
草津や水上など北部に多く存在する温泉地に咥えて、榛名や赤城などの山が織り成す自然景観を楽しめる群馬県。
群馬県庁舎と高崎市庁舎の高層ビルからの展望も素晴らしく、高崎観音や茂林寺などの見どころもあります。
今回は、インスタ映えするフォトジェニックな群馬県の絶景を紹介していきます。
セシモ コイ
A.県央(中毛)地域の絶景
伊香保温泉・小泉稲荷神社・群馬県庁のある県央地域(前橋・伊勢崎・渋川・榛東・吉岡・玉村)の絶景スポットを紹介。
01.群馬県庁 32階展望フロア(前橋市)
前橋市街地にある「群馬県庁」は、1999年6月に竣工した超高層ビルの庁舎。東京都庁に次ぐ日本で2番目となる高さ153メートルをほこり、地上33階に地下3階のビルです。
前橋城の跡地に建てられたもので、32階は無料の展望台として一般人でも入れるようになっています。眼下に城郭の跡を思わせる市街地と、遠くの展望を楽しめます。
[住所] 群馬県前橋市大手町1-1-1(地図)
02.伊香保ロープウェイ(渋川市)
榛名山(はるなさん)のふもとにある「伊香保(いかほ)温泉」にて、温泉石段街や旅館群から徒歩で行ける「伊香保ロープウェイ」に乗って見晴らしのいい景色を堪能できます。
昭和37年に営業を開始。温泉街の不如帰(ほととぎす)駅から標高955メートルの見晴駅まで、約4分の空中散歩で景色を楽しむことができます。
見晴駅周辺には展望台「ときめきデッキ」があり、赤城山や谷川岳のパノラマを一望できる景色が魅力。夏はハイキング、冬はスケート場を楽しめるスポットでもあります。
なお、榛名山の山頂へ行ける「榛名山ロープウェイ」とはまったく別の場所にあるものなので注意を。
[住所] 群馬県前橋市大手町1-1-1(地図)
B.県西(西毛)地域の絶景
富岡製糸場・碓氷峠鉄道文化むら・榛名神社のある県西地域(高崎・藤岡・富岡・安中・上野・神流・下仁田・南牧・甘楽)の絶景スポットを紹介。
03.高崎公園 烏川の展望(高崎市)

高崎市の市庁舎のすぐ南側にある「高崎公園」は、お寺の跡地を活かして明治9年に造られた公園。高崎では2番目に古い公園ながら、平成14年の改修工事で明るい公園に。
木々に程よく囲まれた噴水のある公園で、桜の美しいスポット。公園の端は高台となっており、烏川が流れる姿を見下ろすことができます。
公園から川沿いへと降りるための歩道橋は近代的なガラス張りのエレベーターが付いており、川の向こう側はサッカー用の河川敷が広がります。
遠くには浅間山や草津エリアの山並みが連なり、高崎駅から徒歩圏内で開放的な自然景観を楽しめるスポットです。
[住所] 群馬県高崎市宮元町127(地図)
04.榛名湖 湖畔から見る榛名山(高崎市・榛名)

榛名山(はるなさん)の西側に広がる湖「榛名湖(はるなこ)」は、榛名山の火山活動によって生まれた標高1,100メートルにある湖。
湖畔では年間を通じてボート、遊覧船、キャンプ、釣りなどを楽しめるアウトドアスポットで、冬には湖周辺を約50万球の電球が彩るイルミネーションフェスタも行われます。
特にこの地ならではの景色としては、西側の榛名観光ボート付近から見る榛名湖。整った山の形をした榛名山を見ることができ、紅葉時期は山がオレンジに色づきます。
[住所] 群馬県高崎市榛名湖町847(地図)
05.榛名湖 メロディーライン(高崎市・榛名)

