山間部ならではの食材を活かしたグルメの多い岐阜県。朴葉味噌で楽しめる飛騨牛や、漬物を焼く漬物ステーキなるものも。
東濃地域のカツ丼も話題で、しょうゆカツ丼、あんかけカツ丼、てりカツ丼など。ソースに工夫のある和と洋のグルメが多い県です。
今回は岐阜県の旅行者に向けて、岐阜県の飲食店で楽しめるご当地グルメを紹介します。
セシモ コイ
目次
岐阜県のグルメ分布図
岐阜県のグルメはこんなに豊富!番号順に紹介していきます。
A.岐阜県全域のグルメ
まずは県全域で楽しめるグルメを紹介します。
01.飛騨牛(県全域)
主に飛騨地方で肥育される黒毛和牛「飛騨牛」は、岐阜県を代表する牛肉。育成中の牛は「ひだうし」、食肉になると「ひだぎゅう」と呼び分けられています。
岐阜県内で14ヶ月以上肥育した黒毛和種の牛で、肉質等級3以上の歩留等級B以上という条件を満たすと「飛騨牛」と名乗れます。満たさない場合は「飛騨和牛」に。
美しい霜降りできめ細かくて柔らかく、口の中でとろける芳醇な香りと味わいが特徴。北アルプスの高い山々による清らかな水と澄んだ空気、寒暖差の大きさなどが影響しています。
厚切りのステーキや薄切りの焼肉などで楽しめるだけでなく、岐阜県で定番の食べ方として大きい朴葉(ほおば)に乗せて味噌で味を付けて食べる「朴葉焼き」も。
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[店分布] 県内に認定店140以上(飛騨70、岐阜32、西濃17、中濃14、東濃9)
[推奨店] キッチン飛騨 – 高級ステーキハウスで楽しむ飛騨牛
02.鶏ちゃん焼き(県全域)
タレに漬けた鶏肉に野菜類(キャベツ、タマネギ、にんじん、もやしなど)を合わせて、鉄板で炒めて焼いた料理。けいちゃん、鶏ちゃん、鶏ちゃん焼きなどと表記されます。
下味となるタレは醤油や味噌などをベースとして、ニンニクや生姜を使用したもの。各家庭や飲食店により味は異なり、郡上は味噌味が多く下呂は醤油が多いなど傾向はあります。
発祥となる歴史は色々あるようで、北海道のジンギスカンを由来として羊から鶏を使うように変化したとか。羊飼い文化が途絶え、卵を産まなくなった鶏の活用として今の形に。
1950年頃から家庭で食べ始められて、1960年頃に飲食店で提供しダム建設や炭鉱夫の定番料理に。県全域で楽しめますが、下呂市、高山市、中津川市、郡上市など山間部に根強いです。
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[店分布] 県全域で数十店舗
[推奨店] チキンハウス – 中津川で定食や居酒屋で楽しめる鶏ちゃん
03.奥美濃古地鶏(県全域)
岐阜県を代表する地鶏「奥美濃古地鶏」。古くからの地鶏を時代ごとの品種改良を加えて、卵用と鶏肉用それぞれがブランド化された名物です。
もとは日本原産で1931年に岐阜地鶏として天然記念物にも指定された「郡上地鶏」で、品種改良により1992年に「奥美濃古地鶏」と命名されたものです。
肉用品種は平飼いで、飼育密度や飼育日数も決められた育成向きの環境など管理基準が設けられています。赤みを帯びた歯ごたえのよい肉質にコクのある旨みが特徴です。
卵は黄身の多さから卵かけご飯などにも向いており、肉は色々な調理法で楽しめるほかハムなどの加工品などにも用いられます。
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[店分布] 県全域で数十店舗
[推奨店] 西洋亭 – 飛騨牛や奥美濃古地鶏のステーキ類の洋食店
04.美濃ヘルシーポーク(県全域)
岐阜県のブランド豚肉として代表的なものが「美濃ヘルシーポーク」。中濃エリアに提供店が多く、県全域で楽しむことができます。
大麦を多く使用した飼料で育てた豚は、臭いが少なくサッパリとして柔らかい肉に。不飽和脂肪酸が多いのが特徴とされています。
豚丼や生姜焼きなどで提供するお店など色々ありますが、代表的なのは「とんかつ」。とんかつ専門店でロースカツなどで楽しむことができます。
