日光や那須などの観光地を持つ栃木県。どのようなグルメがあるかご存知でしょうか?
古くから小麦の生産地として小麦粉食の文化が色濃い北関東にて、焼きそばやラーメンなどの名物も色々ある土地柄です。
今回は栃木県の旅行者に向けて、栃木県の飲食店で楽しめるご当地グルメを紹介します。
セシモ コイ
栃木県のグルメ分布図
栃木県のグルメはこんなに豊富!番号順に紹介していきます。
A.栃木県全域のグルメ
まずは県全域で楽しめるグルメを紹介します。
01.いちごスイーツ(県全域)
栃木県を代表する「とちおとめ」をはじめとした、苺(いちご)が名産の栃木県。販売だけでなく、いちごを使用した甘味も観光の定番グルメです。
パフェやケーキを筆頭に、あんみつ、パンケーキ、いちごサンド、ピザなど様々。ドリンクのスムージーや、とちおとめジェラートもあります。
いちごは通年食べられますが冬が旬で、とちおとめは11月頃から流通するそう。宇都宮をはじめとして那須、小山などJR東北本線の沿線に提供店が多いです。
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[店分布] 県内に数十店舗
[推奨店] 宮カフェ – 宇都宮の観光ショップで苺スイーツ
02.しもつかれ(県全域)
鮭の頭、大豆、根菜などを細切れや大根おろし器で細かくして、酒粕を入れて煮込んだ料理。栃木県を代表する伝統的な郷土料理です。
栃木県で初午(立春後の午の日)に作る文化があり、7軒のしもつかれを食べると病気にならないなどの言い伝えもあります。
調味料を用いないのが一般的ですが、酢を入れるなどで味を調える地域も。余り物を有効活用する料理でもあり、北関東地方で広く食べられている料理とも言われます。
冷えた状態で食べることもあれば、温めることやご飯に乗せて食べることも。
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[店分布] 県内に数十店舗
[推奨店] ゆず庵 – 和食と創作料理を楽しめる道の駅レストラン
03.ちたけそば(県全域)
キノコの一種となる「乳茸(ちたけ)」を具材として乗せた「ちたけそば」は、日光、真岡、壬生など県で広く食べられている栃木県ならではの郷土料理。
キノコのかさ部分に傷をつけると傷口から白い液体が出ることから、乳の出るキノコとして名づけられたもの。そのまま食べるだけでなく、天ぷらや炒め物としても食べられる素材です。
具材は松茸を思わせるキノコならではの香り。昆布や鰹などのダシにちたけのダシも使用した汁も美味しさの秘訣。
温かいかけそばとして食べるのが定番な一方、ざるそばに別添えでちたけそば小鉢が付いて楽しめる夏向きの食べ方も。
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[店分布] 県に数十店舗ほど
[推奨店] 十割そば ひかり – 民家風の和室で楽しむちたけそば
B.県央地域のグルメ
宇都宮動物園・益子焼・真岡鐵道SL館のある県央地域(宇都宮・上三川・鹿沼・真岡・益子・茂木・市貝・芳賀)のご当地グルメを紹介。
04.宇都宮餃子(宇都宮市)
餃子消費量が全国1位の宇都宮。宇都宮餃子会に加盟する80店舗ほどに加えて、非加盟店や各家庭でも定番の食べ物です。
かつて宇都宮市の軍隊が中国出兵の際に餃子と出会い、帰国後に広めたのが由来。夏は暑く冬は寒い気候ゆえ、スタミナが付く餃子が人気に。
店舗によって具材や皮が異なり、ジャンボ餃子を扱うお店も多いです。焼き餃子だけでなく水餃子や揚げ餃子もあり、ご飯やビールを添えて。
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[店分布] 宇都宮市72店舗、宇都宮市以外7店舗、県外にもあり
[推奨店] 悟空 – ジャンボ餃子などがある焼き目ある餃子の店
05.宇都宮カクテル(宇都宮市)
宇都宮では様々なリキュールを組み合わせて作るお酒「カクテル」が名物で、バーの多い「カクテルの街・宇都宮」としてPRしています。
全国的にもバーテンダーの人数が多く、そのレベルと腕前は東京銀座に匹敵するほどと言われます。カクテル技能競技の全国大会における宇都宮の優勝者も多いとか。
屋外などイベントが行われることもあり、2008年から開催されている「宇都宮カクテルカーニバル」では演奏会などとともにカクテルを楽しめます。
宇都宮カクテル倶楽部が監修するお土産、贈答用のカクテルもあり、栃木名産のイチゴ「とちおとめ」を使用したダイキリなどのカクテルも売りのひとつです。
