静岡県のご当地グルメ33種類!B級名物と有名食べ物

記事内に広告を含みます

静岡県ご当地グルメ

太平洋に面した駿河湾や遠州灘に漁港が多い静岡県は海の幸が豊富で、マグロ、カツオ、伊豆の金目鯛、駿河湾の桜エビなど実に多彩。

浜松市では浜名湖の養殖ウナギが有名で老舗も多いです。最近では富士宮焼きそばを筆頭に、県全域でB級グルメに力が入っています。

今回は静岡県で特に「現地の飲食店やお土産でいただける」ご当地グルメを紹介していきます。

静岡県のグルメ分布図

静岡県のグルメはこんなに豊富!番号順に紹介していきます。

静岡県グルメ分布図(左半分)静岡県グルメ分布図(右半分)
この地図画像はクリックすると左右半分ずつ拡大表示します。

A.静岡県全域のグルメ

まずは静岡県全域で楽しめるご当地グルメを紹介していきます。

01.しらす丼(県全域)

しらす丼写真 沼津市の漁港「うお亭」で生しらすと桜エビに鯵も乗る沼津丼

静岡県で広く漁獲される稚魚「しらす」。富士市の田子の浦港、静岡市の用宗港、焼津市の大井川港など駿河湾に漁獲地が多く、県西の遠州灘など県で広く漁獲されています。

春先から年末にかけて長く漁獲され、1~3月に禁漁期間が定められています。鮮度を保ち提供することから漁港近くに提供店が多い一方、加工工場を経て県で広く提供されています。

代表的な食べ方は、ご飯の丼いっぱいにしらすを乗せた「しらす丼」。釜で茹でた釜揚げしらすに加えて、生のしらすを乗せた「生しらす丼」は漁獲地ならではの味覚です。

また、沼津市では駿河湾のしらすと桜エビを両方乗せた「沼津丼」を扱うお店もあります。

海沿いや道の駅でも楽しめるグルメのひとつで、たっぷりの釜揚げしらすに軽く醤油を垂らして食べると美味しい!
提供店一覧(外部サイト)

[店一覧] 提供4店舗まとめ記事
[店分布] 県全域で数十店舗
[おすすめ店] どんぶりハウス – 用宗港の漁協直営食堂で生しらす丼

02.メロンスイーツ(県全域)

かき氷写真 袋井市の可睡齋門前茶屋「胡祉斎」で夏の生メロンかき氷

メロンの一大産地となる静岡県。太陽光を受けやすい県西の遠州地方が好適地とされ、静岡県産のマスクメロンは贈答品としても用いられる代表的な果物です。

県産メロンの中でも袋井市、森町、浜松市を中心に生産されている温室マスクメロンを「クラウンメロン」として高級ブランド化されており、県央や伊豆にも名産メロンがあります。

温室栽培もあるため通年楽しめますが、夏の収穫時期を旬として多く流通。甘味として提供するカフェや菓子店が県全域にあり、パフェやケーキなど色々な食べ方で楽しめます。

海沿いや道の駅でも楽しめるグルメのひとつで、たっぷりの釜揚げしらすに軽く醤油を垂らして食べると美味しい!
提供店一覧(外部サイト)

[店一覧] 提供12店舗まとめ記事
[店分布] 県全域で数十店舗
[おすすめ店] トレピーニ 浜松ザザ店 – 老舗青果店が手掛けるパフェの名店

B.県南東(伊豆)地域のグルメ

熱海温泉・修善寺・河津七滝のある伊豆地域(三島・伊東・熱海・下田・伊豆・伊豆の国・東伊豆・河津・南伊豆・松崎・西伊豆・函南)のご当地グルメを紹介。

03.金目鯛料理(伊豆全域)

金目鯛料理写真 下田市の海鮮料理屋「きんめ屋」で金目鯛の煮付け

金色の目に赤い皮を特徴とした、マダイなどの鯛とは大きく異なる深海魚の金目鯛(きんめだい)。東伊豆町や南伊豆でよく採れる、伊豆半島を代表する魚です。

伊豆の金目鯛は海域で大きく3種類に区別され、脂の乗った順に地キンメ(伊豆大島や新島周辺で漁師が一本釣り)、島キンメ(神津島や八丈島周辺で釣り)、沖キンメ(主に大型漁船で数日かけて八丈島や青ヶ島周辺で漁獲)の3種があります。

冬が旬とされる一方で、産卵直前の6月頃が一番脂の乗りが良いとも言われ通年楽しめます。煮付けで食べるのが定番で、刺身や寿司で食べるのも一般的です。

伊豆半島の先端にある下田市が漁獲量日本一を誇るとともに、南東に位置する稲取漁港で採れるブランドの「稲取キンメ」が特に極上と言われます。

刺身や寿司だと臭みのようなクセが独特で、個人的には寿司が好き。甘辛い味わいの煮付けで食べるとクセがなくなり、万人受けの美味しさでオススメ。
提供店一覧(外部サイト)