美濃ヘルシーポーク以外にも豚肉ブランドとして「文殊にゅう豚」「飛騨けんとん」など色々ありますが、流通量は少ないようです。
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[店分布] 県全域で数十店舗
[推奨店] とんかつキララ – 美濃ヘルシーポーク使用のロースカツ
05.ぎふジビエ(県全域)
日本では古くから山間部を中心にイノシシやシカの肉を食べる文化があり、内陸の岐阜県は特にその歴史が深いエリア。今も「ぎふジビエ」として追求した味で楽しめます。
ジビエとは天然の野生鳥獣の食肉を意味するフランス語。食品衛生法の基準をクリアするとともに、岐阜県では独自のガイドラインでを策定して県全域でジビエを処理しています。
岐阜、揖斐、可茂、中濃、郡上、東農、恵那、飛騨の8エリアでジビエ関連の施設や組合があり、捕獲から解体加工まで早期に対処することで臭みのない新鮮な肉に仕上がります。
岐阜県産のイノシシとニホンジカの肉を「ぎふジビエ」としてブランド化し、県内を中心として加工後に県外へも提供しているものです。ぼたん鍋、焼肉、ソーセージなどで楽しめます。
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[店分布] 県全域で認定73店舗
[推奨店] かもやす – 日本酒と鴨料理に冬はジビエ料理も名物
06.ベトコンラーメン(県全域)
ニンニクがゴロゴロと入ってニラなどの野菜が乗り、鶏ガラベースの醤油や味噌のラーメンに唐辛子などが加わった辛口スープのラーメン。
諸説ありますが1969年に愛知県一宮市で開業した「新京」が開発したとされる一方、1975年に岐阜市で開業した「香楽」が岐阜県発祥として岐阜県内にも広く店舗展開されています。
店によって具材や味は多少変わりますが、丸ごとや粗く砕いたニンニクを沢山入れてニラやもやしなどの野菜を入れた具材たっぷりのパンチがあるラーメン。
名前も諸説ありますが、食べると元気が出るベストコンディションの略というのが定説です。また、麺が入っていない炒め物「ベトコンヘッド」というメニューで提供するお店も。
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[店分布] 県全域で数十店舗
[推奨店] ベトコンラーメン三條 – 岐阜市でニンニク丸ごとゴロゴロのラーメン
07.喫茶店モーニング(県全域)
主に喫茶店で朝食時間帯にコーヒーと朝食がセットになった「喫茶店モーニング」。名古屋など愛知県の文化とも言われますが、岐阜県もこの文化が全域で根強いです。
朝時間帯だけドリンクを注文すると無料で軽食が付いてくるのが一般的で、最初からブレンドコーヒー固定のセットメニューになっているお店も多々あります。
ワンプレートの皿に乗るのはトーストとゆで卵が定番で、店によってミニサラダ、スクランブルエッグ、ソーセージ、フライドポテト、ヨーグルトなど多種多彩です。
県全域で楽しめますが、特に岐阜市や大垣市など県西部に多め。純喫茶と言われる喫茶店をはじめとして、セルフ式のカフェや一般の食事処で提供される店などもあります。
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[店分布] 県全域で数百店舗
[推奨店] キッチンあすなろ – 車で行くのどかな食事処のモーニング
B.飛騨(県北)地域のグルメ
高山さんまち・下呂温泉・白川郷のある飛騨地域(高山・飛騨・下呂・白川)のご当地グルメを紹介。
08.朴葉味噌焼き(飛騨全域)
飛騨高山地方に伝わる郷土料理「朴葉(ほおば)味噌」は、山間部で採れる朴(ほおのき)の葉「朴葉」の上で味噌やネギなどの薬味を焼いて食べる料理。
朴の葉は香りがよくてカビが生えない殺菌作用があり、燃えにくいことから皿の代わりとして火を通して調理できる葉っぱ。鉄板に朴の葉を敷いて食材を焼いて楽しめます。
薬味として刻んだしいたけ入りの味噌、ネギ、生姜を練って焼くだけでなく、鉄板や五徳鍋でキノコ、豆腐、野菜類に飛騨牛も乗せて焼く「飛騨牛朴葉味噌焼き」も定番です。
