元食材のおつまみとデザートも魅力のひとつ。

上越妙高からえちごトキめき鉄道、JR信越本線、JR上越線、JR飯山線として新潟県を大きく周遊する列車です。

十日町駅発着「越乃Shu*Kura」ではなく、越後湯沢駅発着「ゆざわShu*Kura」や新潟駅発着「柳都Shu*Kura」になる日も月に数回あります。

運行情報(外部サイト)

JR東日本 越乃Shu*Kura
[区間] 上越妙高駅-直江津駅-長岡駅-越後川口駅-十日町駅 片道127.6km
[時間] 片道 2時間30分~3時間48分
[料金] 大人 乗車券最大2,180円+指定席520円
[日付] 3~11月 金土日祝 1日1往復

10.雪月花(新潟県 えちごトキめき鉄道)

雪月花写真 トキ鉄の北新井駅付近を走る雪景色の雪月花

日本一豪華な駅弁と称して3重の膳で提供される、お弁当が魅力のレストラン列車。

午前便は十日町市出身の二つ星シェフ飯塚隆太氏が料理監修、午後便は糸魚川の老舗割烹「鶴来家」の青木孝夫氏が料理監修と調理。

桜と樺桜の木を使用した「さくらラウンジ」やバーカウンターを車内に有し、ワイン、生ビール、沿線の地酒など料理に合うお酒も豊富。

原則、食事付きコースのみ受付となっています。(幼児や往復利用者の例外あり)

運行情報(外部サイト)

えちごトキめき鉄道 雪月花
[区間] 上越妙高駅-妙高高原駅-糸魚川駅 片道103.8km
[時間] 片道 2時間52分~2時間59分
[料金] 大人 食事付きコース14,800円
[日付] 通年 土日祝 1日1往復

11.ゆめぞら(新潟県 北越急行ほくほく線+α)

ゆめぞら写真 まつだい駅にて大地の芸術「花咲ける妻有」とゆめぞら

東京と北陸を短時間でつなぐために高速走行設計された「直線でトンネルの多い線路」の特徴を活かした、日本初のシアタートレイン。

トンネルに入ると電車の天井にCG映像が流れる、巨大スクリーンの臨場感。

全5箇所のトンネルそれぞれで花火、天空、海中、星座、宇宙の映像が上映されます。

運行情報(外部サイト)

北越急行 ゆめぞら
[区間] 越後湯沢駅-直江津駅 片道84.2km
[時間] 片道 58分~1時間30分
[料金] 大人 乗車券最大1,380円(乗車券のみで可)
[日付] 通年 日曜 1日4往復

12.SLばんえつ物語号(新潟県-福島県 JR磐越西線)

SLばんえつ物語号写真 会津若松駅から北へと向かう夏のSLばんえつ物語号

貴婦人と呼ばれて人気の高いC57蒸気機関車を先頭に、煙を上げて走るSLばんえつ物語号。

客車はレトロ調のオシャレな空間で、グリーン車専用のパノラマ展望室もあります。

オコジョ展望室とオコジョルームが用意された「オコジョ展望車両」も登場し、子ども用スペースも充実。

運行情報(外部サイト)

JR東日本 SLばんえつ物語号
[区間] 新潟駅-会津若松駅 片道126.2km
[時間] 片道 3時間41分~4時間5分
[料金] 大人 乗車券2,270円+指定券520円
[日付] 4~9月の土日祝 1日1往復

まとめ

芸術の感性が豊かなことを象徴する、美しい車両が多数存在する甲信越エリア。
北陸新幹線の開通で営業的に苦しい第三セクターが多い土地柄ですが、北陸新幹線の駅と接続する観光列車もあるため観光ルートの選択肢を幅広く持てるようになっています。

以上、甲信越の観光列車特集でした。

記事を書いた人&運営者
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セシモ コイ (瀬下 恋衣)
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