[店一覧] 提供32店舗一覧
[店分布] 下田市で30店舗以上、伊豆全域で提供店多数
[おすすめ店] きんめ屋 – 金目鯛の海鮮丼、煮つけ、刺身、金目鯛カツ丼まで

04.伊勢エビ(伊豆全域)

伊豆半島では下田市をはじめとして広く伊勢海老が名物となっており、熱海や沼津など東海道本線のアクセスしやすい店から南伊豆まで色々なお店があります。

プリップリの身を楽しめる塩焼きや塩茹で、旨みたっぷりの味噌汁、刺身などが定番。他にもパスタ、ラーメン、釜めし、天丼、鍋、鬼殻焼きなど、お店によって食べ方は多彩。

夏場は産卵期の禁漁期間で、解禁となる9月末から翌年5月始め頃まで漁獲されて食べることができます。荒波で身が締まる冬が旬。

下田市では「下田伊勢えび祭り」と称して、3か月間ほど民宿やペンションで伊勢海老料理を楽しめます。

紀伊や房総と並んで半島の定番グルメとなる伊豆の伊勢エビ!硬めで強い食感の身は、豪快に食べるのがオススメです。
提供店一覧(外部サイト)

[店一覧] 提供13店舗一覧
[店分布] 伊豆半島に数十店舗
[おすすめ店] みやま – 熱海市で伊勢海老の鍋を楽しめる海鮮料理店

05.みしまコロッケ(三島市)

三島コロッケ写真 三島駅近くの中華飯店「のあき」で衣サクサクのコロッケ

標高50m以下の斜面となる箱根西麓で栽培される三島特産のメークイン品種「三島馬鈴薯」。

三嶋大社など市内散策の観光客向けの町おこしとして、三島馬鈴薯を使用したみしまコロッケが2008年に誕生しました。

長く営業できる固定店舗で三島馬鈴薯を使用することが認定店の条件。具や形の制約は無く、オーソドックスなコロッケからパンに挟んだコロッケサンドなど各店でアレンジがあります。

お店次第ですが、中の芋がクリーミーなくらい柔らかくて熱をしっかり含んだ温かさがいい感じ!ザクザクといい音を立てる衣も香ばしいです。
提供店一覧(外部サイト)

[店一覧] 提供215店舗一覧
[店分布] 三島市内に認定52店、市外にも49店ほど
[おすすめ店] のあき 三島駅前店 – 三島駅近くでコロッケも旨い中華飯店

06.三島うなぎ(三島市)

静岡県でうなぎと言えば県西の浜松市が有名ですが、実は全国屈指のうなぎ食処として老舗がいくつも存在するのが県東にある三島市。

富士山の湧き水で生きたうなぎを数日間泳がせる点が三島うなぎの特徴で、これによりうなぎの生臭さや泥臭さを消すことができて美味しいうなぎに仕上がると言われています。

三島では明治時代の頃からうなぎを食べる文化が始まったとされ、1856年創業とされる老舗も人気店として現存します。県東では三島市と沼津市に老舗が多いです。

富士山の湧き水でピュアな味のうなぎ、気になります!
提供店一覧(外部サイト)

[店一覧] 提供6店舗まとめ記事
[店分布] 三島市に数店舗
[おすすめ店] 元祖うなよし – 三島うなぎで評判が高いと言われるうなぎ屋さん

07.鯵(熱海市)

鯵写真 伊豆高原の国道にある寿司屋「海女屋」でアジの握り寿司

熱海市の網代(あじろ)町で豊富に漁獲される鯵(あじ)は、熱海温泉街から東伊豆にかけて代表的な魚のひとつ。

一年中を通して獲れる魚ではあるものの漁獲量の乱高下が激しいとも言われ、安定した量を卸せるよう県東で養殖も盛んに行われています。

食べ方がたくさんあるのも魅力のひとつ。包丁で細かく叩いて刻んだ「たたき」、さらに叩いて餡状にまで柔らかくした「なめろう」での提供店もあります。

もちろん刺身や寿司で新鮮に食べることもでき、漬け丼やアジフライなど昼の食事でボリュームたっぷり楽しむこともできます。

たたきやアジフライもオススメですが、大きくスライスした身を寿司でほおばるのが旨い!生姜おろしにネギが似合う美味しさです。
提供店一覧(外部サイト)

[店一覧] 提供24店舗一覧PDF
[店分布] 熱海市に数十店舗
[おすすめ店] 海女屋 伊豆高原店 – 鮮魚ネタも豊富な回転ずし屋さん

08.網代イカメンチ(熱海市)

