大阪府のご当地グルメ12選!B級名物 郷土料理 食べ物

たこ焼き

大阪府は小麦粉を利用した料理が豊富な「粉もん文化」で、たこ焼きを筆頭にお好み焼きやいか焼きなど名物が豊富です。

串カツなど居酒屋でワイワイと、下町の雰囲気も含めてグルメを楽しめます。

今回は大阪府の旅行者に向けて、大阪府の飲食店で楽しめるご当地グルメを紹介します。

セシモ コイ

旅行先の昼食や夕食で立ち寄るお店をすぐに見つけられるよう、各グルメの提供店一覧と筆者おすすめ店も掲載しました!

大阪府のグルメ分布図

大阪府のグルメはこんなに豊富!番号順に紹介していきます。

大阪府グルメ分布図(左半分)大阪府グルメ分布図(右半分)
この地図画像はクリックすると左右半分ずつ拡大表示します。

A.大阪府全域のグルメ

まずは府全域で楽しめるグルメを紹介します。

01.たこ焼き(府全域)

たこ焼き写真 大阪の名店「蛸之徹」にて自分で焼けるたこ焼き

小麦粉の生地にタコを入れて球形に焼き上げた、大阪発祥と言われる大阪の代表グルメ。兵庫県の名物「明石焼き」がルーツと言われます。

主にマダコが使用され、ネギや刻み紅生姜など薬味を入れるのも一般的。直径3~5cmくらいで、お店により大きさが異なります。

お好み焼きとは異なり、生地に卵を混ぜて焼くのが一般的です。

お店によって大きさや味も異なり、ハズレのお店(他県と同じレベル)も多い感じ。食べ歩き感覚でお店を見かける、日常的なスローフードです。
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[店分布] 大阪府全体で店舗多数
[おすすめ店] 蛸之徹 角田店 – 自分で焼いて食べる色々な味のたこ焼き

02.お好み焼き、モダン焼き(府全域)

お好み焼き写真 兵庫丹波エリアの石生にある「とりあえず」のお好み焼き

水に溶いた小麦粉の生地に、お好みで具材(野菜、肉、魚介など)を入れて鉄板で円盤状に焼き上げた、鉄板焼きの一種。

大阪を中心とした関西風お好み焼きは、小麦粉生地の液体にキャベツや具材を入れたボウルで混ぜ込んでから焼く「混ぜ焼き」スタイルが特徴です。(重ね焼きは後述のねぎ焼き)

すりおろした長芋や山芋を入れた生地で、ふっくらと焼き上げるのも定番。ソース、マヨネーズ、青のりなどをかけて食べます。

また、焼きそば系の中華麺をお好み焼きの中に入れる「モダン焼き」も定番のひとつ。中華麺はお店によって事前に味付けを加えて、事前に茹でるか蒸してから入れます。

ふっくら甘い仕上がりは他の地域と比較にならないほど旨く、たこ焼きよりもお好み焼きがオススメ!大阪チェーン店だと「ゆかり」のお好み焼きが良かったです。
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[店分布] 大阪府全体で店舗多数
[おすすめ店] お好み焼 ゆかり 曽根崎本店 – ふっくら仕上がりで宴会プランも

03.ねぎ焼き、すじコン焼き(府全域)

ねぎ焼き、すじコン焼き写真 蛍池「コテコテあきちゃん」ですじコン入りのねぎ焼き

お好み焼きの一種で、関西で主流の青ネギをたっぷり乗せる「ねぎ焼き」。鉄板に広げた小麦粉生地を覆うように、青ネギをたっぷり乗せます。

古くは一銭洋食と呼ばれたものを原型として、鉄板上で生地を焼いてから具材を乗せていく「重ね焼き」スタイル。混ぜ焼きと異なり、具材が表面にゴロゴロと見えるのが特徴。

さらに、すじコン(牛すじとコンニャク)も具として使用する「すじコン焼き」で提供するお店も多いです。ソースで食べるお店もあれば、醤油ベースのタレで食べる場合も。

お好み焼きの甘さに対して、ねぎ焼きはほろ苦さや塩気がいい具合。すじコン入りもまた美味しいです!
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[店分布] 大阪府全体で店舗多数
[おすすめ店] コテコテあきちゃん – お好み焼きやホルモン焼きの店

04.串カツ(府全域)

