静岡県のご当地グルメ36選!B級名物・郷土料理一覧

静岡県ご当地グルメ

太平洋に面した相模湾、駿河湾、遠州灘に漁港が点在する静岡県では、マグロを筆頭に豊富な海の幸が魅力。

伊豆では金目鯛、県央では黒はんぺんや静岡おでんなどの練り物もあり、県西の浜松では浜名湖の養殖ウナギに牡蠣も名物。

県全域でB級グルメにも力が入っており、富士宮焼きそばに続いて様々なグルメがコンテストに名を連ねているグルメ王国です。

今回は静岡県で特に「現地の飲食店やお土産でいただける」ご当地グルメを紹介していきます。

この記事の目次

静岡県のグルメ分布図

静岡県のグルメはこんなに豊富!番号順に紹介していきます。

静岡県グルメ分布図(左半分)静岡県グルメ分布図(右半分)
この地図画像はクリックすると左右半分ずつ拡大表示します。

A.県南東(伊豆)地域のグルメ

熱海温泉・修善寺・河津七滝のある伊豆地域(三島・伊東・熱海・下田・伊豆・伊豆の国・東伊豆・河津・南伊豆・松崎・西伊豆・函南)のご当地グルメを紹介。

01.金目鯛料理(伊豆全域)

金目鯛料理写真 下田市の海鮮料理屋「きんめ屋」で金目鯛の煮付け

金色の目に赤い皮を特徴とした、マダイなどの鯛とは大きく異なる深海魚の金目鯛(きんめだい)。東伊豆町や南伊豆でよく採れる、伊豆半島を代表する魚です。

伊豆の金目鯛は海域により大きく3種類に区別されています。
・地キンメ … 伊豆大島や新島周辺で漁師が一本釣りする一番脂の乗った金目鯛
・島キンメ … 神津島や八丈島周辺で釣った地キンメに次いで脂の乗った金目鯛
・沖キンメ … 主に大型漁船で数日かけて八丈島や青ヶ島周辺で漁獲した金目鯛

通年で脂が豊富。冬が旬とされる一方で、産卵直前の6月頃が一番脂の乗りが良いとも言われます。煮付けで食べるのが定番で、刺身や寿司で食べるのも一般的です。

伊豆半島の先端にある下田市が漁獲量日本一を誇るとともに、南東に位置する稲取漁港で採れるブランドの「稲取キンメ」が特に極上と言われます。

刺身や寿司だと臭みのようなクセが独特で、個人的には寿司が好き。甘辛い味わいの煮付けで食べるとクセがなくなり、万人受けの美味しさでオススメ。
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[店分布] 下田市で30店舗以上、伊豆全域で提供店多数
[おすすめ店] きんめ屋 – 金目鯛の海鮮丼、煮つけ、刺身、金目鯛カツ丼まで

02.伊勢エビ(伊豆全域)

伊豆半島では下田市をはじめとして広く伊勢海老が名物となっており、熱海や沼津など東海道本線のアクセスしやすい店から南伊豆まで色々なお店があります。

プリップリの身を楽しめる塩焼きや塩茹で、旨みたっぷりの味噌汁、刺身などが定番。他にもパスタ、ラーメン、釜めし、天丼、鍋、鬼殻焼きなど、お店によって食べ方は多彩。

夏場は産卵期の禁漁期間で、解禁となる9月末から翌年5月始め頃まで漁獲されて食べることができます。荒波で身が締まる冬が旬。

下田市では「下田伊勢えび祭り」と称して、3か月間ほど民宿やペンションで伊勢海老料理を楽しめます。

紀伊や房総と並んで半島の定番グルメとなる伊豆の伊勢エビ!硬めで強い食感の身は、豪快に食べるのがオススメです。
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[店分布] 伊豆半島に数十店舗
[おすすめ店] みやま – 熱海市で伊勢海老の鍋を楽しめる海鮮料理店

03.みしまコロッケ(三島市)

三島コロッケ写真 三島駅近くの中華飯店「のあき」で衣サクサクのコロッケ

標高50m以下の斜面となる箱根西麓で栽培される三島特産のメークイン品種「三島馬鈴薯」。

三嶋大社など市内散策の観光客向けの町おこしとして、三島馬鈴薯を使用したみしまコロッケが2008年に誕生しました。

長く営業できる固定店舗で三島馬鈴薯を使用することが認定店の条件。具や形の制約は無く、オーソドックスなコロッケからパンに挟んだコロッケサンドなど各店でアレンジがあります。