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[店分布] 飛騨全域で数十店舗
[推奨店] まんぷく亭 – 名物の飛騨牛を朴葉味噌焼きなどで
09.漬物ステーキ(飛騨全域)
漬物をフライパンや鉄板で炒めて醤油や味噌で味を付けて、溶き卵でとじた料理。刻み海苔、紅しょうが、かつお節、青ネギ、七味唐辛子などの薬味をお好みで乗せます。
主に白菜の漬物が用いられますが、赤カブやキュウリなどの漬物が使用されることも。卵を使用しない場合もあり、天つゆやバターなどで味を整える作り方もあります。
冬は極寒になる飛騨地方では古くから漬物が貴重な食糧で、凍りついた漬物を朴葉に乗せて囲炉裏で焼いたのが由来だとか。地元では「漬けステ」とも呼ばれます。
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[店分布] 飛騨市、高山市、岐阜市などで数十店舗ほど
[推奨店] 藤乃実 – 昼も漬物ステーキのある居酒屋さん
10.長良川の郡上鮎(飛騨全域)
石川県や福井県との県境に位置する白山から、奥美濃を経て木曽三川へと流れ込んでいく清流「長良川(ながらがわ)」。鵜飼(うかい)で獲る「鮎(あゆ)」がひとつの名物です。
長良川の鵜飼は1300年ほどの歴史があると言われ、今も観光イベントとして鵜で鮎を獲る光景を鑑賞できるだけでなく鮎を味覚でも楽しめます。
特に長良川水系の郡上地域で獲れた天然鮎だけが「郡上鮎」と名乗ることができ、鮎の中でも上級品として扱われます。鮎の内臓を使用した塩辛「うるか」も珍味として重宝。
食べ方としても名物の地として豊富。定番の塩焼きや甘露煮だけでなく炊き込みご飯や天ぷらなどの食べ方があり、季節による成熟具合で適切な食べ方が変わります。
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[店分布] 飛騨全域で十数店舗
[推奨店] 川原町 泉屋 – 長良川の鮎を楽しめる代表的な海鮮料理店
11.高山ラーメン(高山市)
鶏ガラをベースとした魚介の和風あっさり醤油スープに、極細のちぢれ麺を使用したラーメン。ダシと醤油タレを混ぜて一緒に煮込むのが特徴です。
地元では単に中華そばと記載されたお店も多く、屋台のラーメンをルーツとした懐かしの味。年越しには蕎麦ではなくラーメンを食べると言われる、地元馴染みの味です。
具材もシンプルにチャーシュー、白ネギ、メンマが一般的。
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[店分布] 飛騨市、高山市などで数十店舗ほど
[推奨店] 豆天狗 本店 – 高山駅近くで昭和26年創業の老舗ラーメン店
12.みだらしだんご(高山市)
飛騨地方の串団子「みだらしだんご」。京都や愛知でも「みたらしだんご」は存在しますが、飛騨高山では「みだらし」と濁った呼び方をします。
水を含んだ米粉を蒸して丸めた団子を用いて、5個を串に刺すのが定番。表面に焦げ目を付けて香ばしさを出すのも特徴のひとつで、甘くない醤油タレを使用するお店も多いです。
トロッとしすぎない醤油タレで甘さ控えめな味付けにする店が多いのも、飛騨高山ならでは。店によって海苔を巻いた「のり団子」やゴマを使用した「ごま団子」もあります。
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[店分布] 飛騨市、高山市などで数十店舗ほど
[推奨店] 三川屋 本店 – 高山さんまちエリアで団子の食べ歩き
13.トマト丼(下呂市)
下呂市の特産品であるトマトを使用した、ご当地どんぶり。飛騨牛、飛騨けんとん、飛騨納豆喰(なっとく)豚などの肉類と、タマネギやピーマンなどを乗せたものです。
標高600メートルほどの下呂市では昼夜の寒暖差が大きく、甘味の強いトマトが採れる土地柄。トマトジュースやジャムなどの加工品とともに登場したご当地グルメ。
