和歌山県ご当地グルメ24種類!B級名物と有名食べ物

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和歌山ラーメン

黒潮の海に面した南紀のマグロやカツオを筆頭に、太刀魚やハモからクジラまで多種多様な海のグルメを楽しめる和歌山県。

県北の和歌山市で定番の和歌山ラーメンや、有田みかんなど果物のパフェを楽しめるカフェもあります。

今回は和歌山県の旅行者に向けて、和歌山県の飲食店で楽しめるご当地グルメを紹介します。

セシモ コイ

旅行先の昼食や夕食で立ち寄るお店をすぐに見つけられるよう、各グルメの提供店一覧と筆者おすすめ店も掲載しました!

和歌山県のグルメ分布図

和歌山県のグルメはこんなに豊富!番号順に紹介していきます。

和歌山県グルメ分布図(左半分)和歌山県グルメ分布図(右半分)
この地図画像はクリックすると左右半分ずつ拡大表示します。

A.和歌山県全域のグルメ

まずは、県全域で楽しめるグルメを紹介します。

01.しらす丼(県全域)

しらす丼写真 醤油名産地の湯浅の蔵町にある寿司屋「松由」のしらす丼

いわし等の稚魚「しらす」を生や釜揚げで丼にした、しらす丼。主に和歌山県北部で多く採れますが、加太、湯浅、白浜などにお店が多く県全域で楽しめます。

特に紀州の梅を乗せて提供するお店も多く、醤油発祥地とされる湯浅で醸造された醤油をお好みでかけて食べるのが定番です。

湯浅の散策とともに楽しむ筆頭グルメのしらす丼。寿司などとセットで、醤油の味も楽しめるグルメです。
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[店分布] 和歌山県で数十店舗
[推奨店] かどや食堂 – 和室で楽しめるしらす丼や刺身

02.ハモ料理(県全域)

鱧カツ丼写真 下津の国道沿いレストラン「一木」で夏限定の鱧カツ丼

京都の夏の定番とも言われるハモですが、和歌山北部の海流循環がある紀伊水道が漁獲地のひとつ。淡泊な初夏と脂が乗った初秋の名物です。

和歌山では高級旅館や料理屋で楽しめるだけでなく、庶民の味としてリーズナブルなお店も多いです。

特にハモ湯引きやハモ落としが定番で、紀州の梅を用いた梅肉ソースで味付けするのが特徴。鱧カツ丼や海南ハモカツバーガーなどもあります。

雰囲気も重視する京都とは異なり、食堂感覚で楽しめるお店も多いのが魅力!骨切り技術を持つ料理人のお店も多い印象で、いい味わい。
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[店分布] 和歌山県で数十店舗
[推奨店] 一木 – 喫茶食堂風でランチに手軽な鱧カツ丼

03.フルーツパフェ(県全域)

フルーツパフェ写真 県北の国道沿い「紀和 岩出店」で底まで果物のフルーツパフェ

有田川流域で紀州藩時代から栽培が続く有名ブランド「有田みかん」を筆頭に、和歌山県では柑橘類を中心とした果物が多くてイチゴやさくらんぼなどもあります。

果物狩りを楽しめる果樹園に加えて、和歌山産の果物使用のスイーツ提供店もあります。海沿いや里山などのテラス席カフェもひとつの魅力。

特に、様々な果物が乗ったパフェを提供する紀の川市本店「観音山フルーツパーラー」は京都や神戸へも展開し、他にもパフェを提供するカフェも。

みかんを挟んだみかんサンド、他にもクッキーなど菓子類もあります。

果物たっぷりのパフェは見た目も良くて、たっぷり楽しめて雰囲気もいい感じです。
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[店分布] 和歌山県で数店舗ほど、他県にも店舗あり
[推奨店] 観音山フルーツパーラー – 他県にも展開する果物パフェの名店

B.県北(紀北)地域のグルメ

和歌山城・マリーナシティ・高野山のある県北地域(和歌山市・海南・紀美野・紀の川・岩出・橋本・かつらぎ・九度山・高野)のご当地グルメを紹介。

04.和歌山中華そば(和歌山市)

