白馬や穂高などの北アルプスから、千畳敷の駒ケ岳や木曽の御嶽山などの中央アルプスまで山岳地に抱かれた絶景の長野県。
開田高原や美ヶ原高原などの高原地、野沢温泉や鹿教湯温泉などの温泉地、諏訪湖や妻籠宿など名スポットがたくさん。
今回は、インスタ映えするフォトジェニックな長野県の絶景を紹介していきます。
セシモ コイ
A.県西(中信)地域の絶景
松本城・わさび農場・妻籠宿のある県西地域(松本・塩尻・安曇野・筑北・麻績・生坂・山形・朝日・大町・池田・松川・白馬・小谷・上松・木曽・南木曽・王滝・大桑・木祖)の絶景スポットを紹介。
01.長峰山 山頂展望台(安曇野市)
車で行ける展望スポットとして、北アルプスの山並みを一望できる「長峰山山頂」。雲海が発生することもある、四季折々の絶景を楽しめるスポットです。
車での山道は少し狭いという情報もありますが、明科側(北側)と豊科側(南側)の2ルートどちらからでもアクセスできます。
北アルプスの中でも後立山連峰を見ることができ、左から岩小屋沢岳、爺ヶ岳、鹿島槍ヶ岳、五竜岳、唐松岳、白馬三山と稜線が続きます。
ハンググライダーの場所にもなっているようです。安曇野の市街地を見下ろすことができ、雪が積もった後立山連峰もまた美しいスポットです。
[住所] 長野県安曇野市明科中川手(地図)
02.奈良井宿(塩尻市)
木曽路と呼ばれる旧中山道には、かつての宿場町が多く存在します。その中でもJR奈良井駅のすぐそばにあるアクセスのしやすい宿場町が「奈良井宿(ならいじゅく)」です。
駅から南西へ伸びる街並みは、古き良き建物が並んで奥に山もある風情たっぷりの散策路。城跡、民芸会館、民族資料館があり、カフェや茶屋に民宿もあります。
奈良井川もすぐ近くに流れており、河原へ出て川沿いの公園で過ごすのも心地よいもの。川に架かる木造の歩道用「木曽の大橋」を渡ると、道の駅「奈良井木曽の大橋」があります。
[住所] 長野県塩尻市奈良井(地図)
03.木曽の桟(上松町)
木曽路の木曽福島から車で近い、木曽川沿いの旧国道19号の下にある橋跡「木曽の桟(かけはし)」。かつて日本三奇橋のひとつに位置づけられていた、長野県の史跡です。
東側の道路沿いから見る赤い橋は「赤いかけはし」だけが見えますが、対岸の「木曽の桟展望所」から見ると旧中山道に補強の柱が加わった「木曽の桟」が見えます。
古くは今昔物語に記述があり、豊臣秀頼の改良工事や尾張藩の橋再建などを経て1911年には国鉄の工事で木橋が無くなり石垣のみとなったのが今の形。交通の難所の名残ある旧跡です。
木曽路には他にも橋の見どころが点在しており、妻籠宿の近くで木曽川に架かる「桃介橋」や鉄道遺構の橋「木曽森林鉄道野尻鉄橋跡」などが残るエリアです。
[住所] 長野県木曽郡上松町上条(地図)
04.寝覚の床(上松町)
日本五大名峡のひとつとして、地層の見える花崗岩の間を木曽川が流れる峡谷「寝覚の床(ねざめのとこ)」。1923年の大正期に国の名勝として指定されたスポットです。
かつては急流で川の底で花崗岩が浸食し続けていたものが、1968年に運用開始した木曽ダムにより水位が下がり岩々が水面上に大きく現れて今の景観につながっています。
浦島太郎がここで釣りをしたという逸話も。竜宮城から戻ってきた浦島太郎が「夢のような出来事だった」とこの地で回想し、夢から目が覚めた意味で「寝覚の床」と呼ばれています。
[住所] 長野県木曽郡上松町上松1704(地図)
05.妻籠宿(南木曽町)
旧中山道の木曽路に点在する宿場町の中でも知名度の高い「妻籠宿(つまごじゅく)」は、岐阜県との県境として岐阜県の「馬籠宿」とセットでめぐりやすい立地の宿場町です。
山に抱かれた木曽谷に南北約6kmの細長い街並みのある山峡の村で、昭和51年に「重要伝統的建造物群保存地区」に選定された風情ある昔ながらの街並みと蘭川の渓谷を散策できます。
史跡として「口留番所跡」などかつての名残もあり「南木曽町博物館」や「郵便資料館」などに加えて、古民家を鑑賞できるよう開放している施設もあります。
時期限定のお祭りとしてノボリを立てて練り歩く「文化文政風俗絵巻之行列」や、夜のライトアップが美しい「お月見竹灯籠」などのイベントも行われます。
[住所] 長野県木曽郡南木曽町吾妻2159-2(地図)
B.県北(北信)地域の絶景
善光寺・小布施の街並み・野沢温泉のある県北地域(長野市・須坂・千曲・小布施・高山・飯綱・信濃・小川・坂城・中野・飯山・山ノ内・木島平・野沢温泉・栄村)の絶景スポットを紹介。