お店次第ですが、中の芋がクリーミーなくらい柔らかくて熱をしっかり含んだ温かさがいい感じ!ザクザクといい音を立てる衣も香ばしいです。
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[店分布] 三島市内に認定52店、市外にも49店ほど
[おすすめ店] のあき 三島駅前店 – 三島駅近くでコロッケも旨い中華飯店

04.三島うなぎ(三島市)

静岡県でうなぎと言えば県西の浜松が有名ですが、実は日本一とも言われるうなぎの名所が県東にある三島市のうなぎ。

特徴は、富士山の湧き水で生きたうなぎを数日間泳がせる点。これによりうなぎの臭みを消すことで、美味しいうなぎに仕上がると言われています。

職人の腕を感じさせる老舗のうなぎ店もあり、沼津とともに県東のうなぎのメッカと言えます。

富士山の湧き水でピュアな味のうなぎ、気になります!
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[店分布] 三島市に数店舗
[おすすめ店] 元祖うなよし – 三島うなぎで評判が高いと言われるうなぎ屋さん

05.鯵(熱海市)

鯵写真 伊豆高原の国道にある寿司屋「海女屋」でアジの握り寿司

熱海市の網代(あじろ)町で豊富に漁獲される鯵(あじ)は、熱海温泉街から東伊豆にかけて代表的な魚のひとつ。一年中を通して獲れる魚です。

食べ方がたくさんあるのも魅力のひとつ。包丁で細かく叩いて刻んだ「たたき」、さらに叩いて餡状にまで柔らかくした「なめろう」での提供店もあります。

もちろん刺身や寿司で新鮮に食べることもでき、漬け丼やアジフライなど昼の食事でボリュームたっぷり楽しむこともできます。

たたきやフライで楽しむのもアリですが、大きくスライスした身を寿司でほおばるのが旨い!生姜おろしにネギが似合う美味しさです。
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[店分布] 熱海市に数十店舗
[おすすめ店] 海女屋 伊豆高原店 – 鮮魚ネタも豊富な回転ずし屋さん

06.網代イカメンチ(熱海市)

イカメンチ写真 熱海アーケード街「味里」で揚げたてのイカメンチ定食

刻んだイカにアジ、サバ、トビウオなどのすり身や刻み野菜を混ぜ合わせ、団子型のつみれ状にしたものを熱調理(揚げ、焼き、茹で)したものです。

現在は熱海市に編入された網代(あじろ)町は、古くからイカの漁獲が豊富な港町。かつてイカが獲れすぎたとき、飽きずに食べられる調理法として編み出されたとか。

青森県の弘前市や津軽エリアでも同名のグルメはありますが、熱海でも網代で古くから家庭の味として親しまれているとともに熱海の温泉街でも提供店があります。

魚のすり身揚げよりも弾力があり、表面がパリッとした食感の豊かさ!イカ由来と思われる甘さとまろやかさが旨く、ソースや調味料で塩気を加えてもいい味。
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[店分布] 熱海市に十数店舗
[おすすめ店] 味里 熱海店 – アジなどの魚料理にイカメンチの定食も旨い食事処

07.反射炉ビヤ(伊豆の国市)

反射炉ビア写真 醸造所併設ビヤホール「蔵屋鳴沢」で黒ビールの頼朝

伊豆のクラフトビールとして、世界遺産の韮山反射炉の傍に醸造所を構える反射炉ビヤ。

政子、頼朝といった名前が付いた4種類のビールがメインで用意されています。

飲食店提供だけでなく主に330mlの瓶ビールで流通しており、県内の飲食店で取り扱っているところもあります。

スッキリと楽しめる、香り高い地ビール。焼肉に添えて飲むと一層美味しいです。(お酒は20歳になってから!)
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[店分布] 静岡県内飲食店31店、県外飲食店184店、瓶の販売店舗多数
[おすすめ店] 蔵屋鳴沢 – 韮山反射炉に併設された焼肉レストランで地ビールを

08.イズシカ(伊豆市)

伊豆の鹿肉ブランド「イズシカ」。獣害対策として天城湯ケ島地区に鹿肉処理加工場「イズシカ問屋」が作られて、食用として加工されているジビエの一種です。

伊豆市内で捕獲されているシカとイノシシは年間約2,500頭以上。その中で狩猟などの資格を有する者が捕獲し、止め刺し後4時間以内に持ち込んだシカが加工処理されます。