和歌山中華そば写真 和歌山中華そばチェーン「ばり馬」の四ヶ郷店で特製中華そば

黄色い中細ストレート麺にピンクのかまぼこやナルトが乗った、醤油ラーメン。

白濁気味の豚骨と醤油を合わせたスープで、俗に「車庫前系」と呼ばれる醤油強めのタイプと「井出系」と称される豚骨強めのタイプがあります。

有田の醤油製造が古くから盛んで、戦前から戦後にかけてラーメン屋台が並んだ歴史あり。東京に出店した「まっち棒」を皮切りに全国区へ。

醤油の香りが豊かで塩気がしっかり出て、柔らかくなめらかな麺に味が乗って食欲そそる美味しさ。白濁とんこつ由来のまろやかさも感じます。
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[店分布] 和歌山市に32店舗ほど、市外にも提供店あり
[推奨店] 井出商店 – 和歌山ラーメンで知名度の高い店

05.早寿司(和歌山市)

早寿司写真 和歌山市街「まる京」で中華そばに添える鯖の早寿司

和歌山中華そば店のサイドメニューとして、中華そばを食べる前にいただく定番の鯖寿司。

紀州で発酵させて長期保存する押し寿司「なれずし」に対して、発酵させず早く食べることから「早ずし」と呼ばれます。

古くはアセの葉で巻いた押し寿司で、現在はプラスチック製の葉で巻かれて提供されます。

味わい強めの醤油ラーメンに対比して、あっさりとした味わいが心地よい鯖寿司。
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[店分布] 和歌山市に32店舗ほど、市外にも提供店あり
[推奨店] まる京 – もとは屋台だった頃の味を引き継ぐラーメン店

06.高野豆腐、ごま豆腐(高野町)

豆腐、高野豆腐写真 高野山別格本山「一乗院」宿坊の夕食で高野豆腐の小鉢

正式には凍り豆腐と呼ばれる「高野豆腐」は、豆腐を凍らせてから乾燥させた保存食。スポンジ状の感触で、水で戻して食べるだけでなくお吸い物などでも楽しめます。

高野山で製法が確立されて、江戸時代に高野山の土産物として重宝されたことから高野豆腐と呼ばれるように。精進料理の食材でもあります。

また、滑らかな「ごま豆腐」を提供するお店もあり、こちらのほうが高野町名物として提供されています。

味噌などを付けて食べるのが美味しいごま豆腐と、和の料理にピッタリな高野豆腐。宿坊に宿泊して夕食で楽しめるところもあります。
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[店分布] 高野町に数店舗
[推奨店] 花菱 – 高野豆腐とごま豆腐のある料理店

07.精進料理(高野町)

精進料理写真 高野山「一乗院」の宿坊にて夕食の精進料理

修行中の僧侶が食べる料理として、肉類を使用せず自然の恵みの素材で揃えた料理。高野山ではお寺で宿泊できる宿坊があり、宿坊の食事としても提供されます。

高野豆腐や金山寺わさびなどの地元素材も駆使した、高野山ならではの精進料理を楽しむことができます。

あっさり軽めの食材が多いですが、お寺の宿坊でお酒を添えて静かに楽しむ夕食としていい感じです。
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[店分布] 高野町の旅館や飲食店で40店舗ほど
[推奨店] 一乗院 – 和室の部屋で泊まれる宿坊のお寺で夕食の精進料理

08.はしもとオムレツ(橋本市)

はしもとオムレツ写真 橋本市の居酒屋「きりん」でXO醤の味付けのオムレツ

農業振興の地域活性化戦略として、2016年に「オムレツの街」として認定店制度とPRを開始。市内産の食材を最低1つ以上使用することを条件とした、ご当地素材のオムレツです。

橋本市は鶏卵の生産量が県内の6割を占める主要産地で、市内産の豊富な農産物を活用できるグルメとしてオムレツを採用。恋野マッシュルームなど魅力ある地域産品があります。