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[店分布] 下呂市に数店舗ほど
[推奨店] 宴蔵 – 飛騨牛やトマト丼を楽しめる居酒屋系食事処
C.中濃(県央東)地域のグルメ
郡上八幡・ひるがの高原・阿弥陀ヶ滝のある中濃地域(関・美濃・加茂・可児・郡上)のご当地グルメを紹介。
14.奥美濃カレー(郡上市)
岐阜県郡上市白鳥町を中心に販売されているカレーライス。
郡上市特産の郡上味噌を使用したカレーと定義されており、他は各店が自由に味付けとアレンジを施しています。
郡上市の食材を用いるお店も多く、飛騨牛、奥美濃古地鶏、明宝トマトなどご当地ならではの素材が活用されています。
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[店分布] 郡上市内12店舗以上
[推奨店] 風見鶏 – 奥美濃ツインカレーを楽しめる洋風カフェ
15.ひるがの高原乳製品(郡上市)
郡上市の最北に位置する標高約900メートルの「ひるがの高原」は、夏も涼しい酪農に適した気候と牧草地の多い場所。飼育した乳牛から採れる良質な牛乳がひとつの名物です。
牛乳として「ひるがの高原牛乳」があるだけでなく、チーズも定番。牛乳やチーズを使用したスイーツも豊富で、プリンやシュークリームにサブレなどもあります。
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[店分布] 郡上市内12店舗以上
[推奨店] みのばんば しろとり店 – シュークリーム購入に食事もあるカフェ
16.郡上味噌ラーメン(郡上市)
麦こうじと大豆こうじを使用する独自の製法による味噌で、郡上市の大坪醤油株式会社が登録商標を持っている郡上地方独特の味噌。
この味噌を使用したグルメとして岐阜県名物の鶏ちゃんなど色々なものがある中で、いくつかの店舗で提供されているのが「郡上味噌ラーメン」。
関SAや美濃加茂SAなどサービスエリアの定番であるとともに、郡上市の専門店も少しだけあります。
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[店分布] 郡上市に4店舗ほど、県内に数店舗
[推奨店] 食工房 匠 湯の平店 – 郡上ラーメンと高山ラーメンのある店
17.美濃あゆにんめん(美濃市)
鮎(あゆ)でダシをとった汁で食べるうどん「美濃あゆにんめん」。昭和30年代頃まで食べられていた郷土料理「にんめん」を、オリジナル料理として復活させたものです。
鮎ダシにかえしを合わせた汁は、かけうどんやつけ汁うどんとして各店で提供。鮎などの魚料理に山菜などを付けたセットとして盛り付けにもこだわったグルメとして復刻。
かつて美濃和紙の主産地だった牧谷地区で、自分の畑で作った小麦粉で固めに打ったうどんと近くの板取川で獲った鮎からダシを取って食べていた歴史があります。
なお、鮎は6月解禁となる夏の味覚。夏限定での提供店もあれば通年提供で要予約の店もあるため、下調べの上で来訪を。
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[店分布] 美濃市に2店舗ほど
[推奨店] 辰巳家 – 和食を楽しめる料理店にて要予約の鮎にんめん
18.美濃加茂やきそば(美濃加茂市)
美濃加茂市の拠点となる美濃太田駅の駅前には、かつて昭和29年に開業してにぎわい44年続いた食堂「福寿堂」の焼きそばが親しまれていました。
その焼きそばを復刻する形で当時の作り方や材料を用いた焼きそばを模索しつつ、市独自のこだわりルールに沿ってご当地焼きそばを完成。
中太麺に指定銘柄のソースを使用し、塩と胡椒に加えて魚粉で味付けするのが特徴。炒めた千切りキャベツを乗せて、あとは各店それぞれ鶏肉や目玉焼きなどトッピングが乗ります。
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[店分布] 美濃加茂市に11店舗ほど
[推奨店] きまま – おかずの定食に焼きそばもある店
D.東濃(県東)地域のグルメ