串カツ写真 大阪の串カツ「さくら」の屋台出店版の串かつ4本

小さく切った具材を串に刺して、衣をまぶして揚げた料理。関西の串カツは肉、野菜、魚介類など様々な具材が揃うのが特徴です。

関東地方では豚肉と長ネギを交互に串刺したものが一般的な串カツのため、関西の串カツを「串揚げ」と区別して呼ぶこともあります。

串カツ屋ではキャベツが無料で出るのが一般的。ステンレス容器のソースにつけて食べます。

下町の雰囲気を楽しみながら、ワイワイとお酒を添えてつまめる串カツ!キャベツと交互食べで胃に負担をかけず、あっさりとした飲み物がピッタリ。
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[店分布] 大阪府全域に提供店多数
[おすすめ店] 串カツさくら 本店 – 植物性油に米粉の串カツ人気店

05.白菜ラーメン(府全域)

白菜ラーメン写真 兵庫県の住吉神社近く「ふうりん」の白菜ラーメン

大阪など関西で定番となる、白菜と豚肉をメインの具材にしたあっさり醤油スープのラーメン。

奈良県が発祥とも言われており、奈良県の天理ラーメンにも白菜利用の文化が見られます。

代表的なチェーン店は道頓堀など大阪に多数店舗展開する「神座(かむくら)」。個人店でも白菜ラーメンを提供するお店があります。

白菜の芯に近い部分が熱でいい歯ごたえになり、柔らかい麺と豚肉にマッチして旨い!飲んだ後にも優しいジンワリとくるスープは、中華料理寄りの味付けです。
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[店分布] 大阪市を中心に提供店あり
[おすすめ店] やまとラーメン 香雲堂 野田阪神店 – 変化球の白菜ラーメン

06.はりはり鍋(府全域)

鯨(くじら)肉と水菜を使用した鍋料理で、水菜のシャキシャキとした食感が名前の由来。関西で広く食べられている、大阪府の郷土料理です。

昆布や鰹節でダシをとった鍋に、大量の水菜と薄切りの鯨肉を入れて煮たてて出来上がり。ポン酢につけて、粉山椒や七味唐辛子を好みで入れて食べるのが一般的です。

他の具材は基本不使用ですが、商業捕鯨中止後は他の肉類や油揚げでの代替が中心となっています。

大阪市の千日前でかつて営業していた「徳家」が発祥と言われています。かつて安価で庶民に親しまれた、鯨肉を使用した料理です。

水菜も関西で主流の食材で、鯨肉以外で楽しむ方も多い関西の鍋。2019年の商業捕鯨再開で提供店が増えるかもしれないですが、発祥の徳家は2019年に閉店してしまいました。
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[店分布] 大阪府全体で数十店舗
[おすすめ店] 和翔栄 – くじら料理が売りの居酒屋

07.かすうどん(府全域)

かすうどん写真 奈良県にある「心城うどん」のシンプルなかすうどん

牛の小腸をラードでカラカラに揚げたものを「あぶらかす」と呼び、古くは牛の不要な部位を有効活用するために大阪府南部で考案されたローカルフードです。

お好み焼きの具材など色々と食べ方がありますが、うどんの具材に使用する「かすうどん」が代表的なものとして名物になっています。

あっさりとした関西系のダシのうどんに、あぶらかすの脂が加わった味わいが魅力。現在は大阪府全域に提供店があり、チェーン店での提供も多いです。

脂のまろやかさが心地よさそうで、飲んだ後にも楽しめそうなうどん。
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[店分布] 大阪府全体で数十店舗
[おすすめ店] めん処 なにわ家 曽根崎本店 – 24時間営業のかすうどん店

B.県央(大阪市)地域のグルメ

大阪城公園・通天閣・道頓堀のある県央地域(大阪市)のご当地グルメを紹介。

08.大阪いか焼き(大阪市)

いか焼き写真 新大阪の新幹線改札近く「桃谷いかやき屋」のいか焼き

全国的には醤油で味付けしたイカの姿焼きを「いか焼き」と呼びますが、大阪で「いか焼き」というと小麦粉に切り身のイカを入れて焼いた食べ物を指します。

水で溶いた小麦粉にイカの切り身を入れて、クレープ状に焼いたもの。鉄板で押し付けて焼くことで、もちもちとした食感に仕上がります。

屋台などで食べ歩きしやすいよう折り畳んで提供するお店も。焼き始めてから卵を乗せて焼くのが一般的で、ソースを塗って食べます。

折りたたんだ状態で食べると、厚みある食感とお好み焼き風の味わいで旨い!卵のまろやかさに、切り身のイカの食感がアクセントに。
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[店分布] 大阪市を中心に提供店あり
[おすすめ店] 桃谷いかやき屋 桃谷本店 – いか焼きの代表的なチェーン店

09.肉吸い(大阪市)