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[店分布] 市内で加盟店32店
[推奨店] 夢酒OGAWA – パイプのけむり1号店の宇都宮老舗バー
06.宇都宮ハムカツ(宇都宮市)
超厚切りが特徴のご当地ハムカツ。超粗びきの豚肉を使用したハムを厚切りにして、衣を付けて揚げたハムのカツです。
宇都宮市にあるハムカツ製造業者「ハガフーズ」が2016年から本格販売を始めたことで、新たな宇都宮グルメとして蕎麦屋や居酒屋などで提供されるように。
肉本来の旨みを引き出せる超粗びき豚肉に、独自ブレンドのスパイスを加えて加工したハムです。
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[店分布] 市内で加盟店32店
[推奨店] まげし とちぎや – 宇都宮アーケードで蕎麦とご当地料理
07.ニラそば(鹿沼市)
鹿沼市ではニラが名産で、そのニラを蕎麦(そば)に乗せた「ニラそば」が鹿沼市で古くから食べられてきた郷土食です。
お店によって蕎麦の上にニラを乗せるタイプと、蕎麦とニラを絡ませたタイプがあります。通年食べられますが、ニラが甘くて柔らかくなる寒い冬の時期が旬です。
鹿沼市は関東でも有数の蕎麦産地で、寒暖が激しいことからコシが強く香りの高い蕎麦ができるとか。鹿沼産のそば粉を使用する蕎麦屋さんも多いです。
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[店分布] 鹿沼市27店舗、市外にも提供店あり
[推奨店] 佐野屋 – ニラそばと温かいニラ玉そばのある蕎麦屋
08.肉無しシュウマイ(鹿沼市・足利市)
一般的な中華のシュウマイは豚ひき肉を使用しますが、栃木県西(足利と鹿沼)から群馬県東(桐生)の一帯では豚ひき肉を使用しないシュウマイが古くから根付いています。
足利で戦後の屋台から生まれたとされ、食糧不足のためにタマネギのみじん切りと片栗粉を団子状にして作ったのが由来。足利市では「足利シュウマイ」として数店舗で提供されています。
鹿沼市では「鹿沼シウマイ」として提供店が多く、60年以上続く老舗も健在。横浜の名物駅弁として有名な「崎陽軒」の初代社長が鹿沼市出身で、シウマイの街として大々的にPR。
当時の調理法として小麦粉などの皮は無し、串で刺した形、醤油ではなくソースで食べていたとされます。当時の形を守る店は少数派ながら存在しますが、皮付きの提供店が多数です。
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[店分布] 鹿沼市で約60店舗、足利市で数店舗
[推奨店] 安喜亭 本店 – 中華そばと鹿沼シウマイの大衆食堂
09.黒チャーハン(上三川町)
上三川町(かみのかわまち)にて研究開発した、特製ソースを使用して黒い見た目で出来上がる「かみのかわ黒チャーハン」。
具材はお店によって異なり、上三川産の農産物を使用。アスパラ、ニラ、トマト、かんぴょう、玉ねぎ、豚肉などが用いられて、地元産のお米を使用する店も多々あります。
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[店分布] 町内で5店舗ほど
[推奨店] あか堀食堂 – キュウリとトマトを使用した黒チャーハン
C.県南地域のグルメ
佐野厄除け大師・とちぎ蔵の街・足利学校のある県南地域(佐野・足利・栃木市・壬生・小山・下野・野木)のご当地グルメを紹介。
10.ポテト入り焼きそば(足利市)
一口大の蒸したジャガイモがゴロゴロと入っている、じゃがいも入りのソース焼きそば。足利市や群馬県桐生市など両毛地域で広く提供されています。
大正初期に両毛地域でよく採れたじゃがいもは醤油炒めで食べる文化で、地元のソース会社がソースをかける食べ方を新たに提案。戦後に焼きそばを入れ始めて定着。
明治28年に足利市で創業した月星食品の「月星ソース」が地元馴染みで、いまも「月星ソース」を使用した焼きそば店が多いのが足利市の特徴です。
栃木市では「じゃがいも入り焼きそば」という名前で提供されていますが、ソースの違いが足利市ならではの特徴とも言われています。
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[店分布] 市内に27店舗
[推奨店] 大日茶屋 – 国宝の鑁阿寺にある食堂で焼きそばなど