早期に持ち込んで血抜きや内臓摘出を素早く行うことで肉の劣化を防ぎ、それゆえ臭みを抑えて柔らかい肉として食べることができるのが売りです。

独自の熟成技術に加えて、脂肪分が少なく栄養価が高くてヘルシー。伊豆市内で鹿肉丼、ビビンバ丼、ロースかつ、パスタ、キーマカレー、せいろ蒸しなど食べ方が多彩。

伊豆の生態系を維持するための取り組み。技術向上で美味しくなったジビエを楽しめます。
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[店分布] 伊豆市内11店舗以上
[おすすめ店] 修善寺no洋食屋 – 醤油ダレで和風に仕上がったイズシカ丼が名物

09.しおかつおうどん(西伊豆町)

西伊豆で古くから保存食として親しまれてきた塩鰹(しおかつお)は、カツオを丸ごと塩に漬け込んでからゆっくり乾燥させて作る郷土食。

西伊豆の田子港ではカツオが豊富に漁獲されており、今では西伊豆でしか作られていない塩鰹を活用したご当地グルメとして「しおかつおうどん」が登場。

ふりかけ状にした塩鰹を茹でたうどんにかけたもので、ネギ、のり、ゴマ、カツオ節などの薬味を乗せてダシ醤油を絡めて食べるものです。

うどん以外にもお茶漬けなどで塩鰹を提供するお店もあるとのことです。

伝統の食材で作る、シンプルながら素材の味がしっかり出たうどん。夏場の食欲が落ちるときにでも、しっかり食べられそうなグルメです。
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[店分布] 西伊豆町14店、松崎町6店、伊豆エリアに数店舗、他
[おすすめ店] 喜久屋 – 海賊焼き、ラーメン、うどんなど名物の多い食事処

10.稲取肉チャーハン(東伊豆町)

東伊豆を代表する稲取温泉がある、東伊豆町の稲取(いなとり)地区。その稲取でひそかな名物グルメとなっているのが、ご当地の炒飯「稲取肉チャーハン」です。

炒飯の中に具が入るのではなく、シンプルな炒飯の上に炒めた肉や野菜のあんかけをかけた料理です。

発祥店となるのが元祖「かっぱ食堂」という中華食堂。他にもいくつか提供店があり、店によりあんかけのダシや具材が異なります。

B級グルメという感じはありますが、お腹一杯食べられそうな地元グルメ。あんかけの炒め物にチャーハンという大手チェーンにありそうな内容を、地元ならではの味付けで。
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[店分布] 東伊豆町の稲取地区に8店舗
[おすすめ店] かっぱ食堂 – ラーメンや肉チャーハンの中華食堂

11.わさび丼(河津町)

伊豆の河津町では「わさび」が名産のひとつで、食事としてわさびをメインにした「わさび丼」がご当地グルメとして有名。

白ご飯におかか(かつお節)が乗っかり、その上にすりおろしのわさびが乗ったシンプルな丼。醤油をかけて混ぜ合わせて食べるのが一般的な食べ方です。

わさびをすりおろすところから楽しめるお店もあり、観光地の河津七滝にお店が多く存在していて「わさび丼の聖地」と言われるほどです。

孤独のグルメで紹介された「かどや」はファンによる行列店となっている様子で、すんなり立ち寄るなら他のお店が良さそう。
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[店分布] 河津町に数店舗
[おすすめ店] 出合茶屋 – 河津七滝でわさび丼や猪汁がある食事処

12.わさび料理(河津町)

わさび丼以外にも、わさび料理を多く開発している河津町。河津町商工会が中心となり「河津わさびで泣かせ隊」を結成し、7種類ほどのわさび料理を楽しめます。

食事系では、河津鮎泣きそば(鮎とわさび蕎麦)、河津泣きめし(おにぎり)、わふぃん(マフィン)があります。

デザート系では、あんバタわさこ(パン)、河津泣きべそ餅(五平餅)、ロールケーキと多彩なラインナップ。

すりおろしの本わさびは香り豊かなもので、河津町で栽培される地わさびが美味しそう!色々な食べ方を楽しめるのも魅力。
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[店一覧] 提供店舗一覧
[店分布] 河津町内の数店舗で提供
[おすすめ店] 伊豆海鮮どんぶりや – 海鮮丼と金目鯛煮つけが名物の食事処

13.金目コロッケ(下田市)

