
日本海や太平洋の海の幸が豊富な東北6県の郷土料理。東京都内でも東北の味を楽しめる飲食店がいくつかあります。
青森のホタテ貝焼き味噌、岩手の盛岡じゃじゃ麺、福島の味噌かんぷらなど、味噌の美味しい料理が魅力。
今回は、東京都内で楽しめる東北郷土料理の飲食店と居酒屋を紹介していきます。
セシモ コイ
目次
青森県の郷土料理を扱う飲食店
01.跳人(神田、大手町)

青森県の郷土料理を扱う居酒屋さんで、神田にある1号店と大手町にある2号店の計2店。青森ねぶた祭の踊り手「跳人(はねと)」が店名の由来です。
地下にあるお店は、木材テーブルによる和食処のような雰囲気の内装。テーブル席を中心としてカウンター席もあります。
魚がひとつの売りで、マグロ、ホタテ、イカなどを刺身などを色々な調理法で。特にけっこみそ(青森のホタテ貝焼き味噌)が青森名物として有名です。
ゲソ、くじら、ごぼう、川えび、長芋などの唐揚げ系の揚げ物があり、珍味もいくつかあります。青森地鶏シャモロックは要予約で楽しめる様子。
津軽三味線の生演奏が行われる日もあるそうで、味覚だけでなく青森県を目と耳でしっかり感じ取れるお店。ホテルの元ソムリエの方が開いたお店だそうです。
ランチメニューもあり、800円前後で青森郷土の定食が盛りだくさん。漬け丼、十和田バラ焼き、黒石焼きそば、魚系の定食がそろっています。
02.青森料理割烹 なか村(大井町)
東急やJR京浜東北線の大井町駅から徒歩で行ける、青森出身の夫婦が営む居酒屋さん。カウンター10席ほどにテーブル2席くらいの小さめな個人店です。
昭和感ある個人居酒屋の内装ながら、照明やねぶた飾りもあって和の華やかさ。青森産のホタテやほっきなどの貝類がひとつの売りで、刺身や磯あみ焼きで楽しめます。
じゃっぱ汁鍋、あじフライ、田子町産にんにく焼きなど青森ならではの味覚があるとともに、秋田県で定番のハタハタ唐揚げや真ダラ白子といったメニューもあります。
お昼は魚を主体とした定食で、刺身、鯖、銀しゃけ、あじフライなどがあります。
03.青森料理とおでん Jerry(町田)
町田駅から徒歩圏内にある居酒屋さんで、青森市の郷土食となる「生姜味噌おでん」を楽しめるお店。町田に「青森料理とおでん Jerry」と「青森料理とおでん もぐり」の2店があります。
青森の生姜味噌に和からしを添えて楽しむ、青森おでん。定番具材からあご天、手羽もと、ラフテー、ソーセージなど15~20種類くらいはある様子。おまかせ3点盛り、6点盛りも可。
おつまみは枝豆、たこわさ、だし巻き卵など一般的なもので、青森ならではの料理は無さそうです。お酒は青森や秋田の日本酒などがあり、生ビール、ワイン、サワーなども。
岩手県の郷土料理を扱う飲食店
04.クワサル(浅草)
浅草駅から徒歩圏内にある、岩手県の郷土料理を中心に、色々な食材を活かした料理を扱う居酒屋さん。カウンター8席にテーブル12席と小さめのお店です。
岩手県産すきワカメのサラダ、釜石産真ダコの酒粕炙り焼、三陸産ウニ蒸し焼き、岩手黒毛和牛サーロインステーキ、岩手地鶏の揚げ鶏、など岩手の素材に調理のこだわりもある内容。
食事メニューもあり、岩手県産の自然薯を使用したとろろそば、田野畑村産の鴨南蛮そばなど。日本酒も地元ならではの銘柄を扱い、岩手県産ワインや梅酒もあります。
05.さくら茶屋(三軒茶屋)
三軒茶屋駅から徒歩10分ほど。岩手県の生産者などから仕入れる食材を売りとして、ランチや夜の居酒屋として楽しめる店。カフェっぽい雰囲気もある食事処です。
夜は佐助豚のしょうが焼き、菜彩鶏のグリル、短角和牛のサーロインステーキなど岩手の肉料理をはじめとして、北上コロッケ、いぶりがっこ、蒸し鍋、雑穀焼きおにぎりなど色々。
遠野ビールと花巻市のエーデルワインがあり、日本酒も地元銘柄がいくつか。
ランチは千円前後で楽しめる御膳がいくつかあり、岩手佐助豚のしょうが焼き、ロースカツ、菜彩鶏の唐揚げ、北上コロッケ、ひっつみ、盛岡冷麺など岩手名物の御膳です。
06.じゃじゃおいけん(三軒茶屋)
岩手県盛岡市で古くから親しまれている麺料理「盛岡じゃじゃ麺」。東京都で食べることのできる貴重なお店が、三軒茶屋にあります。
カウンターのみ7席の小さなお店で、外観こそ古めかしいですが店内はキレイな席まわりで抵抗感なく食事を楽しめます。
柔らかい太麺に肉味噌を絡めて食べる、汁無しの麺料理。キュウリも一緒に混ぜて、調味料としておろしニンニク、おろし生姜、お酢、ラー油などをお好みで。
盛岡でも定番の「チータンタン」も健在。店内で生卵を追加注文し、麺食後にお願いすると作ってくれる独特の卵スープです。
家で調理する用の材料テイクアウト注文も可能で、店内飲食と持ち帰りを兼ねるお客さんも多々。麺と肉味噌だけでなく、ニンニク、生姜、キュウリも付けてくれます。