11.ソースカツ丼(足利市)
ソースカツ丼というと福井、駒ケ根、会津などが有名ですが、北関東では群馬県桐生市に次いで最近は足利もグルメとして推してきています。
お店にもよりますがロースではなくヒレを使うのが定番で、特製ソースを絡めたヒレの一口カツがキャベツ敷きの丼に乗ったソースカツ丼です。
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[店分布] 市内に十数店舗ほど
[推奨店] 加茂川 – 衣が特徴的なソースカツ丼の老舗
12.佐野ラーメン(佐野市)
名水の街「佐野」で、鶏ガラや豚骨などをダシにした透明感のある醤油スープを特徴とする佐野ラーメン。
お店にもよりますが、竹を使用して体重で小麦粉を延ばして麺を打つ「青竹打ち」の平麺が一般的です。
200店舗を超えるとも言われ、昭和期にゴルフ客のクチコミで評判となり昭和63年に佐野らーめん会が登場するなど歴史は長いです。
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[店分布] 市内で数十店舗以上
[推奨店] 新斬 – 佐野市駅から近いラーメン屋さん
13.いもフライ(佐野市)
群馬から栃木にかけて広がる両毛地域、とりわけ佐野市の名物。油で揚げたジャガイモの串。
戦後に絹織物工場の女工相手に行商人がリヤカーで売り歩いたのが始まりで、今でもお祭りの屋台や地元商店で販売される定番のおやつです。
小麦粉やパン粉で衣を付けるなど店によって味付けが異なり、月星、マドロス、ミツハなど地元名物のソースを使うのが王道です。
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[店分布] 市内で20店舗以上
[推奨店] いもふらい 大しま – 1本70円で揚げたて提供のお店
14.耳うどん(佐野市)
佐野市の仙波町で江戸時代から食べられている、耳の形をしたうどんが入った汁物料理。短冊型に切ったうどんを丸めて耳の形を作り、濃いめの醤油味の汁で食べます。
具材はニンジン、しいたけ、鶏肉など。仙波地区ではお正月に食べる料理として、伊達巻などおせち料理の残りも具材として用いると言われています。
悪魔の耳を食べてしまえば家の話を悪魔に聞かれない「無病息災」、耳を食べてしまえば悪口が聞こえなくなり近所付き合いも円満になる、など厄除けの意味があります。
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[店分布] 市内で数店舗ほど
[推奨店] 野村屋 – 佐野駅から近い蕎麦屋さんで食べる耳うどん
15.大根そば(佐野市)
細長く千切りにした大根を冷たいもりそば(ざるそば)に乗せた、郷土食となる大根乗せの蕎麦。大根を生のまま乗せるか、蕎麦と一緒に茹でるかは店によります。
佐野市の郷土料理と言われており、佐野市を中心として県南の蕎麦屋の多くで提供されているメニューです。
明治時代に登場したと言われるもの。諸説ありますが、食料の少ない時代に蕎麦のボリュームを上げるために乗せたのが始まりと言われます。
また、細く長く白髪の生えるまでと長寿の縁起をかついで乗せたとも言われ、地元では年越しそばに乗せる文化も残っているそうです。
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[店分布] 市内で数店舗ほど、市外にも提供店あり
[推奨店] まげし とちぎや – 宇都宮でも食べられる大根そば
16.佐野餃子(佐野市)
佐野ラーメンを扱う中華そば店では、餃子も名物として扱われており佐野の味覚のひとつです。名店「永華餃子館」を筆頭に「匠屋」などの提供店があります。
そして「永華餃子館」では球状に包んだ「さのまる餃子」というオリジナル餃子もあり、焼き餃子、揚げ餃子、水餃子などでいただけます。
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[店分布] 市内で十数店舗
[推奨店] 永華餃子館 – 焼き餃子に揚げ餃子と水餃子も名物の店
17.佐野黒から揚げ(佐野市)
ソースが香るヤミツキ味として、佐野市の新名物として登場したソース味のから揚げ「佐野黒から揚げ」。
佐野市を愛する男性集団(パパたち)が、新しい佐野の魅力を発掘するプロジェクトを立ち上げて開発。基本レシピをもとに各店で独自の工夫をこらした唐揚げです。
