富良野のラベンダー畑、美瑛の色彩豊かな丘、旭川の歩行者天国、など散策が楽しい上川エリアを筆頭に観光を楽しめる北海道の道北。
定番の旭川醤油ラーメンを筆頭に、富良野と美瑛の牧場による乳製品も美味しいエリア。ソフトクリームも楽しめます。
今回は道北の旅行者に向けて、道北エリアの飲食店で楽しめるご当地グルメを紹介します。
セシモ コイ
道北のグルメ分布図
道北のグルメはこんなに豊富!番号順に紹介していきます。
A.南部(上川)地域のグルメ
麓郷の森・美瑛の丘・ファーム富田のある南部地域(旭川・士別・名寄・鷹栖・東神楽・当麻・比布・愛別・東川・和寒・剣淵・下川・美深・音威子府・中川・幌加内・富良野・上川・美瑛・上富良野・中富良野・南富良野・占冠)のご当地グルメを紹介。
01.旭川ラーメン(旭川市)
北海道の三大ラーメンのひとつに位置する旭川ラーメン。人口比のラーメン店が多い旭川では古くから醤油ラーメンが食べられてきました。
古くから養豚が盛んで廃棄の豚骨を活用した歴史から、軽く濁らせた豚骨ダシが主流。魚介ダシもブレンドしたWスープのお店が多いです。
表面を覆うラードも特徴のひとつで、スープが冷めにくく油のまろやかさを楽しめます。
02.旭川しょうゆ焼きそば(旭川市)
2010年に旭川食品加工協議会が試作販売したことがキッカケで誕生した、旭川産の醤油タレを用いて炒めた焼きそば「旭川しょうゆ焼きそば」。
公式の参加店では、旭川産米粉と北海道産小麦をブレンドした特注麺を使用し、旭川産の醤油タレで味付けをし、旭川(道北)産の具材を1品以上使います。
醤油タレはダシや白醤油などこだわりレシピで作られており、小麦粉だけでなく米粉を併用したモチモチ食感の麺も特徴。各店それぞれ肉、野菜、目玉焼きなどトッピングが多彩です。
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[店分布] 旭川市に13店舗ほど
[推奨店] とはち – 肉料理の旨い居酒屋でランチの醤油焼きそば
03.旭川塩ホルモン(旭川市)
古くから養豚の飼育数が北海道で群を抜いて多かった旭川では、焼肉のホルモンといえば豚。
塩タレで下味を付けたホルモンを炭火で焼くのが旭川流。網にホルモンを並べてビールを添えて食べるスタイルが定番です。
昭和20年代に開店した「馬場ホルモン」が発祥で、最初はお客さんが塩をかけて食べていたものをお店で味付けするようになったのが由来。
04.煮込みジンギスカン(名寄市)
北海道で定番のジンギスカンは一般的に羊肉を焼きますが、名寄市を中心に食べられている「煮込みジンギスカン」はタレに漬け込まれた羊肉をタレごと煮込む料理です。
元々は家庭料理として昭和30年代には定着されていたとされ、特定の作り方が定義されておらず羊肉に野菜類やうどんなど各家庭の好みで具材を入れて煮込むものです。
一般的なジンギスカン用鍋ではなく、煮込み用の鍋を用いて調理します。2012年にご当地グルメとしてアピールする際に「煮込みジンギスカン」の名称が使われ始めました。
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[店分布] 名寄市に9店舗ほど
[推奨店] 風の寄り道 – 煮込みジンギスカンのある食事処
05.上川ラーメン(上川町)
小さい町ながら、北海道の中でも人口比でラーメン店が多い上川町。「上川町ラーメン日本一の会」による町おこしの成功例とも言われ、全国からお客さんが寄りリピーターも多数。
ラーメンの種類は各店で異なり、味噌ラーメンや塩ラーメンを主力とするお店もあります。醤油ラーメンは旭川の影響を少し受けており、中細縮れ麺にラードでスープを覆う傾向も。
会では上川町ラーメン憲章を掲げており、スープを90度にして出す、一度に多量の麺を茹でない、各店独自の味を出すなどの条件で会の加盟店がラーメンを作り続けています。
町おこし当初はラーメン食堂15軒で会を結成し、現在は5店舗ほどに減少。1934年創業「喰い処あかし」が老舗で、他には「あさひ食堂」「きよし食堂」「食事処さつき」が会に加盟。
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[店分布] 上川町に数店舗