イカメンチ写真 熱海アーケード街「味里」で揚げたてのイカメンチ定食

刻んだイカにアジ、サバ、トビウオなどのすり身や刻み野菜を混ぜ合わせ、団子型のつみれ状にしたものを熱調理(揚げ、焼き、茹で)したものです。

現在は熱海市に編入された網代(あじろ)町は、古くからイカの漁獲が豊富な港町。かつてイカが獲れすぎたとき、飽きずに食べられる調理法として編み出されたとか。

青森県の弘前市や津軽エリアでも同名のグルメはありますが、熱海でも網代で古くから家庭の味として親しまれているとともに熱海の温泉街でも提供店があります。

魚のすり身揚げよりも弾力があり、表面がパリッとした食感の豊かさ!イカ由来と思われる甘さとまろやかさが旨く、ソースや調味料で塩気を加えてもいい味。
提供店一覧(外部サイト)

[店一覧] 提供8店舗一覧
[店分布] 熱海市に十数店舗
[おすすめ店] 味里 熱海店 – アジなどの魚料理にイカメンチの定食も旨い食事処

09.イズシカ(伊豆市)

伊豆の鹿肉ブランド「イズシカ」。獣害対策として天城湯ケ島地区に鹿肉処理加工場「イズシカ問屋」が作られて、食用として加工されているジビエの一種です。

伊豆市内で捕獲されているシカとイノシシは年間約2,500頭以上。その中で狩猟などの資格を有する者が捕獲し、止め刺し後4時間以内に持ち込んだシカが加工処理されます。

早期に持ち込んで血抜きや内臓摘出を素早く行うことで肉の劣化を防ぎ、それゆえ臭みを抑えて柔らかい肉として食べることができるのが売りです。

独自の熟成技術に加えて、脂肪分が少なく栄養価が高くてヘルシー。伊豆市内で鹿肉丼、ビビンバ丼、ロースかつ、パスタ、キーマカレー、せいろ蒸しなど食べ方が多彩。

伊豆の生態系を維持するための取り組み。技術向上で美味しくなったジビエを楽しめます。
提供店一覧(外部サイト)

[店一覧] 提供11店舗一覧
[店分布] 伊豆市内11店舗以上
[おすすめ店] 修善寺no洋食屋 – 醤油ダレで和風に仕上がったイズシカ丼が名物

10.しおかつおうどん(西伊豆町)

西伊豆で古くから保存食として親しまれてきた塩鰹(しおかつお)は、カツオを丸ごと塩に漬け込んでからゆっくり乾燥させて作る郷土食。

西伊豆の田子港ではカツオが豊富に漁獲されており、今では西伊豆でしか作られていない塩鰹を活用したご当地グルメとして「しおかつおうどん」が登場。

ふりかけ状にした塩鰹を茹でたうどんにかけたもので、ネギ、のり、ゴマ、カツオ節などの薬味を乗せてダシ醤油を絡めて食べるものです。

うどん以外にもお茶漬けなどで塩鰹を提供するお店もあるとのことです。

伝統の食材で作る、シンプルながら素材の味がしっかり出たうどん。夏場の食欲が落ちるときにでも、しっかり食べられそうなグルメです。
提供店一覧(外部サイト)

[店一覧] 提供31店舗一覧
[店分布] 西伊豆町14店、松崎町6店、伊豆エリアに数店舗、他
[おすすめ店] 喜久屋 – 海賊焼き、ラーメン、うどんなど名物の多い食事処

11.稲取肉チャーハン(東伊豆町)

東伊豆を代表する稲取温泉がある、東伊豆町の稲取(いなとり)地区。その稲取でひそかな名物グルメとなっているのが、ご当地の炒飯「稲取肉チャーハン」です。

炒飯の中に具が入るのではなく、シンプルな炒飯の上に炒めた肉や野菜のあんかけをかけた料理です。

発祥店となるのが元祖「かっぱ食堂」という中華食堂。他にもいくつか提供店があり、店によりあんかけのダシや具材が異なります。

B級グルメという感じはありますが、お腹一杯食べられそうな地元グルメ。あんかけの炒め物にチャーハンという大手チェーンにありそうな内容を、地元ならではの味付けで。
提供店一覧(外部サイト)

[店一覧] 提供8店舗一覧
[店分布] 東伊豆町の稲取地区に8店舗
[おすすめ店] かっぱ食堂 – ラーメンや肉チャーハンの中華食堂

12.わさび丼(河津町)