各店で食材や味付けは自由となっており、和風、洋風、中華風など。ハンバーグオムレツやオムカツレツなど王道だけでなく、梅肉あんかけや納豆オムレツなど変わり種も。

オムライスとして提供するお店は無さそうで、卵で厚く仕上げるオムレツは素材の味で勝負。洋風が美味しそう!
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[店分布] 橋本市に19店舗ほど
[推奨店] カフェレスト ログ – ハンバーグをふわとろ卵で包むオムレツ

09.ひね鶏料理(橋本市)

ひね鶏料理写真 橋本市の居酒屋「きりん」でガーリック炒めのひね鶏

橋本市は卵の主要産地で、卵を産まなくなった鶏を「ひね」と呼んで鶏肉料理として楽しむ文化があります。昔から農家で平飼いの鶏を使用して、鍋などで振舞っていた歴史も。

地元でしか出回らない食材で、若鶏ではないことから硬い肉質が特徴。年配者が懐かしむ「かしわ」の味は、地元ならではの味覚です。

もも肉だけでなく手羽や鶏皮の唐揚げ、鉄板焼きや炒め物の具材に。つくね、サラダ、肝、ささみ刺身、串焼き、ちゃんこ鍋、親子丼など種類豊富です。

オムライスとして提供するお店は無さそうで、卵で厚く仕上げるオムレツは素材の味で勝負。洋風が美味しそう!
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[店分布] 橋本市に16店舗ほど
[推奨店] 心楽 – ひねを使用した鶏料理のある地元の居酒屋

C.県央(紀中)地域のグルメ

有田みかん海道・湯浅の街並み・白崎海洋公園のある県央地域(有田市・湯浅・広川・有田川・御坊・美浜・日高・由良・日高川・印南・みなべ)のご当地グルメを紹介。

10.太刀魚(有田市)

太刀魚写真 有田の国道沿い「寿の鈴なり館」で太刀魚の刺身を堪能

紀伊水道の沖合を漁場として全国屈指の漁獲量を誇る和歌山県。特に箕島漁港を持つ有田市は漁獲量全国トップを誇ります。

様々な太刀魚料理を提供するお店が多く、刺身、焼き、押し寿司、天ぷら、フライなど。かば焼きやしゃぶしゃぶまであります。

細長い身で銀色に光り、ウロコが無いぶんグアニン質による硬い皮が特徴のひとつです。

ピンク色がかった刺身はマグロなどを思わせる味。ギュッと身の詰まった食感で刺身的に楽しめる押し寿司も。
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[店分布] 有田市を中心に提供店多数
[推奨店] 寿の鈴なり館 – 座敷席もある和食処で太刀魚などを

11.たっちょほねく丼(有田市)

たっちょほねく丼写真 初島の工場地帯にある「深川食堂」で卵のたっちょほねく丼

太刀魚のすり身揚げを用いた、有田市のご当地丼。かき揚げ、玉子とじ、あんかけ、など各提供店オリジナルのレシピで提供されます。

全国丼コンテストのご当地丼部門で食事処「しんまち」が金賞を取ったものです。

有田の方言で太刀魚を「たっちょ」と呼び、太刀魚のすり身揚げを「ほね天」「ほねく」と言うことが名前の由来です。

さつま揚げのような練り物の食感と味で、あまり特別な感じではないような。お店によって味付けが大きく異なるようなので、見た目などで判断を。
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[店分布] 有田市9店舗
[推奨店] 深川食堂 – 昭和感ある食堂風の居酒屋

12.醤油料理&スイーツ(湯浅町)

有田エリアで醤油発祥の地として知られている湯浅(ゆあさ)では、今も醤油蔵が並ぶ昔ながらの街並みを持ち「湯浅醤油」もブランドとして作られています。

街並みの中では醤油を使用した料理や甘味の店があります。醤油味のたこやき、醤油ソフトクリーム、醤油バウムクーヘンなど。

釜揚げしらす丼のお店でも、湯浅の醤油をかけて楽しめる醤油の街です。

和歌山ラーメンのルーツにもなる醤油の醸造地で、同じ大豆製品の味噌として「金山寺味噌」も名産。街並みと漁港の散策も楽しみたい。
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[店分布] 湯浅町に数店舗、醤油ソフトは町外にもあり
[推奨店] 湯浅醤油 – 醤油蔵併設のカフェで楽しむ醤油ソフト