土岐アウトレット・恵那峡・苗木城跡のある東濃地域(多治見・中津川・瑞浪・恵那・土岐)のご当地グルメを紹介。
19.栗きんとん、栗スイーツ(中津川市)秋冬限定
栗の実を細かく刻んでから、砂糖を混ぜ丸めて蒸しあげた「栗きんとん」は中津川が発祥の地。栗の収穫期となる秋には中津川へ栗きんとんを買い求める客でにぎわう、全国屈指の名物。
山の幸が豊富な中津川では古くから山栗を収穫して食べており、その食べ方のひとつとして考案されたもの。お土産として商品化されたのは明治の中頃とされる、歴史ある銘菓です。
今も歴史の続く約14店の老舗が中津川市にあり、各店こだわりの味を守り続けています。季節限定となり9月に販売開始となり、12月末に終了するお店や翌3月末まで提供するお店も。
店内飲食で栗を楽しむならカフェ併設の菓子舗へ。「川上屋茶寮 栗乃舎」の栗ぜんざい、「すや西木 榧」の栗しるこ、「満天星一休 苗木店」の栗ぜんざいなどをカフェで楽しめます。
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[店分布] 中津川市で14店舗ほど
[推奨店] 川上屋 手賀野店 – 秋に店内で栗スイーツを楽しめる店
20.栗おこわ(中津川市)秋冬限定
先述のとおり中津川で秋の味覚といえば山栗ですが、その栗をご飯として楽しめる食べ方としては「栗おこわ」が定番です。
もち米を使用した栗ごはん「栗おこわ」は、栗をしっかり炊いても米が崩れず相性のいいもの。ほっくりとした栗を楽しむ定番の食べ方です。
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[店分布] 中津川市で十数店舗ほど
[推奨店] 満天星一休 苗木店 – 店内と持ち帰りで楽しめる栗おこわは秋の定番
21.しょうゆカツ丼(中津川市)
中津川では醤油タレを使用した料理が広がり、起源などは不明ですが五平餅など醤油を使用する文化が根付いた土地柄のようです。
2009年に「中津川しょうゆだれ倶楽部」を結成して、醤油ダレを使用した料理を市内の約20店舗で展開。醤油使用の鶏ちゃんや団子もありますが、定番は「しょうゆカツ丼」です。
特に話題になるのが「五万石 落合店」のしょうゆカツ丼で、そばつゆから作る醤油タレにとろみを効かせたあんかけ風をかけたトンカツのカツ丼です。
他にもしょうゆカツ丼を提供するお店として、いわき家、チキンハウス、たつ家、平林など。チキンカツのしょうゆカツ丼を提供する「神坂パーキングエリア」もあります。
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[店分布] 中津川市で十数店舗
[推奨店] 五万石 落合店 – しょうゆカツ丼で話題になる食事処
22.あんかけかつ丼(瑞浪市)
葛(くず)を用いて卵をのばした「あんかけ」をかけた、瑞浪市のカツ丼。
発祥は瑞浪駅前で約100年の歴史を持つ「加登屋食堂」。卵が貴重だった時代に卵とじではなくあんかけにすることで、卵の使用量を抑える工夫として登場したのだとか。
今でも「加登屋食堂」の名物という情報もありますが、東濃地域に3店舗を持つ「かま濃」や瑞浪市「ありが食堂」、可児市のうどん屋「ときわ」でも提供されています。
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[店分布] 瑞浪市で数店舗
[推奨店] 加登屋食堂 – あんかけかつ丼の発祥となる食事処
23.たじみそ焼きそば(多治見市)
ピリ辛味噌が絡まった多治見のご当地焼きそばで、半熟目玉焼きをトッピング。
2010年に開催された「多治見焼きもんコンテスト」で優勝したメニューで、家庭料理の味噌焼きそばをモチーフに回鍋肉のタレをベースとして調理したもの。
現在は20店舗以上の飲食店で提供されており、お店により具材は様々。豚や鶏などの肉にキャベツやネギ、そして福神漬け、青のり、刻みのりなどが乗ったものです。
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[店分布] 市内を中心に25店舗ほど