伊豆の河津町では「わさび」が名産のひとつで、擦りおろしたわさびをメインにしたわさび料理が観光グルメとなっています。

筆頭となるのが「わさび丼」で、おかか(かつお節)の乗った白ご飯の上に擦りおろしわさびが乗ったシンプルな丼。醤油をかけて混ぜ合わせて食べるのが一般的な食べ方です。

わさびを擦りおろすところから楽しめるお店もあり、観光地の河津七滝にお店が多く存在し「わさび丼の聖地」と言われるほどです。

また、わさび丼以外にも河津鮎泣きそば(鮎とわさび蕎麦)、あんバタわさこ(パン)、河津泣きめし(おにぎり)、ロールケーキなど河津町のわさびグルメが色々と存在します。

孤独のグルメで紹介された「かどや」はファンによる行列店となっている様子で、すんなり立ち寄るなら他のお店が良さそう。
提供店一覧(外部サイト)

[店一覧] 提供6店舗一覧
[店分布] 河津町に数店舗
[おすすめ店] 出合茶屋 – 河津七滝でわさび丼や猪汁がある食事処

13.金目コロッケ(下田市)

金目鯛料理写真 下田市の海鮮料理屋「きんめ屋」で金目コロッケを添える

下田市では金目鯛を使用した料理として、新たなB級グルメ「金目コロッケ」が登場。

お店によって作り方が異なり、フレーク状の金目鯛を使用するお店や金目鯛の形を模した遊び心のある金目コロッケもあります。

店頭には金目コロッケのノボリが掲げられているそうで、移動販売を行っているお店もあるとか。

金目鯛を使用しているアクセントはあれど、じゃがいもコロッケの色合い強め。気軽に食べられる予備的なグルメとして、旅行の食べ歩きおやつ感覚で!
提供店一覧(外部サイト)

[店一覧] 提供4店舗一覧
[店分布] 下田市で数店舗
[おすすめ店] とんかつ錦 – とんかつ専門店で金目コロッケも楽しめる

C.県東(駿東)地域のグルメ

富士山・白糸の滝・御殿場アウトレットのある県東地域(富士・沼津・御殿場・富士宮・裾野・清水町・長泉・小山)のご当地グルメを紹介。

14.桜エビ(県東沿岸)

桜エビ写真 道の駅富士「おふくろ食堂」で桜エビひつまぶしが旨い

2~3cmの小さくてピンク色をした殻付きの海老(えび)で「駿河湾の宝石」とも言われる桜エビ。特に静岡市清水区の由比港は、日本一の水揚げ高を誇ります。

国内では東京湾、相模湾、駿河湾に生息していますが、生態保護として漁業が認められているのは静岡県のみであるため国産は100%駿河湾産となります。

漁期も春秋の年2回に制限されており、3月下旬~6月上旬と10月下旬~12月下旬の漁獲時期には桜エビのグルメ祭りで賑わいます。

小さい身をたくさん盛った桜エビ丼、かきあげなどの食べ方が魅力的。海外産よりも甘みがあると言われています。

2019年は桜エビまつりが開催されなかったそうで、漁獲量が減っているとか。殻付きでピンクから赤みがかった、香り高いかき揚げが美味しいです。
提供店一覧(外部サイト)

[店一覧] 提供16店舗一覧
[店分布] 静岡市を中心に県東で数十店舗
[おすすめ店] 浜のかきあげや – 由比港近くにある桜エビ料理がメインの食事処

15.タカアシガニ(沼津市)

沼津市の戸田(へだ)地区では深海魚の漁獲がひとつの名物となっており、その中でもカニの一種となる高足ガニ(タカアシガニ)がグルメの名物。

身が少なく水っぽさがあることから食用に向かないとされてきた高足ガニですが、それを戸田の人々が食材としてうまく調理することで昭和30年代頃から食べてきたもの。

脚の長さと脚のまだら模様が特徴で、茹でて食べるだけでなく味噌汁や天丼などの食べ方も。戸田地区にある魚介類を楽しめる食堂で食べることができます。

頭が小さく足が長いといった見た目は、盛り付けでも特徴が出ます。天丼なども美味しそう。
提供店一覧(外部サイト)

[店一覧] 提供7店舗一覧
[店分布] 沼津市の戸田地区で7店舗以上
[おすすめ店] かにや へだ本店 – カニ料理の和食処で高足ガニを

16.へだトロはんぺん(沼津市)

沼津市の戸田(へだ)地区における名物「へだトロはんぺん」は、戸田名物のタカアシガニを漁獲する際にあわせてとれるメヒカリやメギスなどの深海魚をすり身にして揚げたもの。

古くは1800年代に戸田の家庭で食べられていたとも言われ、徐々に製造方法も変わりながら今も食べられている地元ならではの練り物です。

深海魚ならではの旨みある味わい。タカアシガニを提供する魚介類の食堂であわせて楽しむことができ、海鮮系の食堂や民宿でも提供しているお店があります。

魚介類の練り物が多い静岡県において、深海魚の練り物というのはちょっと気になります。
提供店一覧(外部サイト)