肉吸い、肉吸いうどん写真 東京に多数出店中のチェーン店「でんがな」の肉吸いうどん

鰹節や昆布などを用いた関西風ダシのつゆに、薄切りの牛肉が入った汁料理。半熟卵や豆腐などが入ることもあります。

難波にあるうどん屋「千とせ」が発祥とされ、お客さんが軽めの食事として「肉うどんのうどん抜き」を頼んだのが始まりと言われます。

お店をネットで探すと「千とせ」ばかり出てきますが、色々なお店や串カツチェーン店などでも楽しめます。お酒の後に優しい締めの一杯!
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[店分布] 大阪市を中心に提供店あり
[おすすめ店] 千とせ 本店 – 肉吸い発祥の代表的な専門店

C.県北(北摂)地域のグルメ

箕面の滝・万博記念公園・伊丹空港のある県北地域(豊中・池田・箕面・能勢・豊能・吹田・高槻・茨木・摂津・島本)のご当地グルメを紹介。

10.うどん餃子(高槻市)

うどん餃子写真 高槻市のビルレストラン「にんにん」で単品のうどん餃子

茹でてから細かく刻んだうどんに挽き肉とニラを混ぜて、一口大にしてフライパンで焼いた料理。餃子よりはチヂミに近く、餃子のタレや大根おろしを添えて食べます。

餃子の皮を作る手間を省いて簡単に作れる餃子として、家庭料理が起源。一部の家庭で広まったものとされ、うどん餃子の存在を知らない高槻市民も多いと言われます。

わざわざメインで食べるものではなく、サイドメニューで頼むくらいがオススメ。なんとなく、お弁当の冷凍ハンバーグを思わせる味です。
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[店分布] 高槻市6店、大阪市1店
[おすすめ店] にんにん 高槻店 – ビル高層で景色よく上品な食事

D.県東(河内)地域のグルメ

ひらかたパーク・下赤阪の棚田・生駒山上遊園地のある県東地域(枚方・寝屋川・守口・大東・門真・四條畷・交野・東大阪・八尾・柏原・富田林・河内長野・松原・羽曳野・藤井寺・大阪狭山・太子・河南・千早赤阪村)のご当地グルメを紹介。

11.東大阪カレーパン(東大阪市)

平成20年度に提案された食ブランドとして始まり、いまや名店も存在するカレーパンは「東大阪カレーパン」として市内の色々なお店で提供されています。

ラグビーのまち東大阪をイメージできるとともに、かつてハウス食品のカレー工場があった懐かしいカレーの匂いがただよう町を想わせるグルメです。

ラグビーボール型のカレーパンをメインとしつつ、変わったスタイルのカレーパンも。焼きカレーパンやドーナツカレーパンなどもあり、具材も牛すじや黒にんにくなど様々。

東大阪カレーパンマップもあり、ラグビーやフットボールの大会へのイベント出店なども行われています。

市のブランドとすることでパン屋さんがカレーパンへのこだわりを強く持ち、味のクオリティアップ。お店調べも楽しそうで、朝から楽しめるグルメです。
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[店分布] 東大阪市に20店以上
[おすすめ店] パセオカフェ – フランスパンやドーナツ式のカレーパン

E.県南(和泉)地域のグルメ

仁徳天皇陵古墳・大威徳寺・泉南りんくう公園のある県南地域(堺・泉大津・和泉・高石・忠岡・岸和田・貝塚・泉佐野・泉南・阪南・熊取・田尻・岬町)のご当地グルメを紹介。

12.あなご料理(堺、県南広域)

大阪湾に面した県南は穴子(あなご)が名物で、堺市を筆頭に穴子を色々な食べ方で楽しめます。

かつて堺の出島港で盛んに行われていた「あなご漁」により、堺の街には「穴子屋筋」と呼ばれる数多くのあなご屋が軒を連ねた通りが出来るほど。

京都や大阪の料亭や寿司屋からも好まれ、美食家の北大路魯山人もほめたほど。各家庭でも穴子の料理を作っていたくらい、堺の郷土料理として重要な食材。

現在は地元産の漁獲量や提供店こそ減っているものの、料理店などで穴子料理を楽しむことができます。薄造りや炙りなどで提供するお店もあります。

県南の定番グルメ。コース料理などで色々な食べ方を楽しむのも手です。
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[店分布] 堺市に5店舗以上、県南にも提供店あり
[おすすめ店] シティホテル青雲荘 – 穴子コース料理で色々な食べ方を

まとめ

小麦粉を使用したグルメの多い「粉もん文化」の大阪府。スローフードが多く、食べ歩きや数人でワイワイと囲みながら食べる料理が多いのも人情あふれる文化ならでは。

県全域のグルメが多い一方で、各市町村のグルメの知名度が低い傾向にあります。発掘していくと地域性のあるグルメがあるかもしれません。

以上、大阪府全般のご当地グルメ特集でした。