榛名湖や榛名山の東側にて、車で走るとメロディーが聞こえる「榛名湖メロディーライン」。ゆうすげの道とヤセオネ峠を結ぶ坂道の直線道路で、奥行のある景色も楽しめます。
道路の南側にはススキが一面広がり、榛名山の山頂付近が少しだけ見えます。そして、直線道路のずっと先に山並みも見えて、夕陽が沈む頃に夕焼ける空もまた魅力。
ヤセオネ峠は漫画「頭文字D」で有名なスポットで、バトル(車の競走)のスタート地点のため走り屋の車が集うポイント。メロディーラインにもスポーツカーが頻繁に走っています。
[住所] 群馬県高崎市榛名湖町(地図)
06.碓氷第三橋梁・めがね橋(安中市)
碓氷(うすい)峠にある、通称「めがね橋」の名前で知られる「碓氷第三橋梁」。1892年に完成した明治期の史跡で、レンガのアーチ橋という形式を採用した日本初の橋です。
緑の谷に架かる4連のアーチは、高さ31メートル、長さ91メートルという日本最大の規模。200万個を超えるレンガが使用されており、峠の道路から脇に伸びる遊歩道で間近に鑑賞可。
めがね橋の上は歩道となっていて歩くこともでき、その先にあるトンネルは7:00~18:00であれば照明が点灯しており中を歩くこともできます。
碓氷エリアにはこの橋を含めて、第2橋梁から第6橋梁まで5基のレンガ橋が現存しており国の重要文化財に指定されています。かつての傾斜鉄道の史跡「アプトの道」として整備。
[住所] 群馬県安中市松井田町坂本地内(地図)
C.県東(東毛)地域の絶景
桐生新町の街並み・金山城跡・茂林寺のある県東地域(桐生・太田・館林・みどり・板倉・明和・千代田・大泉・邑楽)の絶景スポットを紹介。
07.金山城跡(太田市)
戦国時代に関東七名城のひとつとされていた「金山城」は、石垣が復元された城跡として当時の姿を想いながら散策を楽しめます。
文明元年(1469年)に、新田一族の岩松家純によって築城。金山の尾根を利用した山の城として、堅い守りを持った難攻不落の名城と言われてきた城です。
石垣や石敷きを多用した構造が特徴で、国の史跡に指定。かつての本丸の場所には新田神社が建っており、石垣、日ノ池、月ノ池など当時の姿が復元されています。
[住所] 群馬県太田市金山町40-106(地図)
D.県北(北毛)地域の絶景
吹割の滝・草津温泉・ロックハート城のある県北地域(沼田・片品・川場・昭和・みなかみ・中之条・長野原・嬬恋・草津・高山・東吾妻)の絶景スポットを紹介。
08.吹割の滝(沼田市)
栃木県日光市からも近くて老神温泉エリアにある「吹割(ふきわれ)の滝」は、凝灰岩(ぎょうかいがん)が浸食した渓谷が滝となり「東洋のナイアガラ」とも呼ばれます。
900万年前の噴火によってできた凝灰岩と花崗岩を片品川が侵食し、川底に多数の割れ目をつくりだした「吹き割れたように見える」巨岩に大量の河水が流れ込みます。
無料駐車場近くの六角堂から周辺を観光する散策路が2つ。川に見える千畳敷からはんにゃ岩へ向かう短いルートと、浮島橋を渡って観音堂を経て3つの観瀑台から滝を見るルート。
[住所] 群馬県沼田市利根町追貝(地図)
09.四万川ダム 奥四万湖展望台(中之条町)

四万温泉(しまおんせん)の温泉街を流れる四万川(しまがわ)の直上流にある「四万川ダム」は、1999年に完成した洪水調節や発電のための重力式コンクリートダム。
ダムにより「奥四万湖」を形成。時間帯によって湖水の色が変化し「ターコイズの貯水湖」とも呼ばれ、コバルトブルーなどに色づく美しさに定評のある湖です。
湖の周辺には展望台や散策コースが整備され、ダムのすぐ近くの「奥四万湖展望台」では間近に湖を見るとともに右手にあるダム施設のコンクリートを見ることができます。
展示室のある「ラトリエブルー」という施設の駐車場脇に上り階段があり、高台へ上がると右手にダムのコンクリートがあり左手に山が織り成す湖の光景が広がります。
[住所] 群馬県吾妻郡中之条町四万(地図)
10.四万川ダム 稲包せせらぎ公園(中之条町)

先ほど紹介した「四万川ダム」と「奥四万湖」の景色を楽しめるスポットとして、より定番なのが湖の東側にある親水公園「稲包せせらぎ公園」です。
湖岸の土や壁に緑が覆う姿と、その奥に壁を作るダムのコンクリートという構図の美しさ。さらに山並みが見える開放感たっぷりの景色を楽しむことができます。
周遊道路脇の駐車場すぐの展望台からは湖が見えず、看板案内に従い脇道の坂道道路を下っていくと広い駐車場がありすぐ近くにすべり台の付いた展望台があります。
奥四万湖は国道353号の終点にある湖で、ダム地点から車で時計周りの一方通行で湖を1周する「奥四万湖周回道路」が整備されています。
[住所] 群馬県吾妻郡中之条町四万(地図)
11.四万川 桃太郎の滝と取水ダム(中之条町)

四万温泉から少し南下した国道353号沿いにある「四万取水ダム」は、人工的なコンクリートと四万川が織り成す自然の滝「桃太郎の滝」が融合した独特な絶景。
奥四万湖と同様にコバルトブルーの美しさを持つ四万川が水量を多く持つ地点で、国道からは奥に見える滝とともにブルーの川と取水ダムを広くとらえる構図が魅力。
国道353号で四万温泉と分岐するT字路地点に「四万温泉」看板と車2台を停められる路肩を利用。そこから50mほど南へ歩くと「豊島屋」看板地点に滝の案内板と下り階段があります。
[住所] 群馬県吾妻郡中之条町四万(地図)
12.四万川 四万の甌穴群(中之条町)