[店一覧] 提供6店舗一覧
[店分布] 沼津市の戸田地区で6店舗以上
[おすすめ店] 小浜食堂 – 屋根に舟が乗る食堂で名物グルメを

17.富士宮焼きそば(富士宮市)

富士宮焼きそば写真 富士宮市の老舗食堂「うたちゃん」で鉄板の焼きそば

1999年に地域おこしで「富士宮焼きそば」と命名された、昔から富士宮に存在する焼きそば。

B-1グランプリの第1回と第2回で優勝して殿堂入りした、ご当地B級グルメの走り。

登録商標されており名称使用の条件で具材や製法が定められ、専用の蒸し麺、油かす(肉かす)を使用し、最後に鯖や鰯の削り粉をふりかけるのが必須。桜海老を使用するお店も多々あります。

削り粉がダシのような旨みと香ばしさを醸し出し、深みのある味わいに大満足!細身なのにもっちり弾力ある蒸し麺に軽く馴染んだソースも魅力。
提供店一覧(外部サイト)

[店一覧] 提供140店舗一覧
[店分布] 市内を中心に140店舗以上
[おすすめ店] うたちゃん – 昭和的でのどかなお店の大鉄板で食べる焼きそば

18.朝霧ヨーグル豚(富士宮市)

朝霧ヨーグル豚写真 醸造所併設ビヤホール「蔵屋鳴沢」でバーベキューセット

富士山がはぐくんだ豚として富士宮市の朝霧高原の銘柄豚「朝霧ヨーグル豚(とん)」。飼育時に抗生物質を使わず、ヨーグルト状の乳酸発酵飼料で育てる方法を取っています。

肉質が柔らかくて冷めても美味しさを保ち、不飽和脂肪酸が多いことでコレステロール値を抑える効果もあると言われるのが特徴です。

富士宮、富士、沼津市の食肉卸業者5社で組合を設立し、普及や安全性を保証。県東エリアを中心として、焼肉など飲食店で楽しめます。

脂身がしっかり付いたバラ肉タイプの豚肉は、焼肉にして旨さたっぷり。野菜や海鮮など色々な素材も添えて楽しむとお酒も進みます。
提供店一覧(外部サイト)

[店一覧] 提供17店舗一覧
[店分布] 県内に数十店舗
[おすすめ店] 蔵屋鳴沢 – 韮山反射炉に併設された焼肉レストランで地ビールを

19.つけナポリタン(富士市)

トマトを使用したスパゲッティ「ナポリタン」を、ラーメンのつけ麺のように食べる「つけナポリタン」。富士市のご当地グルメとして考案された創作メニューです。

つけ汁としてトマトをベースに鶏ガラやコンソメなどを使用したスープに、野菜などの具材が入っています。茹でたスパゲッティ麺を別皿で盛り、店によっては専用の麺を用意。

富士市の吉原本町「吉原商店街」を中心に提供店があり、発祥は「珈琲喫茶アドニス」というお店だとか。

最後、つけ汁にご飯を入れてトマトリゾット風に締めるのも魅力です。

ナポリタンの味はしないという情報があり、トマトスープで食べる創作の麺料理といった位置づけ。チーズが麺に絡むのが美味しそう。
提供店一覧(外部サイト)

[店一覧] 提供5店舗まとめ記事
[店分布] 市内に40店舗ほど
[おすすめ店] Kamileon Cafe 58 – 吉原本町の洋食カフェでつけナポリタン

20.すその水ギョーザ(裾野市)

裾野市の特産品「モロヘイヤ」を餃子の皮に練り込んだ明るい緑色を特徴として、具材としてキャベツ、豚肉、ニラの他に裾野産茶葉も入った水餃子。

餃子を茹でて温かく透明なダシに入れて、白髪ネギなど薬味を乗せてスープとしても楽しめる水餃子です。

2002年に行われた市職員による研修発表が始まりで、その後も商工会などが加わり試行錯誤をして作り上げたご当地グルメです。

最近は盛り上がりに欠けるようで、提供店もよくわからず来訪しても休業状態など。美味しそうではあります。
提供店一覧(外部サイト)

[店一覧] 提供2店舗一覧
[店分布] 市内に数店舗(みよし、幸、さつき亭、など)
[おすすめ店] レストラン幸 – ヘルシーパーク裾野にあるレストラン

D.県央(静岡)地域のグルメ

駿府城公園・日本平・蓬莱橋のある県央地域(静岡市・島田・焼津・藤枝・牧之原・吉田・川根本町)のご当地グルメを紹介。

21.マグロ丼、海鮮丼(県央エリア)