金目鯛料理写真 下田市の海鮮料理屋「きんめ屋」で金目コロッケを添える

下田市では金目鯛を使用した料理として、新たなB級グルメ「金目コロッケ」が登場。

お店によって作り方が異なり、フレーク状の金目鯛を使用するお店や金目鯛の形を模した遊び心のある金目コロッケもあります。

店頭には金目コロッケのノボリが掲げられているそうで、移動販売を行っているお店もあるとか。

金目鯛を使用しているアクセントはあれど、じゃがいもコロッケの色合い強め。気軽に食べられる予備的なグルメとして、旅行の食べ歩きおやつ感覚で!
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[店分布] 下田市で数店舗
[おすすめ店] とんかつ錦 – とんかつ専門店で金目コロッケも楽しめる

B.県東(駿東)地域のグルメ

富士山・白糸の滝・御殿場アウトレットのある県東地域(富士・沼津・御殿場・富士宮・裾野・清水町・長泉・小山)のご当地グルメを紹介。

14.桜エビ(県東沿岸)

桜エビ写真 道の駅富士「おふくろ食堂」で桜エビひつまぶしが旨い

2~3cmの小さくてピンク色をした殻付きの海老(えび)で「駿河湾の宝石」とも言われる桜エビ。特に静岡市清水区の由比港は、日本一の水揚げ高を誇ります。

国内では東京湾、相模湾、駿河湾に生息していますが、生態保護として漁業が認められているのは静岡県のみであるため国産は100%駿河湾産となります。

漁期も春秋の年2回に制限されており、3月下旬~6月上旬と10月下旬~12月下旬の漁獲時期には桜エビのグルメ祭りで賑わいます。

小さい身をたくさん盛った桜エビ丼、かきあげなどの食べ方が魅力的。海外産よりも甘みがあると言われています。

2019年は桜エビまつりが開催されなかったそうで、漁獲量が減っているとか。殻付きでピンクから赤みがかった、香り高いかき揚げが美味しいです。
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[店分布] 静岡市を中心に県東で数十店舗
[おすすめ店] 浜のかきあげや – 由比港近くにある桜エビ料理がメインの食事処

15.タカアシガニ(沼津市)

沼津市の戸田(へだ)地区では深海魚の漁獲がひとつの名物となっており、その中でもカニの一種となる高足ガニ(タカアシガニ)がグルメの名物。

身が少なく水っぽさがあることから食用に向かないとされてきた高足ガニですが、それを戸田の人々が食材としてうまく調理することで昭和30年代頃から食べてきたもの。

脚の長さと脚のまだら模様が特徴で、茹でて食べるだけでなく味噌汁や天丼などの食べ方も。戸田地区にある魚介類を楽しめる食堂で食べることができます。

頭が小さく足が長いといった見た目は、盛り付けでも特徴が出ます。天丼なども美味しそう。
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[店分布] 沼津市の戸田地区で7店舗以上
[おすすめ店] かにや へだ本店 – カニ料理の和食処で高足ガニを

16.へだトロはんぺん(沼津市)

沼津市の戸田(へだ)地区における名物「へだトロはんぺん」は、戸田名物のタカアシガニを漁獲する際にあわせてとれるメヒカリやメギスなどの深海魚をすり身にして揚げたもの。

古くは1800年代に戸田の家庭で食べられていたとも言われ、徐々に製造方法も変わりながら今も食べられている地元ならではの練り物です。

深海魚ならではの旨みある味わい。タカアシガニを提供する魚介類の食堂であわせて楽しむことができ、海鮮系の食堂や民宿でも提供しているお店があります。

魚介類の練り物が多い静岡県において、深海魚の練り物というのはちょっと気になります。
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[店分布] 沼津市の戸田地区で6店舗以上
[おすすめ店] 小浜食堂 – 屋根に舟が乗る食堂で名物グルメを

17.富士宮焼きそば(富士宮市)

富士宮焼きそば写真 富士宮市の老舗食堂「うたちゃん」で鉄板の焼きそば

1999年に地域おこしで「富士宮焼きそば」と命名された、昔から富士宮に存在する焼きそば。

B-1グランプリの第1回と第2回で優勝して殿堂入りした、ご当地B級グルメの走り。

登録商標されており名称使用の条件で具材や製法が定められ、専用の蒸し麺、油かす(肉かす)を使用し、最後に鯖や鰯の削り粉をふりかけるのが必須。桜海老を使用するお店も多々あります。