06.福島の棚田(飯山市)
飯山市の北東にある山間部の棚田で、日本棚田100選のひとつ「福島の棚田」。
段々の棚田から麓に広がる飯山の街並みと妙高の山並みが見える棚田で、阿弥陀堂などがある里山の田んぼをのんびり散策できます。
[住所] 長野県飯山市大字瑞穂2012(地図)
C.県東(東信)地域の絶景
小諸城址・別所温泉・野辺山高原のある県東地域(上田・東御・長和・青木・小諸・佐久・軽井沢・立科・御代田・佐久穂・小海・川上・南牧・南相木・北相木)の絶景スポットを紹介。
07.松原湖(小海町)
八ヶ岳エリアにある湖「松原湖」は、かつての八ヶ岳の崩落によって誕生した天然湖。八ヶ岳の北東に位置し、清里と佐久を結ぶ国道141号沿いの松原湖駅から徒歩で行けます。
老松の原生林に囲まれた湖で、冬は凍ってワカサギ釣りを楽しめます。八ヶ岳を背景に広がる湖を見ることができ、紅葉で色づく時期が特に美しいものです。
[住所] 長野県南佐久郡小海町大字豊里(地図)
08.川上村のレタス畑(川上村)
全国屈指のレタス産地となる南佐久郡の川上村。JR小海線で野辺山駅の隣にある信濃川上駅が川上村に属しており、随所にレタス畑があります。
国道141号沿いは厳密には川上村ではないですがレタス畑があり、さらに県道へと入るとレタス畑がたくさんあります。
八ヶ岳を背景に黄緑色のレタスが一面広がる畑は美しいもの。出荷時期は5~10月で、5月頃はビニールシートに覆われていることが多い様子。夏が見頃のようです。
[住所] 長野県南佐久郡川上村 正確な場所は非公開(地図)
D.県南(南信)地域の絶景
千畳敷カール・諏訪湖・高遠城址のある県南地域(諏訪・岡谷・茅野・下諏訪・富士見・原・伊那・駒ヶ根・飯島・辰野・箕輪・中川・南箕輪・宮田・飯田・阿南・高森・松川・阿智・売木・大鹿・下條・喬木・天龍・豊丘・根羽・平谷・泰阜)の絶景スポットを紹介。
09.駒ヶ池(駒ヶ根市)
駒ヶ根市街地や駒ヶ根インターより西に位置する「駒ヶ根高原」は、大田切川に橋が架かる自然景観の美しい公園に飲食店やペンションも集う一帯がにぎわうエリア。
観光の拠点として駐車場も多い「菅の台バスセンター」周辺にショップが集う中、そこから徒歩ですぐの場所にある「駒ヶ池」が絶景スポットとしてカメラマンも立ち寄る場所。
池の東側を囲う形で遊歩道が整備されており、東側から西方面を見ると池の向こうに中央アルプスの宝剣岳や千畳敷カールが広がる山脈の美しい景色が見事です。
紅葉時期には中央アルプスも雪に覆われて、雪と紅葉が織り成す秋冬の姿が特に美しいと言われる絶景ポイントです。
[住所] 長野県駒ヶ根市赤穂(地図)
10.千畳敷カール(駒ヶ根市)
先ほどの「駒ヶ根高原」から車で県道75号をさらに進み、山の奥地へと走っていくと「駒ヶ岳ロープウェイ」があり長野県屈指の絶景「千畳敷カール」へと行くことができます。
ロープウェイであがった先の「千畳敷駅」からは、山の稜線がギザギザになって見える氷河地形「千畳敷カール」の荒々しい山肌と緑豊かな裾が広がります。
木曽駒ヶ岳へと行く登山口もありますが、宝剣岳を経て木曽駒ヶ岳へと行く登山ルートは本格的な装備で。
[住所] 長野県駒ヶ根市赤穂1(地図)
11.日暮の滝(駒ヶ根市)
千畳敷カールへと向かう駒ヶ岳ロープウェイにて、ふもとの「しらび平駅」からロープウェイに乗らず脇から徒歩10分ほどで行ける「日暮(ひぐらし)の滝」も名所です。
荒々しく削れた岩々から豪快に落ちる滝を見上げると、空に駒ヶ岳ロープウェイが通過する姿をあわせて見ることができる独特の光景です。
落差もあり手前へと流れていく渓谷の散策路も雰囲気良く、大田切川へと流れ込んでいきます。なお、駒ヶ根市と宮田村の境目にあり住所は宮田村となっています。
[住所] 長野県上伊那郡宮田村(地図)
12.下栗の里 おおぎびら展望台(飯田市)
長野県南部屈指の絶景スポットとして「日本のチロル」とも呼ばれる「下栗の里」は、遠山郷から林道を車で走った奥地にある集落の名所。
特に絶景として有名なのが「おおぎびら展望台」から見下ろすビューポイント。山並みが連なる斜面に、下栗の里のつづら折りの坂道に集落の民家が点々と並びます。
展望台へ行くためには、駐車場から山道を片道20~30分ほど歩く必要があります。滑落しないようロープなど安全策は取られていますが、運動靴などでの来訪が基本です。