マグロ丼、海鮮丼写真 静岡市のエスパルズプラザ内「さかなや」のマグロ丼

静岡県はマグロの漁獲量が日本一で、冷凍マグロは全国のうち約87%を静岡県が占めるほど(令和2年データ)。ミナミマグロや夏が旬のキハダマグロなどが漁獲されます。

特に静岡市の清水港や焼津市の焼津港が名高く、古くから遠洋漁業が行われてきた歴史あるマグロの漁獲地です。

県央にマグロを提供する飲食店がたくさんあり、マグロを丼ご飯を覆うように乗せたマグロ丼はその筆頭となる食べ方。寿司も定番で、串焼きなどの食べ方もあります。

マグロ以外にもカツオ漁獲量日本一など、静岡県は魚介類の宝庫。多彩な丼を扱う海鮮丼の専門店もあり、マグロやカツオなど複数の魚を一度に楽しめる海鮮丼が魅力です。

もっちり豊かな食感で楽しめる、厚みある切り形で出してくれる店がオススメ。市街地や商業施設に加えて、海沿いドライブでも提供店を見つけやすいです。
提供店一覧(外部サイト)

[店一覧] 提供11店舗まとめ記事
[店分布] 静岡市に数十店舗
[おすすめ店] さかなや – 清水港由来の寿司と丼がある店

22.ながらみ(県央エリア)

ながらみ写真 静岡市清水区の居酒屋「そ乃田」でながらみを堪能

サザエに似た身を持つ直径2~3cmの巻貝で、初夏を旬として塩茹でして食べます。

千葉県と静岡県で知名度が高く、千葉の九十九里浜や静岡の相模湾、駿河湾、浜名湖などにしか生息しないと言われています。

昭和30年代には駄菓子屋で子どもが食べていた安価なおやつ感覚の食材で、近年は漁獲量が減って値段が高騰しています。

主に居酒屋で楽しめるもので、特に静岡市と焼津市に提供店が集中しています。

サザエに近い食感と味ですが、サザエより苦みが弱くて食べやすい味。お酒の味とうまく調和する貝類として、イチオシです。
提供店一覧(外部サイト)

[店一覧] 食べログ検索結果
[店分布] 静岡県全域で数十店舗
[おすすめ店] そ乃田 – 食材を活かした料理を楽しめる気さくな店主の居酒屋

23.静岡おでん(静岡市)

静岡おでん写真 静岡市の青葉おでん街「かにや」の静岡おでん

旨みが凝縮された「真っ黒い」と言われるダシ汁で作る特徴を持ち、串の刺さった各種具材が茶色に染まる静岡おでん。県内では「しぞーかおでん」の呼び名も一般的です。

主に牛スジでダシをとって濃口醤油を加えた汁で各種おでんタネを煮込み、小皿に盛り付けた後に「だし粉」と言われる魚の削り節と青海苔をかけて食べるのも静岡流です。

また、静岡おでんならではのタネとして「黒はんぺん」という魚のすり身の練り物も名物。

静岡市を中心に県内各地で食べられますが、特に静岡駅西側の青葉おでん街と青葉横丁に約40店舗のおでん屋さんが集中。夏でも賑わいます。

冬の名物とされるおでんを夏でも食べる文化が根強く、濃そうな色ながら意外とあっさりペロリと。
提供店一覧(外部サイト)

[店一覧] 提供14店舗まとめ記事
[店分布] 静岡市に数十店舗
[おすすめ店] おがわ – 60年以上続く伝統の静岡おでん店

24.黒はんぺんフライ(静岡市)

黒はんぺんフライ写真 日本平ロープウェイ「パークセンター」の黒はんぺんフライ

全国的に「はんぺん」というと白色ですが、静岡県では鯖、鰺、鰯などのすり身を使用した黒い練り物を「はんぺん」「黒はんぺん」と呼びます。

静岡市、焼津市、沼津市など静岡中部エリアの漁港ならではの材料。アルファベットの「D」の形で練り上げる製品が多いです。

静岡おでんの具材や焼いて食べることもありますが、衣を付けて揚げる「黒はんぺんフライ」も定番の食べ方のひとつです。

静岡県の給食でよく出るメニューのひとつとも言われており、観光地での屋台など食べ歩き用で販売されていることも多いです。黒はんぺん自体はお土産としてもピッタリ。

サクッと薄衣で揚げた食感に、弾力ある練り物の味わいがいい具合。ソースを軽く馴染ませると美味しいです
提供店一覧(外部サイト)

[店一覧] 食べログ検索結果
[店分布] 静岡市に数百店舗
[おすすめ店] 勝富 清水本店 – とんかつ屋で食べる黒はんぺんフライ

25.清水もつカレー(静岡市)

清水もつカレー写真 清水区の居酒屋「そ乃田」で小鉢に盛った清水もつカレー

牛や豚の内蔵系となるモツをメイン具材として、カレーで煮込んだ料理。名古屋の土手煮を参考にした料理とされており、モツの他にこんにゃく等の具材を用いるお店もあります。