[推奨店] あさひ総本店 – 味噌ラーメンが定番の人気店
06.富良野オムカレー(富良野市)
富良野産の素材を活用した新ご当地グルメとして富良野市で開発された、オムライスの上からカレールーをかけた「富良野オムカレー」。
公式の加盟店では、6箇条のルールを定めてクオリティを確保。富良野産の米と卵を使用してチーズかワインで味付けをしたオムライスに、富良野産食材1品と「ふらの牛乳」が付きます。
野菜、肉、福神漬けなども富良野産や北海道産にもこだわり、加盟店ではオムライスに旗が立てられて出てくるのも特徴のひとつです。
店によってソーセージ、ベーコン、素揚げ野菜など具材が乗るなど各店ならではの見た目と味。富良野駅から徒歩圏内に提供店が多く、山部エリアやスキーエリアにも提供店があります。
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[店分布] 富良野市に9店舗ほど
[推奨店] パニエ – 現在は山部駅前でオムカレー数種類
07.ラベンダーソフト(中富良野町)
夏場の名物として屋外で広々としたラベンダー畑を楽しめる中富良野エリア。冬でも屋内のハウス栽培で少しだけ見ることができます。
観賞や芳香剤としてだけでなく、ラベンダーソフトやラベンダーティーとして飲食用にも楽しめるのがラベンダーの魅力。
冬でも屋内でラベンダーソフトを楽しむことができます。
08.かみふらのポーク(上富良野町)
上富良野のブランド豚。飲食店の料理としてだけでなく、パン屋さんでも上富良野産小麦とともに使われているパンが売られています。
また、部位として特に名物となっているのが「豚サガリ」。横隔膜部分の肉(一般的にはハラミと呼ばれる)が精肉店で売られています。
09.美瑛カレーうどん<つけ麺>(美瑛町)
2005年に登場した美瑛カレーうどんの第1弾。
美瑛産小麦「香麦」を使用したコシのあるうどんを、カレーのつけ汁につけて食べるつけ麺。
美瑛産豚のしゃぶしゃぶ肉と美瑛産の野菜を極力使用し、牛乳を添えたセットメニューで提供されます。
10.美瑛カレーうどん<焼き麺>(美瑛町)
2012年に登場した美瑛カレーうどんの第2弾。
美瑛産小麦「香麦」のうどんが底に入っており、美瑛産の豚肉や野菜を極力使用したカレーに道産チーズをのせてオーブンで焼き上げるもの。
美瑛産のアスパラガスとスイートコーンが主に使われ、セットの野菜も美瑛産がメイン。スープと白いプリンも付きます。
11.美瑛カレーうどん<かけ麺>(美瑛町)
2013年に登場した美瑛カレーうどんの第3弾は、冬季限定の鍋タイプのカレーうどん。
美瑛産小麦「香麦」のうどんが入った鍋に、重箱二段の具材を投入して煮込むものです。
一段目は煮込みうどん具材として、野菜かき揚げやしゃぶしゃぶ肉。二段目はカレー雑炊として、ごはんやスイートコーンが入っています。
12.ソフトクリーム(美瑛町)
丘のまち美瑛には牧場も多く、牛乳もまた美味しい土地柄。
美瑛にはソフトクリーム販売店が約16軒あり、それぞれに味の違いがあります。
どのお店も定番はミルクソフトですが、かぼちゃソフトやメロンソフトを扱うお店もあります。
13.ビーフシチュー(美瑛町)
広大な丘が広がる美瑛では、洋食屋さんやレストランでの開放的な食事が魅力。
ビーフシチューを扱うお店も多く、美瑛産の野菜類を使用しているお店もあります。
ご飯、サラダ、パンなどのセットで楽しめて、テラス席や庭を持つお店もあって楽しめます。
B.西部(留萌)地域のグルメ
苫前埼灯台・豊岬金比羅神社・焼尻島のある西部地域(留萌・増毛・小平・苫前・羽幌・初山別・遠別・天塩)のご当地グルメを紹介。
14.留萌たこめし(留萌市)
留萌(るもい)沖で水揚げされる海産物として、水ダコ(ミズダコ)という種類のタコが代表的。そのミズダコを使用したご飯モノの「たこめし」がご当地グルメに。
市内の飲食店9軒で提供しており、飲食店による事務局「るもいたこめし共和国」にてPR。店によって内容が大きく異なる、創作系の色合いが強いものです。
オーソドックスな焼きタコ弁当、たこ釜めし、炊き込みご飯たこめし。そして変わり種としてはビビンバ風、マヨロール、キムチチャーハン、たこタコライスなど和洋中さまざま。