削り粉がダシのような旨みと香ばしさを醸し出し、深みのある味わいに大満足!細身なのにもっちり弾力ある蒸し麺に軽く馴染んだソースも魅力。
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[店一覧] 提供140店舗一覧
[店分布] 市内を中心に140店舗以上
[おすすめ店] うたちゃん – 昭和的でのどかなお店の大鉄板で食べる焼きそば

18.朝霧ヨーグル豚(富士宮市)

朝霧ヨーグル豚写真 醸造所併設ビヤホール「蔵屋鳴沢」でバーベキューセット

富士山がはぐくんだ豚として富士宮市の朝霧高原の銘柄豚「朝霧ヨーグル豚(とん)」。飼育時に抗生物質を使わず、ヨーグルト状の乳酸発酵飼料で育てる方法を取っています。

肉質が柔らかくて冷めても美味しさを保ち、不飽和脂肪酸が多いことでコレステロール値を抑える効果もあると言われるのが特徴です。

富士宮、富士、沼津市の食肉卸業者5社で組合を設立し、普及や安全性を保証。県東エリアを中心として、焼肉など飲食店で楽しめます。

脂身がしっかり付いたバラ肉タイプの豚肉は、焼肉にして旨さたっぷり。野菜や海鮮など色々な素材も添えて楽しむとお酒も進みます。
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[店分布] 県内に数十店舗
[おすすめ店] 蔵屋鳴沢 – 韮山反射炉に併設された焼肉レストランで地ビールを

19.つけナポリタン(富士市)

トマトを使用したスパゲッティ「ナポリタン」を、ラーメンのつけ麺のように食べる「つけナポリタン」。富士市のご当地グルメとして考案された創作メニューです。

つけ汁としてトマトをベースに鶏ガラやコンソメなどを使用したスープに、野菜などの具材が入っています。茹でたスパゲッティ麺を別皿で盛り、店によっては専用の麺を用意。

富士市の吉原本町「吉原商店街」を中心に提供店があり、発祥は「珈琲喫茶アドニス」というお店だとか。

最後、つけ汁にご飯を入れてトマトリゾット風に締めるのも魅力です。

ナポリタンの味はしないという情報があり、トマトスープで食べる創作の麺料理といった位置づけ。チーズが麺に絡むのが美味しそう。
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[店分布] 市内に40店舗ほど
[おすすめ店] Kamileon Cafe 58 – 吉原本町の洋食カフェでつけナポリタン

20.すその水ギョーザ(裾野市)

裾野市の特産品「モロヘイヤ」を餃子の皮に練り込んだ明るい緑色を特徴として、具材としてキャベツ、豚肉、ニラの他に裾野産茶葉も入った水餃子。

餃子を茹でて温かく透明なダシに入れて、白髪ネギなど薬味を乗せてスープとしても楽しめる水餃子です。

2002年に行われた市職員による研修発表が始まりで、その後も商工会などが加わり試行錯誤をして作り上げたご当地グルメです。

最近は盛り上がりに欠けるようで、提供店もよくわからず来訪しても休業状態など。美味しそうではあります。
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[店一覧] 提供2店舗一覧
[店分布] 市内に数店舗
[おすすめ店] レストラン幸 – ヘルシーパーク裾野にあるレストラン

C.県央(静岡)地域のグルメ

駿府城公園・日本平・蓬莱橋のある県央地域(静岡市・島田・焼津・藤枝・牧之原・吉田・川根本町)のご当地グルメを紹介。

21.清水もつカレー(静岡市)

清水もつカレー写真 清水区の居酒屋「そ乃田」で小鉢に盛った清水もつカレー

牛や豚の内蔵系となるモツをメイン具材として、カレーで煮込んだ料理。名古屋の土手煮を参考にした料理とされており、モツの他にこんにゃく等の具材を用いるお店もあります。

1950年に清水市の「金の字本店」にて、もつ串をカレーで煮込んだのが発祥。今も串付きのもつカレーを提供する焼き鳥店ですが、他店では串に刺さないもつカレーも多いです。

現在ではもつ煮込みやもつ入りカレーなど様々で、店舗によって具や味付けが異なります。主に居酒屋で提供されているもので、もつは豚が使用される傾向にあります。

臭みが出がちなモツをカレーで煮込んで食べやすく、柔らかくまったりと楽しめる一品です。
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[店分布] 清水市内に10店舗以上
[おすすめ店] 金の字 本店 – 発祥店でもつカレーと焼き鳥