[推奨店] お好み焼き 純 – かつおと昆布ダシの自家製味噌の焼きそば
24.えなハヤシ(恵那市)
ハヤシライスの生みの親とされる丸善創業者の早矢仕有的(はやしゆうてき)氏は恵那市にゆかりがあることから、恵那市のご当地グルメとして登場したハヤシライス。
地元の古代米を使用した薬膳米に、じっくり煮込んだルーをかけた「えなハヤシ」。恵那市特産の細寒天が入り、恵那山麓で育った三浦豚などをトッピング。
日本大正村にある飲食店「庵」のデミかつ丼「大正カツ丼」も派生料理として、デミグラス系のご当地料理を楽しむことができます。
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[店分布] 恵那市で数店舗
[推奨店] 庵 – えなハヤシと大正カツ丼を扱う日本大正村のお店
25.山岡寒天料理(恵那市)
恵那市の山岡町は「寒天の里」として、全国屈指のシェアをほこる寒天の製造地。様々な産地の良質な天草を見極めて、ブレンドして最高級の寒天を作るのどかな町の名産です。
天草100%の細寒天(糸寒天)はラーメンにも使える麺タイプで、細寒天粉末(粉寒天)は和菓子の原材料としてデザートなどに用いられます。
冬には屋外で寒天が広く並べられる「寒天干し」の風景も広がり、恵那市岩村町にも寒天工場があります。明知鉄道の寒天料理列車もひとつの名物に。
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[店分布] 恵那市で数店舗
[推奨店] 山岡駅かんてんかん – 寒天ラーメンが名物
26.てりカツ丼(土岐市)
東濃地方の土岐(とき)市の飲食店で提供されている、ケチャップ寄りのてりソースがかかったカツ丼。
長野県駒ケ根市エリアから名古屋まで「卵とじをしないカツ丼」が主流の土地柄で、土岐市の名物となっているカツ丼です。
丼のご飯に刻みキャベツを敷いてトンカツを乗せ、デミグラスやケチャップなどで作った各店オリジナルの赤みがかったソースをかけたものです。
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[店分布] 土岐市で数店舗
[推奨店] ちちや – 丼と定食を扱うてりカツ丼発祥の食事処
E.岐阜(県央西)地域のグルメ
長良川鵜飼・岐阜城・金華山のある岐阜地域(岐阜市・羽島・各務原・山県・瑞穂・本巣・岐南・笠松・北方町)のご当地グルメを紹介。
27.天ぷら中華(岐阜市、県全域)
岐阜県西部、岐阜市や大垣市で定番の中華食堂メニュー。昔ながらの中華そば(醤油ラーメン)に天ぷらを乗せた、地元に馴染んだスローフードです。
一般的にはエビ天を乗せるだけのお店が多い傾向ですが、他の素材の天ぷらやトッピング海苔も天ぷらにするなど独自の工夫があるお店も少々ながら存在します。
懐かしい外観の中華食堂店などで楽しめるほか、天ぷら蕎麦を扱う蕎麦屋さんや天丼を扱う食堂が裏メニューとして出すところもあるそうです。
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[店分布] 岐阜市17以上、大垣市3店以上、他にも県全域で十数店舗
[推奨店] 盛田屋 – 天そばも扱う蕎麦屋で天ぷら中華あり
28.豆腐田楽、芋田楽(岐阜市)
豆腐などに串を刺して、濃いめの味噌を塗って焼く「田楽(でんがく)」。岐阜市では田楽を提供するお店が多く、屋外で食べる参道の店舗や食事処で食べることができます。
オーソドックスなのは豆腐で、表面に赤味噌(八丁味噌など)を塗りますが白味噌を使用する場合も。また、豆腐ではなくつぶ貝を使用した田楽や、芋を使用した田楽の店もあります。
一部のお店では、大根やカブの葉を刻んで炊いたご飯「菜飯(なめし)」と豆腐田楽を組み合わせたセットで提供するのも文化のひとつです。
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[店分布] 岐阜市に12店舗ほど、他にも県全域で十数店舗