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[店分布] 留萌市に11店舗
[推奨店] 彩食健美 希人 – 居酒屋でビビンバ風の留萌たこめし
C.北部(宗谷)地域のグルメ
ノシャップ岬・宗谷岬・利尻島のある北部地域(稚内・猿払・浜頓別・中頓別・枝幸・豊富・礼文・利尻・利尻富士・幌延)のご当地グルメを紹介。
15.たこしゃぶ(稚内市)
北海道の最北に位置する稚内(わっかない)には宗谷岬があり、東のオホーツク海と西の日本海が交わる海域に海の幸がたくさん集まる魚介の宝庫。
特に年間水揚げ量2,000トンの日本一を誇るタコ「ミズダコ」が名物で、世界最大級の大きさとも言われる宗谷のミズダコは5月~10月が旬とされています。
マダコと比べて柔らかすぎる欠点を逆手に取り、薄くスライスしてお湯にくぐらせるしゃぶしゃぶ「たこしゃぶ」で食べる方法を1988年に考案。
昆布ダシ入りのお湯にミズダコのスライスをくぐらせて、野菜と一緒に味噌ダレや胡麻ダレなどを付けて食べます。活きたまま港に運ばれることで柔らかく丸ごと食べられるタコです。
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[店分布] 稚内市に十数店舗
[推奨店] 北の味心 竹ちゃん – ウニやミズダコを楽しめる店
16.チャーメン(稚内市)
稚内(わっかない)のグルメ、炒麺(チャーメン)。豚肉、魚介、野菜などの具材をあんかけにして、焼き目を付けた中華麺にかけた焼きそば料理です。
一般的なあんかけ焼きそばは蒸した中華麺を使用しますが、稚内のチャーメンは茹でた中華麺を使用するのが特徴。茹で麺のもっちり食感に、焼き目によるカリカリ食感を楽しめます。
あんかけの味は醤油、塩、味噌などがあり、味付けは店によって異なります。海沿いの町として魚介類をたくさん使用するのも特徴のひとつです。
1990年代に閉店した塩チャーメン「香蘭」や2016年に閉店した醤油チャーメン「味の角さん」などの店が発祥とされており、今も市内で色々な提供店があります。
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[店分布] 稚内市に十数店舗
[推奨店] てっぺん食堂 – 鉄板で音を立てながら出てくるチャーメン
17.豊富ホッキチャウダー(豊富町)
豊富(とよとみ)町は苫小牧と並ぶホッキ貝の名産地で、小ぶりで身の引き締まった「茶ボッキ」というホッキ貝が漁獲されます。
また、北海道定番コンビニ「セイコーマート」に並ぶ牛乳の産地としても採用されている、酪農王国の町という特徴もあります。
そんな豊富産のホッキ貝と牛乳を使用した「豊富ホッキチャウダー」が新グルメとなり、北海道産のじゃがいも、タマネギ、にんじんなどを具材にしたクラムチャウダースープです。
セットとしてホッキを乗せたオープンサンド、地元産チーズ入り野菜サラダ、牛乳ジュースを付けるのが各店共通のルールで、ホッキと乳製品を楽しめる内容です。
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[店分布] 豊富町に4店舗ほど
[推奨店] うえの – 総菜販売もある飲食店でホッキを
その他のグルメ
・富良野エリアの名産「富良野メロン」は夕張メロンよりも糖度が高い傾向がある名産ですが、飲食店での提供は少なく販売が基本
・小平町などはにしん街道の歴史から「にしん料理」がありますが、提供店舗が「おびら鰊番屋」だけに限られているようです。
・増毛町や小平町は「たこザンギ」が名物とされていますが、提供店が少なく北海道全域で提供店が点在している様子です。
・士別市は臭みの少ない羊肉「サフォークラム」の産地とされていますが、こちらも士別市に提供店が少なく札幌市などの飲食店での提供が多いようです。
まとめ
広大な牧場や丘を持つ富良野と美瑛では新しいご当地グルメ開発も積極的で、富良野オムカレーだけでなく美瑛カレーうどんなど地元食材のグルメが増えていっています。
以上、北海道の道北エリアのご当地グルメ特集でした。