13.紀州南高梅(みなべ町)

紀州南高梅写真 南紀白浜「とれとれ市場」で購入もできる試食の南高梅

梅の生産量が日本一の和歌山県において、白梅の一種「南高梅」の栽培量もトップクラス。紀州南高梅は最高級品ともされる地域ブランドです。

南高梅は和歌山県みなべ町が発祥。南部高校の教諭が高級品種の調査と南高梅の品質認定に関わったことから、南高梅の名前が付きました。

飲食店での提供情報はあまり見つからないお土産購入メインですが、ホテル朝食バイキングやしらす丼に乗せる梅など飲食店でもよく使用されるものです。

酸っぱいものから食べやすいものまで色々と工夫されていて、販売店での試食も楽しいです。
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[店分布] 不明、和歌山県に広く展開
[推奨店] よし平 総本店 – 梅干館おすすめ店でうどんに乗る梅干し

D.県南(紀南)地域のグルメ

白良浜・串本海中公園・熊野那智大社のある県南地域(田辺・白浜・上富田・すさみ・新宮・太地・那智勝浦・串本・古座川・北山)のご当地グルメを紹介。

14.あがら丼(田辺市)

紀伊半島の紀州田辺エリアにおける季節ごとの旬の食材をふんだんに使用した、ご当地味覚のどんぶり。田辺の方言で「私たち」という意味の「あがら」が名前の由来です。

田辺らしい食事をしたいという観光客の要望にこたえる形で、2007年から「紀州田辺のあがら丼」を開始して田辺の地元食材をわかりやすく提供。

お店によって食材は異なり、旬の新鮮な魚介類、熊野牛、紀州梅鶏、梅干し、なんば焼、ごぼう巻などが店ごとに用意されています。

1年ごとに食材を変えてリニューアルをするお店や、季節ごとに採れる食材で内容を変えるお店もあります。

長らくかつお茶漬けが名物だった串本にて、新たに登場した期待のグルメ。
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[店分布] 田辺市に7店舗
[推奨店] 海鮮れすとらん 勘八屋 – 海鮮ひつまぶし丼など魚介類豊富

15.ヒロメ、ひとはめ寿司(田辺市)

ひとはめ寿司写真 田辺市「宝来寿司」のひとはめ寿司は黄緑色が鮮やか

ワカメと同類で「ひとはめ」とも呼ばれる海藻「ヒロメ」。育つと1メートルを超えるうちわ型になり、国内では限られた地域で育つ海藻として古くから田辺湾の特産です。

地元ではしゃぶしゃぶとして湯にくぐらせて食べるのが定番で、海苔巻きのように魚入りのシャリに巻いた押し寿司で提供するお店もあります。

ワカメよりも抵抗感なく食べられる感じで、汁物として使用される紀州の味覚。ひとはめ寿司は結構美味しかった!
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[店分布] 田辺市に数店舗
[推奨店] 宝来寿司 – 地元に馴染む刺身も美味しい寿司店

16.あまご(田辺市)

あまご写真 龍神温泉の食事処「若山屋」であまご弁当のあまご

竜神温泉が有名な田辺市の龍神村を流れる日高川では、アユ釣りやアマゴ釣りを楽しむことができます。アマゴは3月1日から9月30日が解禁期間として採ることができます。

釣りだけでなく食事として提供するお店もあり、甘露煮などで食べることができます。

県北の高野山から龍神スカイラインで行ける温泉地として、ひっそりとした渓流の食堂でアマゴやアユを楽しめます。
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[店分布] 田辺市龍神村に数店舗
[推奨店] 若山屋 – 宿泊や立ち寄りで食事を楽しめる店

17.串本マグロしゃぶしゃぶ御膳(串本町)