22.静岡おでん(静岡市)

静岡おでん写真 静岡市の青葉おでん街「かにや」の静岡おでん

旨みが凝縮された「真っ黒い」と言われるダシ汁で作る特徴を持ち、串の刺さった各種具材が茶色に染まる静岡おでん。県内では「しぞーかおでん」の呼び名も一般的です。

主に牛スジでダシをとって濃口醤油を加えた汁で各種おでんタネを煮込み、小皿に盛り付けた後に「だし粉」と言われる魚の削り節と青海苔をかけて食べるのも静岡流です。

また、静岡おでんならではのタネとして「黒はんぺん」という魚のすり身の練り物も名物。

静岡市を中心に県内各地で食べられますが、特に静岡駅西側の青葉おでん街と青葉横丁に約40店舗のおでん屋さんが集中。夏でも賑わいます。

冬の名物とされるおでんを夏でも食べる文化が根強く、濃そうな色ながら意外とあっさりペロリと。
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[店一覧] 提供14店舗まとめ記事
[店分布] 静岡市に数十店舗
[おすすめ店] おがわ – 60年以上続く伝統の静岡おでん店

23.黒はんぺんフライ(静岡市)

黒はんぺんフライ写真 日本平ロープウェイ「パークセンター」の黒はんぺんフライ

全国的に「はんぺん」というと白色ですが、静岡県では鯖、鰺、鰯などのすり身を使用した黒い練り物を「はんぺん」「黒はんぺん」と呼びます。

静岡市、焼津市、沼津市など静岡中部エリアの漁港ならではの材料。アルファベットの「D」の形で練り上げる製品が多いです。

静岡おでんの具材や焼いて食べることもありますが、衣を付けて揚げる「黒はんぺんフライ」も定番の食べ方のひとつです。

静岡県の給食でよく出るメニューのひとつとも言われており、観光地での屋台など食べ歩き用で販売されていることも多いです。黒はんぺん自体はお土産としてもピッタリ。

サクッと薄衣で揚げた食感に、弾力ある練り物の味わいがいい具合。ソースを軽く馴染ませると美味しいです
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[店分布] 静岡市に数百店舗
[おすすめ店] 勝富 清水本店 – とんかつ屋で食べる黒はんぺんフライ

24.焼津おでん(焼津市)

静岡市だけでなく焼津市も、古くからおやつがわりにおでんを食べる文化がある土地柄。焼津市産の練り製品をタネにしたおでんは、市内で提供店が多いです。

静岡おでんと異なる焼津おでんの特徴としては、味噌ダレにつけて食べるのとカツオを使用した具材や削り粉を用いる点と言われます。

全国屈指のカツオ漁獲地として、焼津カツオのヘソや内蔵などを昔からおでんの具材として重宝。今は手に入れにくいとも言われる具材を楽しめるのも、焼津おでんの魅力です。

焼津カツオを使用したおでんも静岡おでんと異なる魅力。
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[店一覧] 提供4店舗まとめ記事
[店分布] 焼津市に数十店舗
[おすすめ店] さかな大食堂渚 – 海鮮丼が名物の食堂で焼津おでんも

D.県西(遠州)地域のグルメ

浜名湖・可睡斎・天竜川のある県西地域(浜松・磐田・掛川・袋井・湖西・御前崎・菊川・森町)のご当地グルメを紹介。

25.掛川いも汁(掛川市)

掛川いも汁写真 掛川駅付近の老舗「本丸」で掛川いも汁に麦飯を添えて

静岡県では自然薯にダシを加えて作る「とろろ」が全域で見受けられ、特に丸子宿の「とろろ汁」など歴史ある店も多いです。

掛川では「掛川いも汁」という呼び方で、掛川の山間部で11~3月に収穫される特産の自然薯を使用。掛川市内に提供店がいくつかあります。

水から煮出した鯖ダシを味噌仕立てにするのが掛川のとろろ汁の特徴で、鯖の切り身もすりつぶしてとろろに含めるのでコクが出ます。

素朴なようでいて深みあるダシを感じさせるトロロを麦飯で食べると、古風な美味しさ。
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[店一覧] 食べログ検索結果
[店分布] 掛川市に数店舗
[おすすめ店] とろろ本丸 – 掛川で代表的ないも汁の和食処

26.掛川メロンパン(掛川市)