四万温泉の玄関口とされる秋鹿地区にて、国道353号沿いにある「四万の甌穴(おうけつ)群」。四万川が作り出した岩のプールとも言われる川沿いの景勝地です。
付近に売店とカフェのある駐車場が整備されており、バス停「四万甌穴前」もあり。駐車場近くの国道沿いから甌穴を見下ろせるだけでなく、階段を下るとすぐに川沿いへ到着。
四万川のコバルトブルー色は健在で「四万ブルー」とも呼ばれます。甌穴とは川底の岩盤にできる円形の穴で、四万川の急流によって様々な深さの甌穴が形成されています。
[住所] 群馬県吾妻郡中之条町四万3520(地図)
13.四万川 中之条ダム(中之条町)

中之条の街中から四万川ダムへと向かう国道353号を走っていくと、まず立ち寄れるスポットとして「中之条ダム」があり「四万湖」を形成しています。
カーブを描くコンクリートの「アーチ式ダム」で、駐車場から歩いてダムを渡ることができます。ダムの向こうは特に見どころは無いですが、広場とベンチがあり湖を間近で見れます。
奥四万湖のようなブルーの色合いまでは出ないですが、濃い青の湖とコンクリートダムを同時に撮影できる特徴ある景色を楽しめます。
国道353号沿いの駐車パーキングとして車を停めやすく、10台以上のスペースがあります。
[住所] 群馬県吾妻郡中之条町下沢渡(地図)
14.旧太子駅(中之条町)
かつて日本鋼管群馬鉄山の鉄鉱石を運ぶ専用線「太子線」の始発駅だった場所で、現在も史跡として整備されている「旧太子(おおし)駅」。
戦時中の昭和20年に開業して昭和29年には旅客営業も開始したものの、昭和41年に群馬鉄山が閉山したことにともない昭和46年に廃線。
当時使用されていたホームや駅舎などが復元整備されており、特に「ホッパー棟」という柱と梁からなる延長96メートルの構造物は遺跡の雰囲気を出す見どころです。
ホッパー棟は崩壊の危険があるため中には立ち入ることはできませんが、すぐ近くから見ることができます。
[住所] 群馬県吾妻郡中之条町太子251-4(地図)
15.鬼押出し園(嬬恋村)
長野県との県境にある活火山「浅間山」の北麓に位置する「鬼押出し園」は、1783年の浅間山噴火で作り出された溶岩が風化した岩場を整備して1951年にオープンした景勝地。
溶岩は他地域にはない特徴として、鉱物の結晶や酸化した火砕物を多く含むもの。一帯が岩で占められた荒々しい景色の中に草木が自生し、遠方の浅間山とともに景色を楽しめます。
園内には東京上野の寛永寺の別院となる「浅間山観音堂」が設置されており、山岳風景に朱塗りを活用した本堂の姿は独特。ツツジ、シャクナゲ、イワカガミ、ヒカリゴケの群生も。
北軽井沢エリアの景勝地として西武グループが開発した歴史があり、現在も系列のプリンスホテルが運営している有料施設です。
[住所] 群馬県吾妻郡嬬恋村鎌原1053(地図)
16.草津白根山・湯釜(草津町)規制あり
草津(くさつ)温泉の温泉街から国道292号線で西の山方面へ向かうと、火山地帯として活火山「草津白根山」がある中で「湯釜」が代表的な景勝地です。
世界屈指の酸性度の高さをほこる火口湖で、水温は約18℃と一定。湖ですぐ近くまでは行けませんが、直径約300メートルもあるため「草津白根山火口展望台」からしっかり見渡せます。
なお、2021年時点では草津白根山の噴火警戒レベルが上がっており、湯釜は鑑賞できないとのこと。入山規制情報を事前にチェックしておくとよいです。
[住所] 群馬県吾妻郡草津町草津(地図)
17.草津白根山・弓池(草津町)規制あり
先ほど紹介した火山地帯となる「草津白根山」にて、国道292号線の脇に「弓池」という湿地帯の湖があります。
国道292号沿いに展望レストランと駐車場があり、道路を挟んだ向かいに池があります。大小2つ並ぶ池は無風であれば空を映し、周辺の豊かな緑に景観を保った木道の遊歩道があります。
池の西側には「蓬来岩(ほうらいいわ)」があり、池とともに撮影できます。山岳地帯らしさのある散策路で、一帯の美しい風景を楽しめて背景の草津白根山も見事です。
なお、こちらも2021年時点では草津白根山の噴火警戒レベルが上がっており、国道の通行規制などもあるため事前に情報を調べておくとよいです。
[住所] 群馬県吾妻郡草津町草津(地図)
まとめ
以上、群馬県のフォトジェニックな観光スポットでした。