なお、2号店が2014年に浅草でオープンしましたが、2016年に閉店。2019年現在は三軒茶屋の1店舗のみ営業となっています。
宮城県の郷土料理を扱う飲食店
07.三代目 文治 日比谷本店(日比谷)
日比谷駅や有楽町駅から徒歩1分。黒を基調とした座敷テーブル席を主体としてコース料理と飲み放題のある居酒屋で、仙台牛たんと塩釜おでんを売りとして宮城県の郷土料理が色々。
コースでは炙り牛タンと茹で牛タンに、冬場は仙台せり鍋も。笹かま天ぷら、定義山名物三角油揚げなどもあり、仙台を中心としたラインナップです。
単品オーダーもあり、塩竈市名物おでん、牛タン串、山形だし乗せ豆富、ほやの塩辛、仙台あおば焼き餃子、伊達サーモンのカルパッチョ、三陸産のカキフライやワカメ天ぷらなど多彩。
ビールと地酒の飲み放題コースもあるようで、もちろん単品オーダーで浦霞や一ノ蔵など宮城の日本酒を楽しむことができます。
08.夢酒知花(東京八重洲)
東京駅の八重洲口側のビル地下1階にある、居酒屋さん。夢酒知花(ムッシュチハナ)という名前で、仙台牛の鍋を売りにしているお店です。
ホテルのレストランをイメージした椅子はダイニング系居酒屋らしさが出ており、黒系のスタイリッシュさに壁の明るさで上質な雰囲気に。14名個室や4名ボックス席など。
仙台牛鍋は八丁味噌を主体にデミグラスなどで仕立てた濃厚かつ後味さっぱりのダシに、5等級仙台牛に野菜類を入れて煮込むすきやきスタイルの鍋です。
気仙沼の鮮魚をそろえるのもこのお店の特徴。5種盛りの刺身、養殖鯛、そして珍味的に楽しめる酒肴盛りも。仙台牛の和風ステーキや鉄板焼きもあります。
宴会向きのコース料理に、日本酒や焼酎の飲み放題プランも充実。
秋田県の郷土料理を扱う飲食店
09.なまはげ 銀座店(神田、大手町)

東京の地方郷土料理店の代表格として、開店した2004年から話題になったお店。秋田県の郷土料理を楽しめる居酒屋さんです。
築120年の藁吹き屋根の古民家を移築して作りあげた内装が魅力で、ダイニング系の雰囲気が出ているだけでなく「かまくら」を模した個室席もあります。
毎晩2回の特定時間帯に行われる、男鹿の郷土文化「なまはげ」のショーが売り。仮面と藁をまとって「泣く子はいねぇが~」と各席をまわって、お客さんを驚かせます。
いぶりがっこ(燻製たくあん)、ハタハタ塩焼き、など、秋田の味覚が盛りだくさん。比内地鶏を使用したきりたんぽ鍋は、単品でもコースでも主役級のメニュー。
比内地鶏は多彩なメニューで、塩焼き、つくね焼き、ささみチーズ揚げ、ポン酢和え、もつ唐揚げ、手羽先揚げ、鶏すき鍋など。比内地鶏卵を使用した玉子焼きもあります。
かつては東京に複数店舗ありましたが、現在は全国的にも銀座店と仙台店の2店舗のみのようです。
山形県の郷土料理を扱う飲食店
10.樽平(神田、他)
山形県にある日本酒の酒蔵「樽平酒造」が東京に出店した、山形県の郷土料理を楽しめる居酒屋さん。
明るい店内にふすまの付いた、和室らしさを感じさせるテーブル席は座布団でゆったり。寿司屋のような雰囲気のカウンター席もある、昭和感のある内装です。
山形の代表的な味覚となる芋煮を筆頭に、玉こんにゃくなど。むきそばという酒田の名物もあり、そばの実を挽かずに実のまま食べる汁物です。
山形と秋田で名物のとんぶりとろろ、じゅんさいもあります。魚も魅力のひとつで、〆鯖、たこ刺、柳かれい一夜干し、アジ塩焼きといった豊富なラインナップ。
福島県の郷土料理を扱う飲食店
11.福島郷土料理 居酒屋なべちゃん(中野)
JR中央線の中野駅南口側にある、2017年8月にオープンした福島県の郷土料理を扱う居酒屋さん。福島県の奥会津地方出身のオーナーが運営しているお店です。
ダークブラウンの色合いの座敷テーブル席に座布団が並び、普通のテーブル席にカウンター席もあります。
豊富な鍋メニューが用意されており、1人前からオーダー可能。宴会向けにコース料理に飲み放題もあります。
福島牛の焼きしゃぶ、エゴマ豚のネギ塩焼き、会津地鶏のタタキ、そして辛味噌が付く会津の馬刺しなど肉料理が魅力。
味噌かんぷら(じゃがいもを味噌で煮詰めたもの)、なみえ焼きそば、只見ラーメン、チキンソースカツ丼、福島白桃ジェラートなど、福島の味覚が色々。
東北6県の郷土料理を扱う飲食店
12.三代目 まる天(亀戸)
JR総武中央線の亀戸駅から徒歩5分。東北全般の料理とお酒がある居酒屋さん。
青森のほたて貝味噌焼き、岩手の三陸牡蠣バター焼き、宮城の気仙沼ホルモン、秋田の稲庭風温製うどん、山形のダシ乗せ冷奴、福島のニシン山椒漬、など様々。
築地で店主みずから仕入れる天然の魚を東北の器に盛った刺身も。東北の酒器で楽しめる東北の日本酒は、常時用意されている銘柄からその時の仕入れで飲める銘柄も多々。
まとめ
以上、東北の郷土料理を楽しめる飲食店の紹介でした。