店によって真っ黒に染まったものから普通の唐揚げ的な色まで様々で、鶏肉専門店から佐野ラーメン店まで色々なお店で提供。全店舗でテイクアウト可となっているのも魅力です。
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[店分布] 市内で20店舗ほど
[推奨店] なるねこ – 唐揚げが名物のお弁当屋にある黒から揚げ
18.じゃがいも入り焼きそば(栃木市)
ジャガイモがゴロゴロと入っているソース焼きそば。足利市では「ポテト入り焼きそば」の名前で提供されており、両毛地域で広く普及しているスローフードです。
栃木市では焼きそばが普及する中で1950年代に登場したと言われており、同じく両毛地域の名物「いもフライ」を焼きそばに入れたのが由来と言われています。
足利市などと同じく「ふかしたじゃがいもを焼きそばに入れる」タイプと、栃木市ならではの「油で揚げたいもフライを焼きそばに入れる」タイプの2種類があります。
また、栃木市ではセイロで長時間蒸した二度ぶかしの焼きそば麺を使用する店が多いなどの特徴があります。
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[店分布] 市内に19店舗
[推奨店] 好古壱番館 – 大正レトロ建物でじゃがいも入り焼きそば
19.だんご・焼き鳥・玉子焼(栃木市)
栃木駅からバスで行ける太平山において、太平山神社の三大名物としてだんご、焼き鳥、玉子焼の3つが名物となっています。
太平山神社では五穀豊穣を願って米や鶏を奉納する文化があり、米で作る団子、鶏肉、鶏が産んだ卵による玉子焼を各茶屋で食べることができます。
単品でオーダーできて持ち帰りできるお店もある一方で、セットで一度に楽しめるお店もあり参拝やハイキングで楽しめるグルメです。
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[店分布] 太平山付近に10店舗ほど
[推奨店] 亀家 – 太平山神社近くの展望地に建つ茶屋
20.夕顔ラーメン(栃木市)
栃木県の県南では下野市などをはじめとして、夕顔(ゆうがお)の実で作る干瓢(かんぴょう)が名物。栃木市には、その夕顔の実を麺に練り込んだ「夕顔ラーメン」があります。
夕顔の実を粉にして小麦粉に練り込んで麺を打ち、佐野ラーメンを彷彿とする醤油ラーメンとして食べることができます。
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[店分布] 栃木市に数店舗
[推奨店] 長栄軒 – 栃木市の食堂系店舗で夕顔ラーメンを
D.県北地域のグルメ
鬼怒川温泉・華厳の滝・中禅寺湖のある県北地域(日光・大田原・那須塩原・那須町・矢板・さくら・塩谷・高根沢・那須烏山・那珂川)のご当地グルメを紹介。
21.日光ゆば料理(日光市)
大豆で作った豆乳をじっくり煮て表面にできる薄い膜「ゆば」は、日光の代表的な郷土食。仏教とともに中国から日本に伝来し、古い門前町の日光に定着した料理です。
京都では「湯葉」と表記しますが、日光では「湯波」の表記が一般的。京都は膜の端から一重で引き上げるのに対し、日光は膜の中央から引き上げて二重になり厚みと歯ごたえが特徴。
日光では料亭やレストランなどの本格派から、観光向け飲食店や湯波まんじゅうの散策グルメまで様々。特に観光の定番となっているのが、湯波を白ご飯に乗せた「ゆば丼」です。
お店によって湯波の種類も様々で、柔らかい「くみ上げゆば」、湯葉をぐるぐる巻いた「たぐりゆば」、それを揚げた「揚げ巻ゆば」などバリエーション豊富です。
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[店分布] 市内に数十店舗
[推奨店] 食堂すゞき – 日光湯葉の前菜とパスタのイタリアン店
22.日光例幣使街道そば(日光市・鹿沼市)
徳川家康が祀られた日光東照宮に供え物をおさめる日光例幣使が通った「日光例幣使街道」。街道沿いとなる日光市や鹿沼市には蕎麦店が多く存在し、県屈指の蕎麦産地です。
日光連山などの山々を源流とした水の美味しい地域でもあり、観光名所も多いことから「日光例幣使街道そば」として蕎麦店一覧のガイドブックなどPRが行われています。
東照宮の権現水で仕込む晩春の寒晒しそば、7~8月に楽しめる青みがかかった早刈りの夏そば、サラダそば、秋に収穫した蕎麦を氷温庫で作る日光氷温寒熟そば、などもあります。
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[店分布] 日光市・鹿沼市に100店舗ほど