掛川メロンパン写真 掛川つま恋プールの売店にて掛川アンデルセンのメロンパン

メロンの産地として名高い静岡県。掛川にはメロン果汁を使用したメロンパンが存在します。

2大メーカーのひとつが掛川アンデルセン。冷しクリームメロンパンとして中にもクリームが入った一品です。お茶メロンパンなるものも。

もうひとつが掛川に本店を持つパンの郷。他県にも進出する勢いで、こちらも中にクリーム入り。

27.たまごふわふわ 再現編(袋井市)

たまごふわふわ 再現編写真 袋井駅の北側にある居酒屋「どまん中」のたまごふわふわ

江戸時代の名物料理で、宿場町だった袋井宿で朝食に提供されたと文献にも残る郷土料理「たまごふわふわ」。

200年以上を経て、袋井の新名物として江戸時代の製法を再現したものとして食事処や居酒屋で提供し始めたものです。

基本の材料は卵とダシのみで、1人用の小鍋の底に張ったダシを卵が完全に覆う形でふんわりと蒸し上がったもの。各店で味は異なりますが、鶏系のダシが使用される傾向にあります。

ダシの美味しさと温かさで、たまごの美味しさが引き立ちます。お酒を飲んでから食べると、酔い覚ましにもピッタリ。
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[店分布] 袋井市に7店舗(うち袋井駅徒歩圏内5店舗)
[おすすめ店] どまん中 – 小さな居酒屋で食べるたまごふわふわ

28.たまごふわふわ 創作編(袋井市)

たまごふわふわ 創作編写真 袋井駅前のケーキ屋さん「いとう」の半熟チーズケーキ

先述のたまごふわふわのイメージを保ちながら色々な食べ物に応用させた、創作系のたまごふわふわもご当地グルメとして展開されています。

ジェラート、チーズケーキ、マドレーヌ、そしてお好み焼きまで存在します。卵を使用してふんわり仕上がった食事、持ち帰りもしやすいお菓子タイプと幅広い名物です。

卵を使用したスイーツが美味しくて、喫茶店などでゆったり食べるのがいい具合です。
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[店一覧] 提供10店舗一覧
[店分布] 袋井市に7店舗(うち袋井駅徒歩圏内3店舗)
[おすすめ店] いとう – 喫茶店も併設したケーキ販売店

29.クラウンメロン(袋井市)

クラウンメロン写真 袋井の「胡祉斎」でかき氷に乗るカットのクラウンメロン

メロンの一大産地、静岡県。特に静岡県産のマスクメロンは、冠を意味するブランドとして「クラウンメロン」と呼ばれて流通しています。

太陽光を受けやすい県西の遠州地方が好適地とされ、特に袋井市では名物としてPRが盛んです。

剪定で1本の木に1つの果実だけを実らせて栄養を集中させて、地面と切り離された隔離ベット栽培で水量をコントロールする特徴ある製法です。

30.かき氷、冷スイーツ(袋井市)

かき氷写真 袋井の可睡齋の門前茶屋「胡祉斎」で夏の生メロンかき氷

袋井市には古刹として可睡齋、油山寺、法多山が「遠州三山」と呼ばれており、夏場は風鈴まつりが長期的に行われる参拝のメッカです。

各お寺の門前には茶屋や食事処が並び、夏の時期にはかき氷を筆頭に冷たい甘味が扱われます。

特に法多山では、袋井産の抹茶シロップのかき氷に厄除けだんごが刺さった「厄除氷」が名物となっています。

31.磐田ネギ餃子(磐田市)

磐田ネギ餃子写真 掛川の地元チェーン居酒屋「さくらこ」にて知名美屋の餃子

磐田は白ネギ(根深ねぎ)の産地で「遠州根深ネギ」「いわたしろねぎ」の名前で流通します。

その磐田名産のネギを生産、加工、販売まで一貫して手掛ける遠州知名美屋のネギ加工食品は年1億円超の売上高を誇る流通量。

特にネギが餃子にへばりついた「磐田ネギ餃子」はご当地グルメとして地元の居酒屋でも扱われており、取り寄せも可能です。

32.浜名湖うなぎ(浜松市)

浜名湖うなぎ写真 浜松市の老舗「曳馬野」でうなぎ丼を堪能

うなぎ養殖の発祥の地とされる浜松の浜名湖。天然の稚魚「しらすうなぎ」がよく採れるため、古く明治30年代から養殖されていたとのこと。

養殖は湖ではなく湖畔の養鰻池で行われ、温暖な気候と地下からの綺麗な水が好条件。冬眠に備えて栄養を蓄える秋が旬で、身が締まりつつふっくらして脂の乗りが良い浜名湖うなぎ。