1950年に旧清水市の「金の字本店」にて、もつ串をカレーで煮込んだのが発祥。今も串付きのもつカレーを提供する焼き鳥店ですが、他店では串に刺さないもつカレーも多いです。

現在ではもつ煮込みやもつ入りカレーなど様々で、店舗によって具や味付けが異なります。主に居酒屋で提供されているもので、もつは豚が使用される傾向にあります。

臭みが出がちなモツをカレーで煮込んで食べやすく、柔らかくまったりと楽しめる一品です。
提供店一覧(外部サイト)

[店一覧] 提供6店舗まとめ記事
[店分布] 静岡市清水区内に10店舗以上
[おすすめ店] 金の字 本店 – 発祥店でもつカレーと焼き鳥

26.焼津おでん(焼津市)

静岡市だけでなく焼津市も、古くからおやつがわりにおでんを食べる文化がある土地柄。焼津市産の練り製品をタネにしたおでんは、市内で提供店が多いです。

静岡おでんと異なる焼津おでんの特徴としては、味噌ダレにつけて食べるのとカツオを使用した具材や削り粉を用いる点と言われます。

全国屈指のカツオ漁獲地として、焼津カツオのヘソや内蔵などを昔からおでんの具材として重宝。今は手に入れにくいとも言われる具材を楽しめるのも、焼津おでんの魅力です。

焼津カツオを使用したおでんも静岡おでんと異なる魅力。
提供店一覧(外部サイト)

[店一覧] 提供4店舗まとめ記事
[店分布] 焼津市に数十店舗
[おすすめ店] さかな大食堂渚 – 海鮮丼が名物の食堂で焼津おでんも

E.県西(遠州)地域のグルメ

浜名湖・可睡斎・天竜川のある県西地域(浜松・磐田・掛川・袋井・湖西・御前崎・菊川・森町)のご当地グルメを紹介。

27.掛川いも汁(掛川市)

掛川いも汁写真 掛川駅付近の老舗「本丸」で掛川いも汁に麦飯を添えて

静岡県では自然薯にダシを加えて作る「とろろ」が全域で見受けられ、特に丸子宿の「とろろ汁」など歴史ある店も多いです。

掛川では「掛川いも汁」という呼び方で、掛川の山間部で11~3月に収穫される特産の自然薯を使用。掛川市内に提供店がいくつかあります。

水から煮出した鯖ダシを味噌仕立てにするのが掛川のとろろ汁の特徴で、鯖の切り身もすりつぶしてとろろに含めるのでコクが出ます。

素朴なようでいて深みあるダシを感じさせるトロロを麦飯で食べると、古風な美味しさ。
提供店一覧(外部サイト)

[店一覧] 食べログ検索結果
[店分布] 掛川市に数店舗
[おすすめ店] とろろ本丸 – 掛川で代表的ないも汁の和食処

28.たまごふわふわ(袋井市)

たまごふわふわ写真 袋井駅の北側にある居酒屋「どまん中」のたまごふわふわ

かつて宿場町だった袋井宿で朝食として提供されたと文献にも残る、江戸時代の郷土料理「たまごふわふわ」。当時の製法を現代に再現し、袋井市の新名物として食事処や居酒屋で提供。

基本の材料は卵と出汁(だし)のみ。1人用の小鍋の底に張った出汁を沸騰させて、よくかき混ぜた卵を流し込んで蓋をして蒸したもの。卵が小鍋を覆う形でふんわり蒸し上がります。

卵とダシに黒コショウや三つ葉などでシンプルに作る店もあれば、ホタテやシイタケなど具材も入れる店も。鶏系のダシが使用される傾向にあり、汁物や茶碗蒸し感覚で楽しめます。

さらに派生形として、たまごふわふわのイメージを応用させた創作系も。ジェラート、チーズケーキ、マドレーヌ、お好み焼きなど、卵でふんわり仕上げた料理が市内に広がります。

出汁の美味しさと温かさで、たまごの美味しさが引き立ちます。お酒を飲んでから食べると、酔い覚ましにもピッタリな心地よさです。
提供店一覧(外部サイト)

[店一覧] 提供5店舗まとめ
[店分布] 袋井市に十数店舗
[おすすめ店] どまん中 – 小さな居酒屋で食べるたまごふわふわ

29.浜名湖うなぎ(浜松市)

浜名湖うなぎ写真 浜松市の老舗「曳馬野」でうなぎ丼を堪能

うなぎ養殖の発祥の地とされる浜松の浜名湖。天然の稚魚「しらすうなぎ」がよく採れるため、古く明治30年代から養殖されていたとのこと。

養殖は湖ではなく湖畔の養鰻池で行われ、温暖な気候と地下からの綺麗な水が好条件。冬眠に備えて栄養を蓄える秋が旬で、身が締まりつつふっくらして脂の乗りが良い浜名湖うなぎ。