[推奨店] 水無湧水庵 – 森にたたずむ和の蕎麦店
23.那須のすいとん(那須町)
那須町では古くから「すいとん」を食べる文化があり、ご当地グルメ「那須のすいとん」として飲食店で提供されるようになったもの。
小麦粉を大きい団子状にまるめて、ニンジン、大根、こんにゃく、揚げ、椎茸などを入れて煮込んだ料理。醤油ベースや味噌ベースが基本です。
1820年頃に黒羽藩主の大関増業(おおせきますなり)の姫が病気になり、食事ができなくなった姫に米の団子を白湯に入れて食べさせたのが始まりとか。
那須町「那須のすいとん」では創作系すいとんの提供店もあり、トマトスープやミルク仕立てで独特な具材を用いたすいとんも食べることができます。
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[店分布] 町内で数店舗ほど
[推奨店] 茶屋 卯三郎 – 餅とおこわが評判ですいとんも魅力の店
24.スープ入り焼きそば(那須塩原市)
塩原温泉で50年以上と古くから食べられている、ラーメンの見た目で提供される「スープ入り焼きそば」。
ソースで炒めた焼きそばを丼ぶりに入れて、醤油味のラーメンスープを入れるもの。醤油味が次第にソース味と合わさって味が変化していくのが特徴です。
焼きそばとして炒めたキャベツ、ネギ、豚肉などが具材となり、紅しょうがやナルトを乗せるお店もあります。
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[店分布] 市内で数店舗ほど
[推奨店] こばや食堂 – シンプル具材のスープ入り焼きそば名店
25.とて焼き(那須塩原市)
カステラ系生地をクレープのようにして果物や料理を包んだ、那須塩原温泉のご当地グルメ。かつてトテ馬車に使われていたラッパの形を模したグルメです。
クレープというよりは、どら焼きに近い味わい。那須塩原市産の牛乳と卵を使用した、厚みある生地が特徴です。
包む具材はイチゴを筆頭としたフルーツに生クリームや小豆餡の入ったデザート系と、焼きそば、日本そば、お寿司などの食事系まで各店舗で幅広い内容。
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[店分布] 市内で12店舗ほど
[推奨店] 藤屋 – デザート系とて焼きのある果物系カフェ
26.しもつカレー(那須塩原市)
栃木県の郷土料理「しもつかれ」の食材を使用した、那須塩原温泉のご当地グルメ。
豆類、大根、人参、鮭の頭、酒粕を使用する「しもつかれ」をモチーフに、ニンジンや豆類を使用したご当地カレーです。
カレーライス、スープカレー、グリーンカレーなどお店によって味付けは異なり、カレーうどん、カレー蕎麦、カレーパスタなどで提供するお店も。
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[店分布] 市内で数店舗ほど
[推奨店] 栄太楼 – 和菓子店でつけカレーうどんやカレーラーメン
27.矢高あっぷるカレー(矢板市)
矢板(やいた)市はリンゴの産地で、カレールーにリンゴを使用したカレーライスが矢板の名物に。煮リンゴやリンゴ素揚げをトッピングに乗せる店もあります。
2005年に矢板市の飲食店で「カレーの街やいた推進店会」を結成し、カレーライスを各飲食店で提供したのが始まり。今も各飲食店で提供されています。
地元の高校生がレシピを考案したもので、矢板の高校ということで「矢高(やこう)あっぷるカレー」という名前になったとか。
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[店分布] 市内で飲食店5店舗とレトルト販売21店舗
[推奨店] 万留家 – 矢板でラーメンやカレーを楽しめる食堂
28.八溝ししまる(那珂川町)
県の東部にある那珂川(なかがわ)町ではジビエ(獣肉)料理として、イノシシ肉を「八溝ししまる」と地元ブランド化したご当地の肉料理。
那珂川町には獣害対策としてイノシシ肉加工施設が作られたことから、加工したイノシシ肉を観光のグルメとして提供開始。
豊富な山の幸を食べて八溝の野山を駆け回ったイノシシは肉質が良く、この肉を各飲食店や馬頭温泉郷の旅館のこだわり調理で楽しめます。
しし鍋、焼肉、串焼き、メンチ、南蛮そば、ソーセージなど、食べ方は様々。
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[店分布] 町内で39店舗ほど