黒潮の海となる紀伊半島ではマグロの漁獲が多く、紀伊半島の先端に位置する串本町もそのひとつ。

さらに、マグロの中でも王様と言われるクロマグロの完全養殖を世界初で成功させたのが、串本町にある近大マグロの名前で有名な近畿大学水産研究所の大島実験場です。

串本産クロマグロをたっぷり楽しめるご当地グルメとして、串本町の「串本マグロしゃぶしゃぶ御膳」があり「串しゃぶ御膳」とも呼ばれています。

串本沖で育てたクロマグロの赤身、中トロ、大トロの3種類を重箱セットにして、刺身と串しゃぶしゃぶで味わう御膳。お店によって押し寿司などもセットで楽しめます。

個人的には赤身のほうが好きですが、脂たっぷりの大トロとの食べ比べも楽しいもの。熱するとツナのようになるので、軽くしゃぶしゃぶにすると味も強くなります。
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[店分布] 串本町に4店舗
[推奨店] 潮岬観光タワー – 景色の良い店内で串しゃぶ御膳

18.カツオ料理(串本町)

かつお茶漬写真 串本「萬口」の名物として楽しめるかつお茶漬け

本州最南端の町「串本町」は太平洋に面した黒潮の海。高知県と並ぶカツオ漁業が盛んで、ケンケン鰹の名前で知られています。

特に串本町では鰹を色々な食べ方で楽しめる「カツオ茶漬け」が名物で、鰹のお刺身をご飯にのせてお茶漬けで楽しむことができます。

長らく「かつお茶漬けの萬口」だけが観光客向けと言われてきていますが、グルメサイトを使うと地元客向けの美味しいカツオの店が見つかります。
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[店分布] 串本町に22店舗ほど
[推奨店] 料理 萬口 – 観光雑誌に載るかつお茶漬け

19.サンマ寿司、なれ寿司(新宮市)

サンマ馴れ寿司写真 新宮市でうなぎも楽しめる「東宝茶屋」でサンマ馴れ寿司

和歌山県の郷土料理として、特に新宮市で古くから食べられているサンマの寿司。サンマと酢飯を長細い箱に入れて押し固める「押し寿司」で食べる文化が根強いです。

さらに、魚に塩と米飯を用いて乳酸発酵させて桶で長期保存した「馴れ寿司(なれずし)」は、新宮市など熊野地方に伝わる独特な押し寿司です。

馴れ寿司は1ヶ月前後保存するものが基本ですが、数年の長期保存するものも食べることができます。ヨーグルトよりも酸味がきつくて、抵抗感を持つ人が多い保存食です。

また、和歌山県の押し寿司では「北部でサバ」「南部でサンマ」が用いられる傾向があり、サバの押し寿司や馴れ寿司もあります。

地元の方が「なれ寿司は子どもの頃に食べて戻した」とネタにするくらいなので、発酵させない普通のサンマ寿司がオススメです。
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[店分布] 新宮市に数店舗(馴れ寿司は東宝茶屋、弥助寿司など)
[推奨店] 東宝茶屋 – サバやサンマの馴れ寿司の代表的な店

20.めはり寿司(新宮市)

めはり寿司写真 ケーキカフェ「きゃろっと」でも楽しめるめはりずし

高菜の浅漬けの葉でくるんだ、握り飯。和歌山と三重の県境に位置する熊野地方の郷土料理で、特に新宮市の名物として有名。

古くは麦飯で作っていたものでソフトボール大の大きさだったため「目を張るように口を開ける」として名前の由来に。現在では白米や酢飯で作るのが一般的です。

黒い炭のような感じの汁が少し出ますが、味はそれほど苦みなどない感じ。おにぎり感覚で食べられます。
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[店分布] 新宮市に数店舗
[推奨店] きゃろっと – 喫茶店で提供されるめはり寿司

21.マグロ料理(那智勝浦町)