関東風と関西風の老舗が混在するのも浜松市の特徴。メインのうな丼やうな重に加えて、ひつまぶしや茶漬けも定番。う巻き、うざく、骨せんべい、うなぎの刺身を提供するお店まで。

やはり本場で食べるうなぎは美味しい!刺身はフグなどと似た淡泊さを醤油で楽しむ感じです。
提供店一覧(外部サイト)

[店一覧] 提供28店舗一覧
[店分布] 浜松市に数十店舗(振興会登録店28店舗)
[おすすめ店] 曳馬野 – 改装でオシャレにもなった老舗でうなぎ丼など

30.浜松餃子(浜松市)

浜松餃子写真 ご当地中華チェーン店「五味八珍」で円盤状の浜松餃子

浜松では他県に先駆けて大正時代から焼き餃子が食べられていたそうで、当時から豊富に栽培されていたキャベツ、玉ねぎ、豚肉を具に使用。

円盤式に盛り付けて出すお店が多く、かつて屋台で餃子を提供する際にフライパンで大量に作ってそのままお客さんに出していた名残です。

また、付け合わせとして茹でたモヤシを添えるのも浜松餃子の特徴です。

まったり旨い餃子にモヤシのあっさりとした感じで、パクパクと食べ進めていける魅力。
提供店一覧(外部サイト)

[店一覧] 提供187店舗一覧
[店分布] 浜松市に100店舗以上
[おすすめ店] 石松餃子 JR浜松駅店 – 駅前でご飯やビールを添えて餃子を

31.牡蠣カバ丼(浜松市)冬季限定

牡蠣カバ丼写真 弁天島の「浜菜坊」でタレに染まった牡蠣カバ丼

浜名湖は牡蠣の養殖地として、明治20年頃に始まり今では生産量も増えてきている名産のひとつ。

その牡蠣を地産地消として活かすために考え出されたのが、うなぎのタレで調理する方法。茹でた牡蠣にタレを付けてから焼いて丼に乗せます。

タマネギ、海苔、ミカンの皮などを具材やアクセントとして使用。11月中旬から3月中旬までの冬季限定で食べることができます。

まったり旨い餃子にモヤシのあっさりとした感じで、パクパクと食べ進めていける魅力。
提供店一覧(外部サイト)

[店一覧] 提供13店舗一覧
[店分布] 浜松市に13店舗ほど
[おすすめ店] 浜菜坊 – 弁天島駅近くで魚介が旨い和食処

32.三方原じゃがいも(浜松市)

三方原じゃがいも写真 浜松の有楽街の居酒屋「たんと」で三方原のじゃがバター

浜松市北区の三方原(みかたはら)台地で栽培されている、男爵いも「三方原馬鈴薯」。

遠州地方ならではの日照時間の長さによってデンプンを豊富に含み、じゃがいもに適した赤土の栽培で白くキメの細かい身に仕上がります。

5~6月に新じゃがとして出回り、高級食材の位置付けになっています。

33.遠州焼き(浜松市)

小麦粉と鶏卵のお好み焼き生地に、沢庵(たくあん)みじん切り、紅しょうが、ネギなどを混ぜ入れて薄く焼き上げたもの。昭和の一銭焼きをルーツとしたお好み焼きの一種です。

かつて三方原特産の大根を漬けた沢庵がたくさん手に入ったことから、お好み焼きに入れるように。地元では普通に「お好み焼き」と言いますが、他地域では遠州焼きと呼ばれます。

焼き上げた後は醤油やウスターソースで味付けをし、店により特製ソースを用いるところもあります。

駄菓子屋で提供されていた歴史から、駄菓子屋を発祥とする古い食堂で提供する店も健在。専門店のお好み焼き屋さんでも楽しむことができます。

関西系が多いお好み焼き、焼きそばを入れたモダン焼きなど専門店でも楽しめるのがいい感じです。
提供店一覧(外部サイト)

[店一覧] 提供6店舗まとめ記事
[店分布] 浜松市に十数店舗
[おすすめ店] お好み焼き 一休 – 関西お好み焼きに沢庵がマッチしオシャレな内装

まとめ

県全域で徹底的に調べ尽くすとおそらく50種類を超える予感がします。

それほど静岡県は食の宝庫で、市町村が多いことによりB級グルメなども各市町村ごとに沢山登場する勢いある県と言えます。

以上、静岡県全般のご当地グルメ特集でした。

記事を書いた人&運営者
運営者顔画像
セシモ コイ(瀬下 恋衣)
趣味の国内旅行ライター

国内旅行が大好き。NIKON一眼レフで主に花や絶景を撮影し、写真を活かして当旅行サイトを運営。
旅行系Vチューバーとしても活動予定で、国内情報を解説するため勉強中。