[推奨店] 宵い酔処 山川屋 – 蕎麦、しし鍋、しし餃子のある和食処
29.氏家うどん(さくら市)
県央のさくら市の氏家地区は小麦の産地で、小麦ブランド「イワイノダイチ」を使用したうどんを「氏家うどん」として地産地消キャンペーンのご当地グルメに。
固すぎず柔らかすぎず、適度に粘る中力粉「イワイノダイチ」はうどんに適した小麦粉で、太めに打つお店が多いです。
小麦を丸ごと挽いた地粉で打つことで白色ではなく灰色に近い色合いとなり、小麦の香りと素朴さを特徴とした田舎風うどんです。
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[店分布] 市内で14店舗ほど
[推奨店] 勝山 – ラーメン、うどんなどがある和食処
30.高根沢ちゃんぽん(高根沢町)
四季折々の農産物を収穫できる高根沢(たかねざわ)町の野菜を主に使用した、野菜たっぷりの具材とスープを使用した麺料理。
高根沢町と長崎県雲仙市の「災害時における相互応援協定」の中で誕生し、麺はちゃんぽんの本場の長崎から取り寄せて使用。
野菜で色を付けた白濁とんこつベースのスープが特徴。最初に登場した緑色スープは高根沢産の小松菜ペーストと豆乳を使用したもの。
現在は、緑・赤・白・茶・橙・黄・春・桃の8種類あるとか。トマト、キムチ、コーンポタージュなど野菜を活用した見た目のインパクトもあるちゃんぽんです。
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[店分布] 町内で2店舗
[推奨店] あづま食堂 – 丼や定食に高根沢ちゃんぽん
31.高根沢焼ちゃんぽん(高根沢町)
農産物が豊富な高根沢町で、野菜たっぷりの「ちゃんぽん」だけでなくスープの無い焼き麺タイプの「焼ちゃんぽん」のほうが提供店が多いグルメです。
2015年にローソンと高根沢高校で共同開発した「高根沢にじいろ焼ちゃんぽん」をきっかけに、飲食店で提供するメニューとしてアレンジしたもの。
7種類以上の具材を使用し、高根沢産の野菜を最低1種類以上使用するのが「高根沢焼ちゃんぽん」を名乗る条件。緑色のタレを使用するお店が多いようです。
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[店分布] 町内で6店舗
[推奨店] ちょっ蔵食堂 – 焼ちゃんぽんと定食の宝積寺駅前食堂
32.高根沢米粉スイーツ(高根沢町)
高根沢町は県内有数のお米の産地で「高根沢ローカルグルメ」として、高根沢ちゃんぽんとともに米粉を使用したスイーツやパンを色々な店舗で提供。
米粉を使用することで添加物を抑えたヘルシーさをひとつの売りとし、高根沢町産のお米や米粉を原料としたさまざまなスイーツを楽しめます。
食パン、フィナンシェ、ロールケーキ、ワッフル、団子、フォカッチャ、ケーキ、パイなど各店でこだわりの米粉の食べ物を味わうことができます。
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[店分布] 町内で10店舗ほど
[推奨店] 金齢堂 – 米粉ロールケーキのあるケーキ屋さん
E.栃木県全域のマイナーグルメ
県全域で楽しめる知名度の低いグルメを紹介します。
33.モロフライ(県全域)
栃木県では鮫(さめ)を食べる文化があり、特にサメのフライを「モロフライ」と呼び栃木県の名物として食卓にあがる郷土食です。
サメは体内尿素により腐敗が起きにくく保存がききやすいことから、海の無い栃木県で古くから定着しているタンパク源の魚として重宝されたもの。
栃木県では気仙沼など東北から運搬されたネズミザメを「もろ」と呼び、那須塩原などでは茨城県から運搬されたサメを「さがんぼ」と呼ぶようになったとか。
衣を付けて揚げるフライを中心として、刺身や煮つけなどで食べることもある魚です。
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[店分布] 不明、県内に数店舗
[推奨店] なすび食堂 – 栃木市でモロフライ、モロかつ丼の店
まとめ
小麦粉文化を感じさせるソウルフードに恵まれている栃木県。宇都宮の餃子を筆頭に色々なグルメを楽しめる魅力の県です。
県南の足利市、佐野市、栃木市でじゃがいものスローフードや大根そばなど大衆的な素材で楽しむグルメが豊富。日光や那須もグルメの宝庫です。
以上、栃木県全般のご当地グルメ特集でした。