マグロ写真 マリーナシティ黒潮市場「浜丼食堂」で勝浦漁獲のマグロ丼

マグロ延縄(はえなわ)の漁業基地として、生鮮マグロの水揚高日本一を誇る勝浦漁港。県全域や他県にも運ばれるだけでなく、地元でも新鮮な状態での提供店が多いです。

特に那智勝浦では「生マグロ」の呼び方で提供店一覧を用意しており、解凍時に旨みがドリップして味が落ちる冷凍マグロとは異なる、冷凍せず旨みを保持したマグロが売りです。

内臓、尾ひれ、胃袋などの部位を調理提供するお店もあり、もちろん赤身から大トロまで盛り合わせなどで楽しめます。冬から春にかけてが旬です。

ホテル浦島など宿泊地として観光客が多く集う漁港で、たくさん採れるマグロを丼などでたっぷり堪能!マグロ缶詰づくり体験も面白そう。
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[店分布] 那智勝浦町に35店舗ほど
[推奨店] 浜丼食堂 – 県北で勝浦マグロ丼を楽しめる店

22.くじら料理(太地町)

くじら料理写真 太地町の水族館近く「くじら家」のくじらかつ定食

イルカやシャチの水族館を持つ太地町では、今でもくじら料理のメッカとして飲食店があります。

ミンク鯨やナガス鯨を使用したくじら料理は竜田揚げや刺身だけでなく、カツ定食やカツカレーとして楽しむこともできます。

鯨肉と水菜で作るハリハリ鍋を楽しめるお店もあります。

商業捕鯨禁止で長らく苦労してきた町の代表格でしたが、2019年の商業捕鯨再開で期待。かつて庶民の味覚として親しまれてきた、色々な食べ方を楽しみたい!
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[店分布] 太地町に5店、町外にも提供店あり
[推奨店] くじら家 – 水族館の近くで色々な食べ方を楽しめる簡易食堂

E.和歌山県全域のマイナーグルメ

23.金山寺味噌ラーメン(県全域)

金山寺味噌ラーメン写真 和歌山駅のMIO地下1階「香来」の金山寺味噌ラーメン

和歌山県などで生産される、おかずや酒の肴として食べる「なめ味噌」に分類される味噌。大豆、米、麦、野菜などで短い熟成期間が特徴。

もとは中国から持ち帰り、醤油蔵としても有名な湯浅で作り始めたのが由来です。(諸説あり)

最近では味噌ラーメンに応用するお店が登場し、新たなグルメになりつつあります。

赤味噌寄りの濃厚な色合いと味わいのスープは、縮れ麺やもやしとピッタリくる味!
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[店分布] 和歌山県で2店舗ほど(香来、口熊野食堂)
[推奨店] 香来 – 和歌山駅ビルで楽しむ金山寺味噌ラーメン

24.紀州備長炭のうなぎ(県全域)

紀州備長炭のうなぎ写真 和歌山市「二与呂」で備長炭のうなぎ

和歌山県は店舗こそ多くはないものの、美味しいうなぎを楽しめる地。その特徴は清流による下処理と、生産量日本一をほこる備長炭による焼き加減。

日高川町(旧南部川村)で多く生産される、樫を材料とした白炭の備長炭。2006年に「紀州備長炭」として地域ブランド認定されて、この備長炭で焼くうなぎ蒲焼が売り。

和歌山県は清流も多く、うなぎの下ごしらえで行う「ドロ吐き」に欠かせないキレイな水によって臭みを抑えて美味しいうなぎに仕上がります。

あまりPRされていない印象もありますが、遠火の強火で中までふっくら焼き上げる備長炭の利点を活かしたうなぎを現地で楽しんでみたい!
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[店分布] 和歌山県に広く30店舗ほど
[推奨店] 川常 – 御坊市で鰻一筋30年以上の店主がさばくうなぎの専門店

まとめ

黒潮の海から揚がるマグロ、カツオをはじめとして魚が名物の和歌山県。魚や海産物を使用した保存食も多く、古くから存在する郷土食を今もしっかり守り伝える文化が強いです。

和歌山中華そばも全国区の名店だけでなくお店がいくつもあり、ラーメンめぐりも楽しいです。

以上、和歌山県全般のご当地グルメ特集でした。

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セシモ コイ (瀬下 恋衣)
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