[推奨店] 植東 – 懐石郷土料理店で鴨鍋と豆腐田楽に菜飯も
29.各務原キムチ(各務原市)
各務原市内で、白菜などを唐辛子で漬けた「各務原キムチ」。各務原市の特産品となるニンジンと、キムチによく合う松の実を使用するのが特徴です。
韓国春川(チュンチョン)市との姉妹都市交流をきっかけに、1999年に各務原日韓親善協会が発足。協会恒例事業のキムチ漬け講習会が人気を博して、手作りキムチが定着。
春川市が舞台となった韓国ドラマ「冬のソナタ」イベントを2004年頃に開催した際、手作りキムチも売れたことから都市おこしプロジェクトとしてキムチを大々的に展開。
スーパーで販売されているだけでなく、飲食店での提供やお土産用のレトルト商品などもあります。
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[店分布] 各務原市で認定飲食店19店舗、他にも提供店あり
[推奨店] カワシマキッチン – 公園化された川島PAの食事処
F.西濃(県西)地域のグルメ
養老の滝・天空の茶畑・大垣城のある西濃地域(大垣・海津・養老・垂井・関ケ原・安八・神戸・輪之内・揖斐川・大野・池田)のご当地グルメを紹介。
30.伊吹薬草料理(西濃全域)
滋賀県と岐阜県の県境に位置する「伊吹山(いぶきやま)」は、古くから薬草と呼ばれる草花が多く自生する地域。織田信長が薬草園を造られたとも言われる、薬草の宝庫です。
今も伊吹山の薬草を使用した薬草料理や薬膳料理を楽しめるお店があり、特に薬草の里「かすがモリモリ村」という薬草風呂や薬草教室とともに薬膳料理も提供する施設があります。
代表的なヨモギをはじめとして、オトギリソウ、トウキ、ドクダミなどの薬草を使用し、野菜や穀物なども活用した健康志向な料理。小鉢の多い御膳や、薬膳ラーメンも。
揖斐の樽見鉄道では、日付限定で薬膳料理を車内で楽しめる観光列車があり。他にも「薬草カフェまるかる」で薬膳カレーやどくだみ茶があり、春日地区の薬草を使用したぎふコーラも。
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[店分布] 揖斐郡で数店舗
[推奨店] kitchen marco – 伊吹薬草のモーニングやランチプレートなど
31.なまず料理(海津市)
海津市の平田町付近では古くから川魚を食べる文化が根強く、その中でも鯰(なまず)を食べる文化が100年以上続く土地柄です。
蒲焼としてはウナギの代用と言われることもあるものの、海津市ではナマズの特徴をとらえてウナギとは異なるタレを使用した蒲焼で提供するお店があります。
他にもナマズのフライで食べる食べ方も。調理が下手だと臭みが出てしまう魚で近年漁獲量も減っているため、調理や調達に慣れている海津市で食べるのに向いているグルメです。
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[店分布] 海津市に13店舗ほど、他にも県全域で十数店舗
[推奨店] ままずカフェ – 木曽三川公園でなまず定食のあるレストラン
その他のグルメ
持ち帰り専門や提供店が少ないなどのグルメ
・宿儺(すくな)かぼちゃ:高山市の丹生川町で栽培されているかぼちゃ品種「宿儺(すくな)かぼちゃ」。もともと自家用栽培の品種で、糖度が高いためスープ、デザート、煮物など向き。プリンなどで提供するお店があります。
・明宝ハム:岐阜県郡上市の明宝地区にある「明宝特産物加工株式会社」で生産されているハムの名称で、豚肉を加工して筒形にパッケージされた美濃エリアを代表する名産品。明宝(めいほう)ハムだけでなく、他企業の明方(みょうがた)ハムもある。持ち帰りが基本。
・長良川カクテル:長良川の清流(Clear Stream)をイメージしたカクテルを、バー12軒と岐阜商工会議所が手掛けた岐阜ブランドのカクテル。2016年12月14日に通年販売となったものの、SNSで2017年以降の情報が無いため今も存在するかは不明。
まとめ
以上、岐阜県全般のご当地グルメ特集でした。