展望台は山林の一部を切り開きつつも、木々に囲まれた場所。特に紅葉時期が美しいとされますが、新緑の季節などでも見ごたえがあります。
なお、駐車場までは細くて傾斜のきつい道路を走る箇所もあるため注意が必要です。
[住所] 長野県飯田市上村下栗1250(地図)
13.しらびそ高原(飯田市)
山梨県と長野県南部を隔てる3,000メートル級の山脈群「南アルプス」を間近に望む絶景と、夜の星空にも定評のある「しらびそ高原」。
真東側を見ると手前の立俣山から奥の聖岳まで、山脈が折り重なる奥行と南アルプスがパノラマの壁を織り成す姿は圧巻。車で来訪できる山岳風景の展望が魅力で、紅葉も美しい場所。
赤い屋根の洋風な外観がオシャレな宿泊施設「ハイランドしらびそ」には大浴場もあり、キャンプ場も。車で近くにある「しらびそ峠」からも絶景を楽しめます。
先ほど紹介した「下栗の里」から林道でつながっていますが、程野ICから蛇洞林道を経て来訪するのが楽そうです。
[住所] 長野県飯田市上村(地図)
14.よこね田んぼ(飯田市)
長野県で棚田百選に選ばれた田んぼは県北に多く、県南で数少ない棚田としては飯田市の千代地区にある「よこね田んぼ」が代表的。もちろん、日本の棚田百選のひとつです。
県道83号沿いから見ることができ、さらに道路脇にある「見晴らし山」からも一望できます。高台の手前から一望しやすく、扇状に広がる棚田は奥にいくほど高い位置に。
木々に囲まれつつ開けた田んぼ一帯にはかかしが飾られており、道路の柵には「横寝の猫よ」という寝転がる猫のモニュメントもかわいらしいです。
[住所] 長野県飯田市千代(地図)
15.天竜峡 つつじ橋(飯田市)
飯田市の峡谷「天竜峡」は、天竜川の浸食によって造りだされた南北約2kmの美しい峡谷。花崗岩の奇岩断崖に、アカマツやカエデなどの木々が四季折々で色づく絶景です。
JR飯田選の天竜峡駅から徒歩で峡谷に降りて「つつじ橋」を渡る散策ルートも定番。川からの高さもある橋の上から、峡谷を見ることができます。
橋からは濁りあるグリーンの色が付く天竜川を見下ろせるだけでなく、岩が川から天へと伸びる柱の荒々しさがある「龍角峯(りゅうかくほう)」という崖の景勝を間近で見れます。
橋近くには「幸せの鐘」があり、木々の中を歩ける整備された散策ルート。付近には日帰り温泉施設「天竜峡温泉 ご湯っくり」や宿もあります。
天竜峡エリアでは川下りを楽しめるのがひとつの魅力で、川下りの舟から見る特徴的な10箇所ほどの奇岩や淵は「天竜十勝」と総称された景勝。先ほどの「龍角峯」もそのひとつです。
[住所] 長野県飯田市川路(地図)
16.天竜峡大橋 下村広場から見る橋(飯田市)
峡谷「天竜峡」に架かる巨大な橋「天竜峡大橋」は、2019年11月17日にオープンした三遠南信自動車道の橋。全長280mで、天竜川水面から約80mの高さにある迫力ある大きな橋です。
周辺景観に馴染むよう山鳩色で作られており、曲線の車道にアーチを内側に傾けたバスケットハンドルという形のアーチを組み合わせた全国にも例がない独自の形式が特徴。
高速道と下道のどちらからでも車で来訪できる「天竜峡PA」が橋の西端にあり、下道から来訪できる小さな駐車スペースがある砂利の広場「下村広場」が橋の東端にあります。
どちらのパーキングからも橋と峡谷を間近で一望できます。下村広場は特にモニュメントなどはありませんが、橋建設時に出た岩を使った階段や橋の説明パネルがあります。
[住所] 長野県飯田市千栄664(地図)
17.天竜峡大橋 そらさんぽから見る峡谷(飯田市)
先ほど紹介した「天竜峡大橋」の上は自動車専用道ですが、道路の真下に位置づけられる橋の内部に歩道「そらさんぽ」が作られており両端の無料パーキングを結んでいます。
下道から車で無料パーキング「天竜峡PA」「下村広場」にアクセスでき、どちらからでも徒歩で歩行者専用となる「そらさんぽ」に入ることができます。もちろん入場無料。
水面から高さ約80メートルの位置に架かる橋で、歩道は網で安全対策されながらも天竜峡を広く一望できます。歩道の中間地点として3箇所に幅の広がるポイントがあります。
S字に曲がる天竜川の流れと峡谷の森を広く一望でき、JR飯田線の線路と橋が天竜川に架かります。列車と遊覧船の通過時刻が書かれたパネルがあり、鉄道と船を同時に撮影できる場合も。
[住所] 長野県飯田市川路(地図)
まとめ
以上、長野県のフォトジェニックな観光スポットでした。