関東風と関西風の老舗が混在するのも浜松市の特徴。メインのうな丼やうな重に加えて、ひつまぶしや茶漬けも定番。う巻き、うざく、骨せんべい、うなぎの刺身を提供するお店まで。

やはり本場で食べるうなぎは美味しい!刺身はフグなどと似た淡泊さを醤油で楽しむ感じです。
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[店分布] 浜松市に数十店舗(振興会登録店28店舗)
[おすすめ店] 曳馬野 – 改装でオシャレにもなった老舗でうなぎ丼など

33.浜松餃子(浜松市)

浜松餃子写真 ご当地中華チェーン店「五味八珍」で円盤状の浜松餃子

浜松では他県に先駆けて大正時代から焼き餃子が食べられていたそうで、当時から豊富に栽培されていたキャベツ、玉ねぎ、豚肉を具に使用。

円盤式に盛り付けて出すお店が多く、かつて屋台で餃子を提供する際にフライパンで大量に作ってそのままお客さんに出していた名残です。

また、付け合わせとして茹でたモヤシを添えるのも浜松餃子の特徴です。

まったり旨い餃子にモヤシのあっさりとした感じで、パクパクと食べ進めていける魅力。
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[店分布] 浜松市に100店舗以上
[おすすめ店] 石松餃子 JR浜松駅店 – 駅前でご飯やビールを添えて餃子を

34.牡蠣カバ丼(浜松市)冬季限定

牡蠣カバ丼写真 弁天島の「浜菜坊」でタレに染まった牡蠣カバ丼

浜名湖は牡蠣の養殖地として、明治20年頃に始まり今では生産量も増えてきている名産のひとつ。

その牡蠣を地産地消として活かすために考え出されたのが、うなぎのタレで調理する方法。茹でた牡蠣にタレを付けてから焼いて丼に乗せます。

タマネギ、海苔、ミカンの皮などを具材やアクセントとして使用。11月中旬から3月中旬までの冬季限定で食べることができます。

まったり旨い餃子にモヤシのあっさりとした感じで、パクパクと食べ進めていける魅力。
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[店分布] 浜松市に13店舗ほど
[おすすめ店] 浜菜坊 – 弁天島駅近くで魚介が旨い和食処

35.三方原じゃがいも(浜松市)

三方原じゃがいも写真 浜松の有楽街の居酒屋「たんと」で三方原のじゃがバター

浜松市北区の三方原(みかたはら)台地で栽培されている、男爵いも「三方原馬鈴薯」。

遠州地方ならではの日照時間の長さによってデンプンを豊富に含み、じゃがいもに適した赤土の栽培で白くキメの細かい身に仕上がります。

5~6月に新じゃがとして出回り、高級食材の位置付けになっています。

【提供店一覧】 公式掲載なし
【店舗分布】 不明(市内で取り扱う居酒屋あり)

E.静岡県全域のグルメ

県全域で楽しめるグルメを紹介します。

36.ながらみ(県全域)

ながらみ写真 清水区の居酒屋「そ乃田」で貝類のながらみを堪能

サザエに似た身を持つ、直径2~3cmの巻貝の一種。初夏が旬で、塩茹でして食べます。

主に千葉県と静岡県で知名度が高く、千葉の九十九里浜や静岡の相模湾、駿河湾、浜名湖などにしか生息しないと言われています。

昭和30年代には駄菓子屋で子どもが食べていたほど安かったとか。近年漁獲量が減って値段が高騰しており、主に居酒屋で提供される食材となっています。

サザエに近い食感と味ですが、サザエより苦みが弱くて食べやすい味。お酒の味とうまく調和する貝類として、イチオシです。
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[店一覧] Google検索結果
[店分布] 不明、静岡県全域の居酒屋で提供店あり
[おすすめ店] そ乃田 – 食材を活かした料理を楽しめる気さくな店主の居酒屋

まとめ

県全域で徹底的に調べ尽くすとおそらく50種類を超える予感がします。

それほど静岡県は食の宝庫で、市町村が多いことによりB級グルメなども各市町村ごとに沢山登場する勢いある県と言えます。

以上、静岡県全般のご当地グルメ特集でした。